17 / 128
#17消えた不穏な空気と、芽生える違和感
しおりを挟む
哲夫との間にあった不穏な空気は、すっかり消え去ったかのように見えた。サトシは、あの夜の出来事を記憶から締め出し、哲夫もまた、何もなかったかのように振る舞っている。腰の痛みはまだ残っていたが、それは単なる寝違えだと自分に言い聞かせていた。
その日の夜、哲夫は夜勤で帰りが遅い。先に仕事から帰ってきたサトシは、いつものように自室でリラックスモードに入っていた。シャワーを浴び、ベッドに横になり、スマホでネットのエロ動画を漁り始める。いつものルーティンだ。
しかし、どれだけ動画を見ても、いまいち興奮できない自分がいた。美人の女優、激しい絡み、多様なシチュエーション……普段ならすぐに体が反応するはずなのに、今日は心が動かない。漠然とした物足りなさが、サトシの胸を占めていた。
いくつかの動画を見ては閉じ、見ては閉じを繰り返すうち、サトシの頭の中に、ある映像がちらついた。それは、あの日の寝室で、シリコンの胸を身につけた自分が、哲夫の手の中で快感に溺れていた姿だった。
ゾッとするような羞恥がこみ上げる。しかし、それと同時に、身体の奥底から、あの時に感じた異常なほどの快感が蘇ってきた。理性では否定したいのに、体が、あの時以上の刺激を求めているのを感じる。
「まさか……」
サトシは無意識のうちに、自分の胸元に手を当てた。そこには何の感触もない。ただの薄いTシャツだ。ネットのエロ動画では得られない、あの時の強烈な刺激は、やはりあのシリコンの胸が付いた服を身に着けてこその行為だったのではないか。そんな恐ろしい考えが、サトシの頭の中を支配し始めていた。
自分の体が、あの人工的な胸と、哲夫という男の手を求めている……? サトシは、その事実に言いようのない嫌悪感を抱きつつも、同時に、抗いがたい誘惑を感じていた。
その日の夜、哲夫は夜勤で帰りが遅い。先に仕事から帰ってきたサトシは、いつものように自室でリラックスモードに入っていた。シャワーを浴び、ベッドに横になり、スマホでネットのエロ動画を漁り始める。いつものルーティンだ。
しかし、どれだけ動画を見ても、いまいち興奮できない自分がいた。美人の女優、激しい絡み、多様なシチュエーション……普段ならすぐに体が反応するはずなのに、今日は心が動かない。漠然とした物足りなさが、サトシの胸を占めていた。
いくつかの動画を見ては閉じ、見ては閉じを繰り返すうち、サトシの頭の中に、ある映像がちらついた。それは、あの日の寝室で、シリコンの胸を身につけた自分が、哲夫の手の中で快感に溺れていた姿だった。
ゾッとするような羞恥がこみ上げる。しかし、それと同時に、身体の奥底から、あの時に感じた異常なほどの快感が蘇ってきた。理性では否定したいのに、体が、あの時以上の刺激を求めているのを感じる。
「まさか……」
サトシは無意識のうちに、自分の胸元に手を当てた。そこには何の感触もない。ただの薄いTシャツだ。ネットのエロ動画では得られない、あの時の強烈な刺激は、やはりあのシリコンの胸が付いた服を身に着けてこその行為だったのではないか。そんな恐ろしい考えが、サトシの頭の中を支配し始めていた。
自分の体が、あの人工的な胸と、哲夫という男の手を求めている……? サトシは、その事実に言いようのない嫌悪感を抱きつつも、同時に、抗いがたい誘惑を感じていた。
0
あなたにおすすめの小説
上司、快楽に沈むまで
赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。
冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。
だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。
入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。
真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。
ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、
篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」
疲労で僅かに緩んだ榊の表情。
その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。
「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」
指先が榊のネクタイを掴む。
引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。
拒むことも、許すこともできないまま、
彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。
言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。
だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。
そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。
「俺、前から思ってたんです。
あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」
支配する側だったはずの男が、
支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。
上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。
秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。
快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。
――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。
触手エイリアンの交配実験〜研究者、被験体になる〜
桜井ベアトリクス
恋愛
異星で触手エイリアンを研究する科学者アヴァ。 唯一観察できていなかったのは、彼らの交配儀式。
上司の制止を振り切り、禁断の儀式を覗き見たアヴァは―― 交わる触手に、抑えきれない欲望を覚える。
「私も……私も交配したい」
太く長い触手が、体の奥深くまで侵入してくる。 研究者が、快楽の実験体になる夜。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる