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高等部になった3
「初級テスト、たしか最後はゴーレム戦だろ? 確か水が弱点って聞いたし、水魔法のが良いんじゃないか?」
「時間かかっても倒せば良いんだろ。不合格なら不合格で俺は問題ないしな」
「ユーリ、たまになんで魔法科に入ったかわからない」
昼の食堂は群がる生徒で騒々しい。人が多すぎて奥の窓側の席に追いやられたというのに、少し声を張らなくてはお互いの声が聞こえ難い状況だ。
シルヴィアの食堂システムは少し変わっていて、食堂前で食券を購入し、入り口にある転送装置に生徒証をかざし食券を放り込むことで昼食の注文が完了する。
あとは席に座ると、配膳用の魔石機が顔認識で料理を運んできてくれる。楽ではあるが、双子や似た顔が居ると間違えられることがあるのが玉に瑕だ。
アルはクラスの友人ではなく、何故か俺のもとにきて一緒に昼食をとろうとする。俺はお前にできるだけ離れたいと話したはずだが、逆にべったりになってしまった。友人関係は続くと思ってはいたが、より密になるのは予想外だ。
もしや俺を守るという言葉は本当で、これは護衛のつもりだったりするのだろうか。それは俺じゃなくいつか来るかもしれないヒロインにやってあげてほしいものである。
話題は魔導士テストだ。技術面は足りてるから、勉強を一緒にしようとアルとクロエから誘われている。
技術面足りてるんだ、へー。と不貞腐れたくなるのを堪えるのは大変だった。お前らの一言で俺は簡単に闇落ちするかもしれんぞ、言葉には気を付けろ。
練習する魔法についての話で、俺が火の魔法以外練習しないと言ったらダメ出しが出た。やる気があるかというと、あまりないのでほっといてほしい。
「家族が入れと言うから入っただけだ」
食事を終え、空の皿の乗ったトレーを少しずらす。こうしておくと例の機械が片付けてくれる。
この世界は地球によく似ている。大まかな生物は違うが、牛や豚、鶏に似た生き物は存在しており、料理に関しても基本は変わらない。
俺はサンドイッチとサラダのランチプレートで、二人はステーキメインのセットだ。とにかく盛りました! という量の肉を見ていると胸焼けしそうになったが、彼らは何でもない顔で食べきっていた。
「ユーリのそういうの、よくないとおもう」
「うん、クロエに同意だ。やる気があってもシルヴィアに入れなかった人だっているんだぞ」
二人の視線が俺に注がれ、発言の撤回を求められているのが分かる。
俺だって前世の記憶なんてものが無ければ、やる気に満ちていただろう。悪い方向にだが。
今はなんというか、自分の悪い部分をどうにかしようとして、人間の屑になりかけている気がする。
本当はお前らなんか目じゃないくらいの力を手にして見返してやりたい。全人類に褒められたい。でも、それを望むと道を踏み外す可能性が高いため、俺は駄目な奴と暗示をかけている最中だ。この努力、間違っている気がしなくもない。
大人数が入れる広さの食堂は、廊下、キッチン側以外はガラスで覆われており、豊かな緑がひしめく中庭が良く見える。暖かな日差しに目を向け、無視を決め込んでいると、きらきら輝く何かが俺の手にとまった。
「びっ!!!」
「び?」
「ちょうちょ」
指先に佇むそれは、蝶だ。体の透き通った、ガラス細工のような蝶。
どんなに美しくとも虫は虫。足が多いだけで最悪だ。手を振り上げると、透明な羽が砕け、蝶が消える。
「ユーリ! ここに居たのか、探したよ」
「は? に、にいさん、……今のお前か」
「そうだよ。ユーリを探すのを手伝ってもらったんだ」
食堂の奥までわざわざやってきたヴィルは、悪意はありませんとでも言いたげな笑顔を俺に向ける。絶対わざとだ。俺が虫が苦手なのをこいつは知っている。だからあえて蝶の氷細工を使ったんだ。
「ユーリ、最近兄さまって呼んでくれないね。にいさんは他人行儀すぎる。お兄ちゃんにしよう」
「用事はなんだ」
