Orange Memory

こ〜くん

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私が働いているケーキショップは「ボヌール」という。

ボヌールはフランス語で「幸せ」という意味。

ここで働き始めてからもう3年がたつ。


裏口の方に向かい小さく「おはようございます」と言いながら店に入る。

すると、既ケーキを作り始めている子がいた。

「あ、慧音けいねおはよ!」

この子は佐々木ひかり

同い年で製菓学校で知り合って仲良くなった。学校を卒業した後は、まさかの同じ店で働いている。
って言ってもまだ見習い同然で自分たちで考えたケーキを売ったことは無い。


「おはよ、朝から元気だね。」

「そう?」

「なんかいいことでもあった?」

「うーん、特にないよ」

「そっか」

そう言って店の飲食スペースにあるテレビに目を向けた。

テレビには今人気のアイドル「COLORS」がうつっていた。

COLORSか・・・。大貴・・・。

「慧音?どうしたの?あ、COLORSだっけ。好きなの?」

「いや、別に好きじゃないよ。」

また思い出さないように小さく頭を振った。


「おはよ~二人とも!」

「「おはようございます」」

この方はあみさん。3年先輩だけどすごく仲良くて光と3人でよく旅行とか行ってるんだ。

「あ、慧音ちゃんに朗報があるの」

「私にですか?」

「慧音ちゃんのね、あの例の新作をこの店で出すことになったの」

「───────え?ほんとうですか!?」

「ええ、慧音ちゃんのアイデア絶対注目されると思って。」

「よかったじゃん慧音!願い叶ったね!」

「うん!ありがとうございます!」


あみさんが採用してくれたケーキは私が小学生の頃1度作ったことのあるケーキだった。
ついに、お店であのケーキが出せるんだ・・・。

「それで、そのケーキの名前は決まってる?まだ決まってないかしら?」

「いや、決まってます。」


「そのケーキの名前は────オレンジメモリー」
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