お兄ちゃんは、ヒロイン様のモノ!!……だよね?

夕立悠理

文字の大きさ
7 / 85

おかしいな

しおりを挟む
翌朝。リビングに行くと、お兄ちゃんはもう朝食をとっていた。
「おはよう、朱里」
「おはよう、お兄ちゃん、お義母さん」

 私が起こさなくなるから、お兄ちゃんがちゃんと、起きれるか心配だったけれど、全然大丈夫みたいだ。あれ? でも、自分で起きれるなら、なんで、今までは私が起こしてたんだろう。疑問に思いつつも、お義母さんがご飯をついでくれたので、有り難く頂く。

 今日も、お義母さんのご飯は美味しい。

 ゆっくりと味わって食べている間に、もうお兄ちゃんは食後のコーヒーを飲んでいた。そろそろ、出掛けるのかな?

 そう思ったけれど、今度はお兄ちゃんは新聞を読みだした。その間に、私も朝食を食べ終わった。お皿を洗って、支度をしたあと、玄関をでる。
「いってきます」
「いってきます」

 そろった声にん? と首をかしげると、お兄ちゃんも丁度玄関をでるところだったらしい。たまたまだよね、と思いながら、通学路を歩く。

 「……」

 おかしいな。

 二歩歩いて止まる。そしたら、後ろのお兄ちゃんも二歩歩いて止まった。後ろを振り返るとお兄ちゃんはにこにことしていた。

 「お兄ちゃん!」
「なにかな、朱里」
「登下校は別々にしよう、って言ったじゃない」
お兄ちゃんの方が歩幅が大きいので、私に合わせようと思っていなければ、必然的に、私を抜かすことになるはずだ。でも、お兄ちゃんはぴったり私の後をついてくる。

 「別々じゃないか。朱里の隣に並んでいないし」
確かに、私の隣にはお兄ちゃんはいない。でも、こんなに近かったら、一緒に登校しているのとおんなじだ。

 ……私はお兄ちゃんの邪魔にはなりたくないんだけどなぁ。

 そんなことを考えているうちに、学校についてしまい、結局、今日はお兄ちゃんと登校するはめになってしまったのだった。



 教室に行き、教科書などを準備していると、亮くんがなぜか男子につつかれながら、尋ねてきた。
 「小鳥遊さん、朝会長と一緒にいたけど、付き合ってるの?」
周りを見回すと、皆が私の答えに耳をすませているのがわかった。しまった、見られていたんだ。

 慌てて否定する。
「ち、違うよ! お兄ちゃんなの」
私がそういうと、皆はほっとしたように息をついた。そうだよね、お兄ちゃんはかっこいいし、女子人気も高いから、気になるのはわかる。でも、なんで男子まで安心してるんだろう。お兄ちゃんのファンなのだろうか。

 疑問に思いつつも、彩月ちゃんが丁度やってきたので、ホームルームまでの時間はとても楽しく過ごした。
しおりを挟む
感想 76

あなたにおすすめの小説

幽霊じゃありません!足だってありますから‼

かな
恋愛
私はトバルズ国の公爵令嬢アーリス・イソラ。8歳の時に木の根に引っかかって頭をぶつけたことにより、前世に流行った乙女ゲームの悪役令嬢に転生してしまったことに気づいた。だが、婚約破棄しても国外追放か修道院行きという緩い断罪だった為、自立する為のスキルを学びつつ、国外追放後のスローライフを夢見ていた。 断罪イベントを終えた数日後、目覚めたら幽霊と騒がれてしまい困惑することに…。えっ?私、生きてますけど ※ご都合主義はご愛嬌ということで見逃してください(*・ω・)*_ _)ペコリ ※遅筆なので、ゆっくり更新になるかもしれません。

処刑された悪役令嬢、二周目は「ぼっち」を卒業して最強チームを作ります!

みかぼう。
恋愛
地方を救おうとして『反逆者』に仕立て上げられ、断頭台で散ったエリアナ・ヴァルドレイン。 彼女の失敗は、有能すぎるがゆえに「独りで背負いすぎたこと」だった。 ループから始まった二周目。 彼女はこれまで周囲との間に引いていた「線」を、踏み越えることを決意した。 「お父様、私に『線を引け』と教えた貴方に、処刑台から見た真実をお話しします」 「殿下、私が貴方の『目』となります。王国に張り巡らされた謀略の糸を、共に断ち切りましょう」 淑女の仮面を脱ぎ捨て、父と王太子を「共闘者」へと変貌させる政争の道。 未来知識という『目』を使い、一歩ずつ確実に、破滅への先手を取っていく。 これは、独りで戦い、独りで死んだ令嬢が、信頼と連帯によって王国の未来を塗り替える――緻密かつ大胆なリベンジ政争劇。 「私を神輿にするのなら、覚悟してくださいませ。……その行き先は、貴方の破滅ですわ」 (※カクヨムにも掲載中です。)

せっかく傾国級の美人に生まれたのですから、ホントにやらなきゃ損ですよ?