「今度魔導士初級のテストがあるだろう? お勉強は大丈夫だろうから、実技の練習を手伝おうかなって」
「一人でやります」
「僕が教えるよ。嬉しいな、ユーリが高等部に来てくれたから一緒に魔法の練習ができるね」
俺たちの使っているテーブル前に陣取り、ヴィルはひたすら俺に話しかける。他の二人なんて存在しないかのような態度だ。
ここ、スタジュエ攻略キャラが三人も居る。こわい。こいつら俺の敵に回って殺しにくるんだよな。いや、俺が喧嘩売って返り討ちにあうだけか。
「アル、クロエ、練習に付き合ってくれ」
「俺は良いけど……」
「おれもかまわない。やる気になってよかった」
違う。このままだとヴィルにつき纏われるからだ。アルが居ると来たがらないから、誘っただけだ。クロエはおまけ。
「じゃあ、二人との練習が終わったあとにしようか。迎えに行くね」
「明日の朝までやります」
「明日の朝迎えに行くね」
「授業があります」
「なら授業のあとだね」
助けてくれ。泣きそうだ。必死に目を合わせないようにしているが、笑顔なのだろうというのが気配で分かる。
「ヴィルさん。とりあえず、また後でってことで」
アルの助け舟に、笑顔になりそうになった。
「きみとは会話してないんだけど? まあ、良い。じゃあユーリ、また後で」
一瞬声のトーンがが低くなった。本当にアルが嫌いなんだな、こいつ。
ヴィルの足音が遠ざかり、ようやく一息付けた。珈琲でも飲みたい気分だ。
「あれ、ユーリのおにいさん?」
「ああ」
「変わってる。アルは嫌われてるんだね」
「そうなんだよ。あんまり話したことないはずなんだけど、どうしてかな」
アルはそう言うと小さくため息を吐いた。しかし落ち込んだ様子は一瞬で、すぐに顔を上げる。
「ユーリ! 練習するんだよな?」
「あんなのヴィルから逃げるための方便だ」
「うそつき」
「何だ文句あるのかクロエ」
「ある。できるのにやらない奴は怠け者だ」
「そうそう、ユーリはやればできる子だよ」
アルは何視点なんだ。俺のなんなのか。
こいつらが主人公側で、俺が悪役になった理由がなんとなくわかる。光属性なんだよな。こいつら。
俺は自分の中の欲と戦っているが、そんなの知らないから俺を信じて前に進ませようとする。
善意なのはわかる。ちょっとのってみようかな、とも思う。でも、全力でやった結果、俺がろくでもない成績になったらどうなるだろう。荒んで二人と口きかなくなりそうだ。
「練習な。分かったやる。ただし、お前ら驚くなよ自分たちとの差に」
「ユーリがおれより弱いのは知ってるから別に」
「いっそ清々しいな。逆に好きだ」
「ありがと」
クロエが笑う。ふざけるな褒めてない。嫌味だと気が付け。
「俺は、ユーリならできると思う。それに力をつけて損はないよ。襲われた時に自衛できる」
アルの発言で、こいつが俺を引っ張ろうとしている理由が、なんとなくわかった。俺が何者かに襲われ変な力を植え付けられるかも、とか考えているんだろう。
前世の記憶にある嫌な可能性を追ったうえで、自分でも身を守れるようになってほしいといった所か。
まっすぐな視線をまっすぐ見つめ返して、俺は目元を歪めた。
「はいはい。出来る限りやる。ただし、俺は水魔法なんてやらないぞ」
「どうして」
「効率悪い。弱点をつけば早く倒せるだろうが、試験を受かるためだけのその場しのぎだろ。苦手な属性なんて練習をしても、ろくに使えないかもしれない。なら得意な部分を伸ばし、今後にも活かせるようにする」
「ふーん。じゃあおれも風だけでやろうかな」
「そ、そうか、じゃあ俺も光魔法で行くか?」
「光なら万能だし、良いんじゃないか? 属性が別なら一緒に練習する必要もないな、自主練にしよう」
ふよふよやってきた回収機にトレーを差し出す。電子音でありがとうございます。と流れ、回収機が去っていく。可愛いな、あれ。
「それが目的か」
「一緒にやるからな」
駄目か、二人の咎める声に、俺は不貞腐れた顔をする。こいつら気が合うんだな。さすが聖女護衛隊。攻略キャラ。パッケージを飾る人々。
