女神なんてお断り!~感情を封印された女神が3人のハイスペ神様兼王子に溺愛されまして

紅位碧子 kurenaiaoko

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 (……あれ?)
 
 最近よくある展開だなぁと、ゆっくり目を開けてみる。
 
 白色の何の変哲もない見慣れた天井から周囲に視線を移す。
 
 東の国にいつの間にか戻っていたようだった。

 (確か天界樹で……)
 
 天界樹の中で突然意識を失ったまで記憶を辿ってみる。
 
 ベッドの脇に目をやると、ウエイが心配そうに私の手を握っていた。

 「目覚めた?」
 
 こくりと頷く私。ウエイはとても優しい眼差しで握っていた手を離すと、頭を撫で始めた。
 
 何だかとってもくすぐったい感じがして、恥ずかしくなってきてしまった。

 (そういえば、ウエイとキスしたんだった……)
 
 ウエイの唇を意識してしまう私。
 
 そんな思いの私をよそに、ウエイがどうやって天界樹から戻ってきたのかを話してくれた。
 
 ウエイによると、私は天界樹の幹に横たわっていたのをムーパに加えられ現れたそう。

 (ムーパに?でも確か、天界樹の中で見たのは……)

 「私ね、天界樹の中で男の人に会ったの!そしたら意識がなくなって……」

 「男?」

 「そう男だったと思う……」
 
 もしかしたら見間違いかも知れないと思い、そのあとは口をつぐんだ。

 ウエイの表情からするに、男性なんていなかったのだろう。

 (今度、お母様に聞かなくちゃ!)

 「あっ……」
 
 そういえば、霊力が満たされていることにも改めて気が付く。
 
 意識を失った状態で天界樹の中で霊力は満たすことが出来たのだろう。

 天界樹、ありがとう。
 
 不可解な点が多いがとりあえずは無事である。
 
 霊力も回復したし、早く南の国に行きたかった。
 
 そんなことを考えていたら、ジーエンとリンセイが従者と共に現れた。リュウイが天界樹で起こったことを二人に伝えてくれた。
 
 魔獣もどきの霊獣は、ジーエン並びにウエイも霊獣を一頭ずつ連れ帰り調べることになった。
 
 また、ジーエンとウエイは魔界樹の実に関しても調べてもらうことに。ついでに、天界樹の実の収穫に関しても話が出来た。良かった。良かった。

 「アーレイがまた意識を失ったと聞いて心配でたまりませんでした。脈を診ますよ?」
 
 ジーエンが有無を言わせずに、ウエイの反対側のベッドに腰掛け、私の手首を取る。脈を人差し指、中指、薬指の順にゆっくりと脈を診るために巻き付けられる。

 ジーエンの長くて男性にしては細身な指先で脈を取られると、何気ない動作なのに背筋が一瞬にしてゾクッとし、体の中心から熱くなる感覚があった。
 
 もぞもぞしている私を見てジーエンが目を細める。

 「元気になりましたね」
 
 脈は診終わったはずなのに手首を離してくれない。
 
 私は少しジーエンに睨みきかせるも、すぐに笑顔でかわされる。
 
 お告げが出てからあまりにもあからさまに自分に向けて愛情を向けてくれている。
 
 普通の女性ならこんな素敵な男性たちに迫られたら単純に嬉しい……のかな?
 
 今までは単に気づかなかっただけ?
 
 私は三人とどう向きあえばいい?
 
 私の中で全然まとまらない。

 (はぁ。一人とだって恋愛したことないのに、いきなり三人なんて……)
 
 ハードルが高過ぎるのだ。
 
 と、ふとお茶を持って現れたミルラを見て目を疑った。

 「う、嘘?いつの間に?」
 
 驚きすぎて思わず声に出してしまった。
 
 ミルラと、リンセイの従者であるダンの間に結ばれている金色の線。先日はなかったような?それも相手がいないと現れないもの?
 
 私はまだ感情を見ることの要領が今1つ良く分かっていなかったが、金色の線だけは確かだった。

 「アーレイ?どうした?」
 
 私は自分で言い出したものの、この場で続けてよい話題か考えあぐねていた。

 「もしかして、ダンとミルラのこと?」
 
 リンセイが気が付いたのか助け舟を出してくれた。

 「リンセイ、知ってたの?」

 「ああ。ダンがミルラとデートしたいとうるさいからな」
 
 ミルラはトレーに載せていたカップを落としそうになり、慌ててテーブルにトレーを置いた。
 
 どうやら二人の関係は本当のようだ。

 「ミルラっ!聞いてないし!後で覚悟しなさいよ!」
 
 普段は冷静な彼女が耳まで朱く染めて俯いている。

 「ふふん。こんな身近で幸せがまた1つ増えたなんて素晴らしいじゃないですか。ねぇ?では、私たちもせっかく揃いましたので四人で未来のことを話しましょうか」
 
 ジーエンの提案を受け、私たち以外人払いさせると、ジーエンがすかさず防音霊術をかけた。

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