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23/11/24に見たアニメ風の男体化の夢の再現

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ある日男子が
隣のクラスに転校してきた

名前は桐村マモルくんって言うんだけど


偶然校内で出会ったアタシたちは
他人であるにも関わらず
アタシとマモルくんの
顔がそっくりだったことに気がつく



そしてアタシ(安藤ユミ)は
訳あって本人にマモルくんのふりをさせられることになった

・・・まぁ訳って言っても大したことじゃなかったんだけどね


一人遊びに行ってしまったマモルくんを後に
留守番を任されたアタシは
彼の家で待っていた

まったく・・・家柄が厳しくて
遊びに行けないからって
アタシを身代わりにしなくても良いのに

アタシはテレビを付けて
録画覧に画面を切り替える


「まぁ良いか♪
アタシんちのテレビ録画できなくて
昨日の昼間の映画も見逃しちゃってて
「だったらうちに録画あるから見に来れば」
って条件で頼まれたことだし」

のんびりさてもーらおっ♪


そう思い
見たかった映画を再生しようとしたその時・・・

プルルル プルルル


家の固定電話の音が鳴ってきた

アタシは慌てて
受話器を手に取る

今はマモルくんだから
マモルくんのふりをすればいいのよね・・・
余計なことも話さない!
よし!

言い聞かせると
言葉を発した

「もしもし・・・きっ桐村ですが
 今は父も母も留守で僕一人です!
 
 ごっ・・・ご要件があれば後で
 お伝えします!」


 ぎこちない口調で話すと
 電話越しに相手は驚く

 「はぁ?何オマエ
 男みたいな言葉使ってんだよ?」



 「僕は男に決まってるでしょ!
  イタズラ電話ならけっこーです!」

変なことを聞かれ
焦ったアタシは
強引に電話を切ってしまった

はぁ・・・怖かった
マモルくんのふりをしてる以上
他の人と話したくないな


だがその頃
切れた電話の向こうでは
アタシの兄貴(ヨウスケ)が首を傾げていた

「今の確かに・・・ユミだったよな


ユミのやつ・・・」


いくら外見が瓜二つでも
声までは騙せてはいなかった


そして両親よりも早い時間に
マモルくんが帰ってきた


「ごめんごめんww!
つい時間も気にしないで遊んじゃってw」

「良いよ別にw
んじゃアタシもそろそろ帰るね

着た服は
うちで洗って返すから

ほらっ2日分も服が出てたら・・・怪しまれるし?」

「悪いなwwそこまでしてくれて!///
今日はホントにありがと!

今度もし
オマエが困ってたら
その時はオレも変装してやるよ」



「へへ・・・w良いって良いって」

苦笑いしつつも

マモルくんと別れ
アタシはマモルくんの服を着たまま
家路へと着いた


帰宅後
リビングに入ると
そのままアタシはソファに寝そべる

「あああー疲れた」


いくら録画した映画が見放題でも

やっぱりうちが落ち着くわね・・・

一息ついていると
ドアを開け兄貴が入ってくる

「・・・あれ
  オマエその服
  
  男物じゃん」

「ああ、これ?
  ボーイフレンドに借りたのよw
  まぁ彼シャツみたいな感じwwなーんつって!」


適当に誤魔化すと
兄貴は眉間にシワを寄せ
無言のまま
リビングから出ていった


・・・?何だろ
変なお兄ちゃん

「まぁいいや!
お風呂入っちゃおう♪」


アタシは飛び起き
お風呂へと行った

そして夜になり
自分の部屋で寝静まった頃・・・

一階で話し声が聞こえてきた


何か真剣な話を三人でしているようにも
聞こえる

でも音は小さく一文一文
はっきりとは聞こえない
兄貴たちの会話に
アタシは特に気にすることも無かった

今日が神経を張り巡らされていて
苦痛だった分眠りが心地良い


もう男の子のふりはしなくて良いんだし
これで安心・・・


深い眠りに付き次の日へと時間が経つと

陽の光が部屋へと差し込んだ


「んん・・・もう朝?」

カーテン越しに受ける太陽の明るさに
ゆっくりと体を起こす

ふと、見下ろすと
何か異変に気がついた

昨日着ていたはずの淡いオレンジのパジャマが
少し大きめのサイズの地味な紺色に変わっていた

「あれ・・・?何このパジャマ
何で男の子モノなんか着てんのアタシ・・・」


そして
体にも違和感を覚える

何か頭の後ろがスースーする

不思議な感覚に後頭部を触ると
昨日まであったはずの長い髪の毛が
跡形もなく短い短髪頭へと変えられていた

「えっ⁉ウソ・・・⁉」

ショックのあまり
内股で
その場に女座りをする

しかし同時に股の間に
異物を感じ取った

「・・・?」

そっと手探りで
ブリーフの中のソレを握ってみると
完全にソレは体の一部で
股の間に生えていた

まっまさか!

寝ぼけ眼を擦り
部屋全体を見渡してみると

そこは自分の部屋とは呼べない
青や黒で彩られた
男の子の部屋に変貌していた

目の前で起きてる全ての状況に信じられず
身震いをし
一階のリビングへと走った


「おおおおっお母さんお父さんお兄ちゃん!
どうしよぉおぉ!アタシ男になっちゃったよぉぉ!」

ドアを開けると
お父さんとお母さんと兄貴が
こちらに笑顔を見せた

「なぁにww朝から騒いだりしてw♪」

「そんなにその姿が気に入ってくれたのかw良かったよ」

お父さんたちは
変な薬の瓶をアタシに渡す

「ホント、この性転換剤永久効果なんて薬が
 今の時代出回ってるなんて
 良いご時世になったもんだな・・・!」


理由の分からない会話に
アタシは取り残さアタフタする

 「へ?性転換剤って・・・?」


 「ほらっオマエ昨日話してくれただろ?
  「自分は男」だって♪
  
  ・・・だからさ
  もう独りで抱えこむなよw!」

兄貴は少し顔を歪ませ涙目になっている

お父さんも顔をそらし
お母さんも泣いている


そんなわけで
たった一つの誤解により
アタシは男の子にさせられてしまった

もとに戻りたいけど
・・・第一この状況じゃ言うに言えない
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