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返事
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生徒総会が無事終わり、生徒会の仕事は落ち着いた。けれど、未だに私は、亮くんに返事ができずにいる。私の気持ちはわからないままだ。
お兄ちゃんのこと、まだ好きなんだろうか。でも、お兄ちゃんのこと、好きでいても仕方ない。お兄ちゃんはいずれ、愛梨ちゃんのものになるんだから。だから、諦めた。諦められた、はずだ。
だから、亮くんと付き合っても問題はない、はず。
でも、もし、私がまだお兄ちゃんのことが好きなら、亮くんの想いには答えられない。
亮くんにもずっと返事を待ってもらってる。だから、早くはっきりしないといけない。
いや、でも。そもそも、お兄ちゃんのことが好きな可能性が僅かでもある時点で、断るべきだ。
よし、そうしよう。
亮くんに返事をする機会は、そう決めてから意外と早くやって来た。その日は、生徒会はお休みで、亮くんも雨だから野球部がお休みだったので、帰る方向が一緒の私たちは一緒に帰ることになったのだ。
暫く、無言で二人で歩く。お互いにどこか気まずくて、なかなか話し出すことができない。でも、このままじゃだめだ。
「あのっ! この前の件なんだけど、」
立ち止まった私に、亮くんも立ち止まった。
「ちょっと待って! まだ、心の準備が……」
亮くんは、深く呼吸してから、頷いた。
「うん、もう大丈夫」
「じゃあ、返事なんだけど……」
「うん」
「告白してくれてありがとう。すごく、嬉しかったよ。でも、私他に好きかもしれない人がいるから、だから」
亮くんの気持ちには答えられない。そう言いかけたところで、亮くんは首をかしげた。
「かも、ってことは、その人のこと好きじゃない可能性もあるってこと?」
そこを疑問に思うのは、当然だ。私は、正直に、諦めたつもりだったけれど、本当に諦められたのか自分でもわからないと話した。
「それなら、俺と付き合おうよ」
「……え?」
「俺、小鳥遊さんがその人のこと好きかもだなんて、もう、思わないほど頑張るから。だから、俺にチャンスをくれないかな」
お兄ちゃんのこと、まだ好きなんだろうか。でも、お兄ちゃんのこと、好きでいても仕方ない。お兄ちゃんはいずれ、愛梨ちゃんのものになるんだから。だから、諦めた。諦められた、はずだ。
だから、亮くんと付き合っても問題はない、はず。
でも、もし、私がまだお兄ちゃんのことが好きなら、亮くんの想いには答えられない。
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いや、でも。そもそも、お兄ちゃんのことが好きな可能性が僅かでもある時点で、断るべきだ。
よし、そうしよう。
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「うん」
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「かも、ってことは、その人のこと好きじゃない可能性もあるってこと?」
そこを疑問に思うのは、当然だ。私は、正直に、諦めたつもりだったけれど、本当に諦められたのか自分でもわからないと話した。
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「……え?」
「俺、小鳥遊さんがその人のこと好きかもだなんて、もう、思わないほど頑張るから。だから、俺にチャンスをくれないかな」
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