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6章.ダイン獣王国編
96話.バロンの本気、意地
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二人のやり取りをクロムの後方から眺めていることしかできないアキナは、そんな自分の状況に歯がゆい想いを持ちながらもとても自分が介入できる次元ではないことも感じているのであった。
そして、そんなアキナがバロンの不敵な笑みに恐怖を覚えたと同時にバロンの姿がアキナの視界から消えた。
「え……??」
いくら周囲を見回してもバロンの姿も気配も一切感じれない。
先ほどまでは恐ろしいほど感じていたあのバロンの気配をだ。
目の前で起きている現象が理解できずに混乱していると、甲高い金属音が響きアキナは反射的にそちらを振り向くのであった。
突如どこからか現れたバロンがクロムの頭上に向けて落下しながら刺突したのをクロムが氷の壁で防いだ…… そんな光景がアキナの視界に飛び込んだのだった。
「どっちもすごすぎる……」
「これも完璧に防いでしまいますか、本当にあなたは何者なのですか……」
バロンはクロムが自分の必殺の刺突をいともたやすく防いだことに驚愕していた。
しかしバロンとて爵位持ちの悪魔である、そんな感情で動きを制限されたりはしない。
刺突を防がれながらもクロムの懐に飛び込むことには成功していたバロンは、クロムの足元から左切り上げの斬撃を繰り出すのであった。 が……
その斬撃は空を斬ることとなった。
「さすがにいい斬撃だけどさ、そこから切り上げが来るのは見え見えすぎるよ」
バロンの追撃の斬撃を読んでいたクロムは一歩下がった場所に立っており、バロンの斬撃に合わせるように先ほどまで自分が居た場所に氷の杭を放っていた。
そして氷の杭が被弾するその時、バロンは再び姿を消すのだった。
「やっぱり…… か」
クロムはそのことに特に驚く様子もなく、むしろ何かに納得しているかのようだった。
「さすがは暗殺と隠密を得意とするっていうだけあるね、まさか空間術を使えるとは思わなかったよ。
ただね……
今回は相手が悪かったね、俺は空間を司る神の権能として空間術を修めている。
姿を見せるタイミングと場所をなんとなく感じることができる俺を相手にどうするんだい?」
クロムはバロンを煽るような口調で隙だらけの状態で言うのであった。
おそらくバロンは今までのクロムの言動から激しい動揺に襲われていたのだと思われる。
しかしそれを振り払うようにクロムの死角から一瞬姿を現して斬撃を放つとそのまま姿を隠す。
そしてまた死角から刺突を放ち、そのまま姿を消す。
そんな四次元な連撃とでもいうべきバロンの連撃は1撃ごとにその間隔を短くし、いつしか秒間数撃という人が反応できる限界を超えているような連撃となっていた。
その連撃をほぼ目で追えていないアキナは、その連撃の影響で発生した土煙の中からすさまじい間隔で響く斬撃音と周囲に飛び散る血飛沫をなんとか確認できていた。
「く、クロム…… ??」
アキナは目の前で繰り広げられる光景が何か現実ではなく、夢の世界のできごとのように感じつつも激しい不安に押しつぶされかけていた。
今すぐここから飛び出してクロムを救いたい。
そんな想いを抱きながら、アキナの両足は恐怖でピクリとも動かすことができなくなっていたのだった。
「―― ……」
そして、その恐怖はアキナから声すら奪っていた。
目の前の光景、自身の情けない状態、それらに絶望したアキナはうなだれるようにその場に崩れ落ちるのだった。
大量の血飛沫が舞い上がった瞬間、ずっと続いていた斬撃音が止まるのだった。
絶望に染まったアキナはそんな状況の変化に気づくことはなかった。
そして、そんなアキナがバロンの不敵な笑みに恐怖を覚えたと同時にバロンの姿がアキナの視界から消えた。
「え……??」
いくら周囲を見回してもバロンの姿も気配も一切感じれない。
先ほどまでは恐ろしいほど感じていたあのバロンの気配をだ。
目の前で起きている現象が理解できずに混乱していると、甲高い金属音が響きアキナは反射的にそちらを振り向くのであった。
突如どこからか現れたバロンがクロムの頭上に向けて落下しながら刺突したのをクロムが氷の壁で防いだ…… そんな光景がアキナの視界に飛び込んだのだった。
「どっちもすごすぎる……」
「これも完璧に防いでしまいますか、本当にあなたは何者なのですか……」
バロンはクロムが自分の必殺の刺突をいともたやすく防いだことに驚愕していた。
しかしバロンとて爵位持ちの悪魔である、そんな感情で動きを制限されたりはしない。
刺突を防がれながらもクロムの懐に飛び込むことには成功していたバロンは、クロムの足元から左切り上げの斬撃を繰り出すのであった。 が……
その斬撃は空を斬ることとなった。
「さすがにいい斬撃だけどさ、そこから切り上げが来るのは見え見えすぎるよ」
バロンの追撃の斬撃を読んでいたクロムは一歩下がった場所に立っており、バロンの斬撃に合わせるように先ほどまで自分が居た場所に氷の杭を放っていた。
そして氷の杭が被弾するその時、バロンは再び姿を消すのだった。
「やっぱり…… か」
クロムはそのことに特に驚く様子もなく、むしろ何かに納得しているかのようだった。
「さすがは暗殺と隠密を得意とするっていうだけあるね、まさか空間術を使えるとは思わなかったよ。
ただね……
今回は相手が悪かったね、俺は空間を司る神の権能として空間術を修めている。
姿を見せるタイミングと場所をなんとなく感じることができる俺を相手にどうするんだい?」
クロムはバロンを煽るような口調で隙だらけの状態で言うのであった。
おそらくバロンは今までのクロムの言動から激しい動揺に襲われていたのだと思われる。
しかしそれを振り払うようにクロムの死角から一瞬姿を現して斬撃を放つとそのまま姿を隠す。
そしてまた死角から刺突を放ち、そのまま姿を消す。
そんな四次元な連撃とでもいうべきバロンの連撃は1撃ごとにその間隔を短くし、いつしか秒間数撃という人が反応できる限界を超えているような連撃となっていた。
その連撃をほぼ目で追えていないアキナは、その連撃の影響で発生した土煙の中からすさまじい間隔で響く斬撃音と周囲に飛び散る血飛沫をなんとか確認できていた。
「く、クロム…… ??」
アキナは目の前で繰り広げられる光景が何か現実ではなく、夢の世界のできごとのように感じつつも激しい不安に押しつぶされかけていた。
今すぐここから飛び出してクロムを救いたい。
そんな想いを抱きながら、アキナの両足は恐怖でピクリとも動かすことができなくなっていたのだった。
「―― ……」
そして、その恐怖はアキナから声すら奪っていた。
目の前の光景、自身の情けない状態、それらに絶望したアキナはうなだれるようにその場に崩れ落ちるのだった。
大量の血飛沫が舞い上がった瞬間、ずっと続いていた斬撃音が止まるのだった。
絶望に染まったアキナはそんな状況の変化に気づくことはなかった。
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