頭の中で悪態を吐いて、そういえばクロエがアルとは普通に会話をしていることに気が付く。
アルは話す価値があるのか、クロエの基準はよく分からない。
「時間かかっても倒せば良いんだろ。不合格なら不合格で俺は問題ないしな」
「ユーリ、たまになんで魔法科に入ったかわからない」
昼の食堂は群がる生徒で騒々しい。人が多すぎて奥の窓側の席に追いやられたというのに、少し声を張らなくてはお互いの声が聞こえ難い状況だ。
シルヴィアの食堂システムは少し変わっていて、食堂前で食券を購入し、入り口にある転送装置に生徒証をかざし食券を放り込むことで昼食の注文が完了する。
あとは席に座ると、配膳用の魔石機が顔認識で料理を運んできてくれる。楽ではあるが、双子や似た顔が居ると間違えられることがあるのが玉に瑕だ。
アルはクラスの友人ではなく、何故か俺のもとにきて一緒に昼食をとろうとする。俺はお前にできるだけ離れたいと話したはずだが、逆にべったりになってしまった。友人関係は続くと思ってはいたが、より密になるのは予想外だ。
もしや俺を守るという言葉は本当で、これは護衛のつもりだったりするのだろうか。それは俺じゃなくいつか来るかもしれないヒロインにやってあげてほしいものである。
話題は魔導士テストだ。技術面は足りてるから、勉強を一緒にしようとアルとクロエから誘われている。
技術面足りてるんだ、へー。と不貞腐れたくなるのを堪えるのは大変だった。お前らの一言で俺は簡単に闇落ちするかもしれんぞ、言葉には気を付けろ。
練習する魔法についての話で、俺が火の魔法以外練習しないと言ったらダメ出しが出た。やる気があるかというと、あまりないのでほっといてほしい。
「家族が入れと言うから入っただけだ」
食事を終え、空の皿の乗ったトレーを少しずらす。こうしておくと例の機械が片付けてくれる。
この世界は地球によく似ている。大まかな生物は違うが、牛や豚、鶏に似た生き物は存在しており、料理に関しても基本は変わらない。
俺はサンドイッチとサラダのランチプレートで、二人はステーキメインのセットだ。とにかく盛りました! という量の肉を見ていると胸焼けしそうになったが、彼らは何でもない顔で食べきっていた。
「ユーリのそういうの、よくないとおもう」
「うん、クロエに同意だ。やる気があってもシルヴィアに入れなかった人だっているんだぞ」
二人の視線が俺に注がれ、発言の撤回を求められているのが分かる。
俺だって前世の記憶なんてものが無ければ、やる気に満ちていただろう。悪い方向にだが。
今はなんというか、自分の悪い部分をどうにかしようとして、人間の屑になりかけている気がする。
本当はお前らなんか目じゃないくらいの力を手にして見返してやりたい。全人類に褒められたい。でも、それを望むと道を踏み外す可能性が高いため、俺は駄目な奴と暗示をかけている最中だ。この努力、間違っている気がしなくもない。
大人数が入れる広さの食堂は、廊下、キッチン側以外はガラスで覆われており、豊かな緑がひしめく中庭が良く見える。暖かな日差しに目を向け、無視を決め込んでいると、きらきら輝く何かが俺の手にとまった。
「びっ!!!」
「び?」
「ちょうちょ」
指先に佇むそれは、蝶だ。体の透き通った、ガラス細工のような蝶。
どんなに美しくとも虫は虫。足が多いだけで最悪だ。手を振り上げると、透明な羽が砕け、蝶が消える。
「ユーリ! ここに居たのか、探したよ」
「は? に、にいさん、……今のお前か」
「そうだよ。ユーリを探すのを手伝ってもらったんだ」
食堂の奥までわざわざやってきたヴィルは、悪意はありませんとでも言いたげな笑顔を俺に向ける。絶対わざとだ。俺が虫が苦手なのをこいつは知っている。だからあえて蝶の氷細工を使ったんだ。
「ユーリ、最近兄さまって呼んでくれないね。にいさんは他人行儀すぎる。お兄ちゃんにしよう」
「用事はなんだ」
「今度魔導士初級のテストがあるだろう? お勉強は大丈夫だろうから、実技の練習を手伝おうかなって」
「一人でやります」
