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6章.ダイン獣王国編
83話.歪さ
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クロム一行はディアナの先導の下、ダイン獣王国の王都ヴァンディッシュに向かっていた。
その道中にてクロムは一つの違和感を覚えるのであった。
狐人族の里を出て以来、それなりの規模の街というものが一切見当たらないのである。
小規模の集落ですら数か所存在していた程度である。
「なぁディアナ、さっきからなんで街が一つもないんだ?」
「あぁ……、この国は巨大な王都以外は種族ごとの小規模な里が無数に点在するのみなのじゃ」
「はぁ!?? なんでそんなことになってんだ?」
「王都には強い者しか住む権利がないのじゃ、王のお膝元に弱者はいらぬとな。
その結果、王都に住めぬものが国中に点在することになったのじゃが、気を抜けば寝首をかかれるのがこの国。
結局は信頼のおける同種族のものが小さくまとまって他種族との接点を最小限にする、これが弱者が生き抜くための知恵となったのじゃよ。
ゆえにこの国はこのような歪な状況になっておるわけじゃ」
「…… ちゃんと歪であるという認識はあるんだな」
クロムにとってディアナの言ったことはあまりにも衝撃的であった。
強さのみを重視するとここまで歪な状態になるということを想像すらできていなかったのである。
「この国は…… 知れば知るほど嫌いになっていくな……」
「あははは、俺もそれには同意するけどさ。
でもいきなり喧嘩は売るなよ? 兄貴」
「真実を確認するまでは大人しくしてるつもりだよ」
クロムはカルロの指摘を心外であると苦笑で返す。
そんな軽口を叩きあいながら一路《いちろ》王都を目指すクロム一行。
あまりにも平和な旅路が続いていたため、このまま何事もなく王都につくのではないだろうかと誰もが思った頃、クロム前方数メートルに位置に何かが落下してきたのであった。
落下の衝撃で空高くまで巻き上がる砂煙。
クロムたちは警戒体制をとりつつ砂煙が落ち着くのを待っていると、その中より人影らしきものが姿を表すのであった。
「あなたがクロムさんか?」
砂煙の中から突然声をかけられたクロムは驚いたが、それを感じさせないポーカーフェイスを保ちつつ尋ね返すのだった 。
「人に名を尋ねるときは最初に自分から名乗るのが礼儀じゃないのか?」
「これは1本取られたな。
僕の名はタケル、今はダインの親衛隊の隊長をやっている」
登場のタイミングや登場の仕方の派手さからダイン王に所縁のある人物であるとは想像していたクロムであったが、まさか幹部クラスが最初に現れるとは思っていなかったのであった。
そしてその名乗った名前にも引っかかるものがあった。
「その名前でダインの幹部……
ミツルと無関係なわけないよな?」
「その名前がでてくるってことはやっぱりあんたがクロムさんだな?」
「あぁそうだ。
そして、俺はあんた達と同じ転生者だよ」
「やっぱりそれもバレてるわけですね」
クロムの推理に驚いたような言葉を発したタケルであったが、態度が真逆であり気付いて当然といった様子であった。
「タケルさんだったか?
こんなド派手な登場を目の前でやるってことは当然俺に用事があるってことだよな?」
クロムはタケルの挑発的な態度を無視して、逆に質問で返すのであった。
対するタケルも挑発が無視されたことを気にする様子もなかった。
「急にミツルとの連絡がとれなくなった理由を探ってたらクロムさんに辿り着いてね。
せっかくだからダインのところまで連れて行こうかと…… ね」
タケルは不敵な笑みを浮かべながら真実とも嘘ともとれる、そんな言葉を発するのであった。
その道中にてクロムは一つの違和感を覚えるのであった。
狐人族の里を出て以来、それなりの規模の街というものが一切見当たらないのである。
小規模の集落ですら数か所存在していた程度である。
「なぁディアナ、さっきからなんで街が一つもないんだ?」
「あぁ……、この国は巨大な王都以外は種族ごとの小規模な里が無数に点在するのみなのじゃ」
「はぁ!?? なんでそんなことになってんだ?」
「王都には強い者しか住む権利がないのじゃ、王のお膝元に弱者はいらぬとな。
その結果、王都に住めぬものが国中に点在することになったのじゃが、気を抜けば寝首をかかれるのがこの国。
結局は信頼のおける同種族のものが小さくまとまって他種族との接点を最小限にする、これが弱者が生き抜くための知恵となったのじゃよ。
ゆえにこの国はこのような歪な状況になっておるわけじゃ」
「…… ちゃんと歪であるという認識はあるんだな」
クロムにとってディアナの言ったことはあまりにも衝撃的であった。
強さのみを重視するとここまで歪な状態になるということを想像すらできていなかったのである。
「この国は…… 知れば知るほど嫌いになっていくな……」
「あははは、俺もそれには同意するけどさ。
でもいきなり喧嘩は売るなよ? 兄貴」
「真実を確認するまでは大人しくしてるつもりだよ」
クロムはカルロの指摘を心外であると苦笑で返す。
そんな軽口を叩きあいながら一路《いちろ》王都を目指すクロム一行。
あまりにも平和な旅路が続いていたため、このまま何事もなく王都につくのではないだろうかと誰もが思った頃、クロム前方数メートルに位置に何かが落下してきたのであった。
落下の衝撃で空高くまで巻き上がる砂煙。
クロムたちは警戒体制をとりつつ砂煙が落ち着くのを待っていると、その中より人影らしきものが姿を表すのであった。
「あなたがクロムさんか?」
砂煙の中から突然声をかけられたクロムは驚いたが、それを感じさせないポーカーフェイスを保ちつつ尋ね返すのだった 。
「人に名を尋ねるときは最初に自分から名乗るのが礼儀じゃないのか?」
「これは1本取られたな。
僕の名はタケル、今はダインの親衛隊の隊長をやっている」
登場のタイミングや登場の仕方の派手さからダイン王に所縁のある人物であるとは想像していたクロムであったが、まさか幹部クラスが最初に現れるとは思っていなかったのであった。
そしてその名乗った名前にも引っかかるものがあった。
「その名前でダインの幹部……
ミツルと無関係なわけないよな?」
「その名前がでてくるってことはやっぱりあんたがクロムさんだな?」
「あぁそうだ。
そして、俺はあんた達と同じ転生者だよ」
「やっぱりそれもバレてるわけですね」
クロムの推理に驚いたような言葉を発したタケルであったが、態度が真逆であり気付いて当然といった様子であった。
「タケルさんだったか?
こんなド派手な登場を目の前でやるってことは当然俺に用事があるってことだよな?」
クロムはタケルの挑発的な態度を無視して、逆に質問で返すのであった。
対するタケルも挑発が無視されたことを気にする様子もなかった。
「急にミツルとの連絡がとれなくなった理由を探ってたらクロムさんに辿り着いてね。
せっかくだからダインのところまで連れて行こうかと…… ね」
タケルは不敵な笑みを浮かべながら真実とも嘘ともとれる、そんな言葉を発するのであった。
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