志波 連
恋愛
病弱な父親とまだ学生の弟を抱えた没落寸前のオースティン伯爵家令嬢であるルシアに縁談が来た。相手は学生時代、一方的に憧れていた上級生であるエルランド伯爵家の嫡男ルイス。 父の看病と伯爵家業務で忙しく、結婚は諦めていたルシアだったが、結婚すれば多額の資金援助を受けられるという条件に、嫁ぐ決意を固める。 多忙を理由に顔合わせにも婚約式にも出てこないルイス。不信感を抱くが、弟のためには絶対に援助が必要だと考えるルシアは、黙って全てを受け入れた。 オースティン伯爵の健康状態を考慮して半年後に結婚式をあげることになり、ルイスが住んでいるエルランド伯爵家のタウンハウスに同居するためにやってきたルシア。 それでも帰ってこない夫に泣くことも怒ることも縋ることもせず、非道な夫を庇い続けるルシアの姿に深く同情した使用人たちは遂に立ち上がる。 この作品は小説家になろう及びpixivでも掲載しています ホットランキング1位!ありがとうございます!皆様のおかげです!感謝します!

婚約を破棄して気づけば私は悪役令嬢でした。

hikari
恋愛
妹に婚約者を奪われて狼狽していたら、自分はある乙女ゲームの悪役令嬢に転生していた事に気づく。 妹のナタリーがヒロイン。両親は妹の味方。唯一の味方が弟のルイでした。 しかも、何をしてもダメ出しをする間抜けな平民のダメンズに言い寄られ、しつこくされています。私に分相応なのはこの平民のダメンズなの!? 悪役令嬢ものは初めてです。 今作はギャグがメイン

【完結】私ですか?ただの令嬢です。

凛 伊緒
恋愛
死んで転生したら、大好きな乙女ゲーの世界の悪役令嬢だった!? バッドエンドだらけの悪役令嬢。 しかし、 「悪さをしなければ、最悪な結末は回避出来るのでは!?」 そう考え、ただの令嬢として生きていくことを決意する。 運命を変えたい主人公の、バッドエンド回避の物語! ※完結済です。 ※作者がシステムに不慣れかつ創作初心者な時に書いたものなので、温かく見守っていだければ幸いです……(。_。///) ※ご感想・ご指摘につきましては、近況ボードをお読みくださいませ。 《皆様のご愛読に、心からの感謝を申し上げますm(*_ _)m》

姉が年々面倒になっていくのを弟と押し付けあっていたのですが、手に負えない厄介者は他にいたようです

珠宮さくら
恋愛
伯爵家に生まれたシュリティ・アガルワルには、姉と弟がいた。両親は、3人の子供たちに興味がなく、自分たちの好きなことをしているような人たちだった。 そんな両親と違い、姉は弟妹たちに何かと外の話をしてくれていたのだが、それがこんなことになるとは思いもしなかった。

【完結】一番腹黒いのはだあれ?

やまぐちこはる
恋愛
■□■ 貧しいコイント子爵家のソンドールは、貴族学院には進学せず、騎士学校に通って若くして正騎士となった有望株である。 三歳でコイント家に養子に来たソンドールの生家はパートルム公爵家。 しかし、関わりを持たずに生きてきたため、自分が公爵家生まれだったことなどすっかり忘れていた。 ある日、実の父がソンドールに会いに来て、自分の出自を改めて知り、勝手なことを言う実父に憤りながらも、生家の騒動に巻き込まれていく。

侯爵令嬢はざまぁ展開より溺愛ルートを選びたい

花月
恋愛
内気なソフィア=ドレスデン侯爵令嬢の婚約者は美貌のナイジェル=エヴァンス公爵閣下だったが、王宮の中庭で美しいセリーヌ嬢を抱きしめているところに遭遇してしまう。 ナイジェル様から婚約破棄を告げられた瞬間、大聖堂の鐘の音と共に身体に異変が――。 あら?目の前にいるのはわたし…?「お前は誰だ!?」叫んだわたしの姿の中身は一体…? ま、まさかのナイジェル様?何故こんな展開になってしまったの?? そして婚約破棄はどうなるの??? ほんの数時間の魔法――一夜だけの入れ替わりに色々詰め込んだ、ちぐはぐラブコメ。

処理中です...