「僕が教えるよ。嬉しいな、ユーリが高等部に来てくれたから一緒に魔法の練習ができるね」
俺たちの使っているテーブル前に陣取り、ヴィルはひたすら俺に話しかける。他の二人なんて存在しないかのような態度だ。
ここ、スタジュエ攻略キャラが三人も居る。こわい。こいつら俺の敵に回って殺しにくるんだよな。いや、俺が喧嘩売って返り討ちにあうだけか。
「アル、クロエ、練習に付き合ってくれ」
「俺は良いけど……」
「おれもかまわない。やる気になってよかった」
違う。このままだとヴィルにつき纏われるからだ。アルが居ると来たがらないから、誘っただけだ。クロエはおまけ。
「じゃあ、二人との練習が終わったあとにしようか。迎えに行くね」
「明日の朝までやります」
「明日の朝迎えに行くね」
「授業があります」
「なら授業のあとだね」
助けてくれ。泣きそうだ。必死に目を合わせないようにしているが、笑顔なのだろうというのが気配で分かる。
「ヴィルさん。とりあえず、また後でってことで」
アルの助け舟に、笑顔になりそうになった。
「きみとは会話してないんだけど? まあ、良い。じゃあユーリ、また後で」
一瞬声のトーンがが低くなった。本当にアルが嫌いなんだな、こいつ。
ヴィルの足音が遠ざかり、ようやく一息付けた。珈琲でも飲みたい気分だ。
「あれ、ユーリのおにいさん?」
「ああ」
「変わってる。アルは嫌われてるんだね」
「そうなんだよ。あんまり話したことないはずなんだけど、どうしてかな」
アルはそう言うと小さくため息を吐いた。しかし落ち込んだ様子は一瞬で、すぐに顔を上げる。
「ユーリ! 練習するんだよな?」
「あんなのヴィルから逃げるための方便だ」
「うそつき」
「何だ文句あるのかクロエ」
「ある。できるのにやらない奴は怠け者だ」
「そうそう、ユーリはやればできる子だよ」
アルは何視点なんだ。俺のなんなのか。
こいつらが主人公側で、俺が悪役になった理由がなんとなくわかる。光属性なんだよな。こいつら。
俺は自分の中の欲と戦っているが、そんなの知らないから俺を信じて前に進ませようとする。
善意なのはわかる。ちょっとのってみようかな、とも思う。でも、全力でやった結果、俺がろくでもない成績になったらどうなるだろう。荒んで二人と口きかなくなりそうだ。
「練習な。分かったやる。ただし、お前ら驚くなよ自分たちとの差に」
「ユーリがおれより弱いのは知ってるから別に」
「いっそ清々しいな。逆に好きだ」
「ありがと」
クロエが笑う。ふざけるな褒めてない。嫌味だと気が付け。
「俺は、ユーリならできると思う。それに力をつけて損はないよ。襲われた時に自衛できる」
アルの発言で、こいつが俺を引っ張ろうとしている理由が、なんとなくわかった。俺が何者かに襲われ変な力を植え付けられるかも、とか考えているんだろう。
前世の記憶にある嫌な可能性を追ったうえで、自分でも身を守れるようになってほしいといった所か。
まっすぐな視線をまっすぐ見つめ返して、俺は目元を歪めた。
「はいはい。出来る限りやる。ただし、俺は水魔法なんてやらないぞ」
「どうして」
「効率悪い。弱点をつけば早く倒せるだろうが、試験を受かるためだけのその場しのぎだろ。苦手な属性なんて練習をしても、ろくに使えないかもしれない。なら得意な部分を伸ばし、今後にも活かせるようにする」
「ふーん。じゃあおれも風だけでやろうかな」
「そ、そうか、じゃあ俺も光魔法で行くか?」
「光なら万能だし、良いんじゃないか? 属性が別なら一緒に練習する必要もないな、自主練にしよう」
ふよふよやってきた回収機にトレーを差し出す。電子音でありがとうございます。と流れ、回収機が去っていく。可愛いな、あれ。
「それが目的か」
「一緒にやるからな」
駄目か、二人の咎める声に、俺は不貞腐れた顔をする。こいつら気が合うんだな。さすが聖女護衛隊。攻略キャラ。パッケージを飾る人々。
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