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15 リーゼロッテ視点

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隣国から嫁いで四年。

世継ぎが産まれないプレッシャーと戦っているように演技をし、愛するあの人と何とかして結ばれるために壮大なる計画を実行していましたの。

そんな時に、夫であるマクシミリアン様から、殿下が子を成せないことを打ち明けられ、わたくしは内心ガッツポーズをしていました。

もし、このことが第二王子派に知られたら次期国王の座も危ないかも知れない。

だから、殿下からは異母兄弟でもあり、目と髪の色が同じで、同じ王家の血を引く公爵のアンドレア様にわたくしを差し出す……と。

アンドレア様の子種をもらう契約をしたのだそうです。

すべて上手くいったみたい……!!

笑いが止まらなかったわ。
だって、ずっとずーっと前からわたくしは、アンドレア様を手にいれたかったのだから。
抱かれたかったのだから。

勿論、わたくしは殿下の提案を受け入れ、毎日アンドレア様に抱かれました。

抱かれているうちに、更にアンドレア様の優しさや気遣いに触れ、もっと愛されたい。振り向いて欲しくなりました。

殿下とは政略結婚。そこに愛情はありません。

アンドレア様はわたくしの愛人になったのですから、愛情を求めてなぜいけなくて?

なのに。

アンドレア様は、結婚なさいました。

それも、愛する女性と……。
そんなことが許されると思って?

それもその女はたかが侯爵家のたいして美しくもない平凡な女。

あんな女がアンドレア様の愛情を独占するなんて……!!

だから、私はあの女を追放してやろうと画策をしたまでですわ。

無事、アンドレア様そっくりな王女も誕生しましたから、後はアンドレア様そっくりな王子が産まれれば完璧なはず。

子供には父親が誰であるのかをしっかりと教え込まねば。これはある意味、殿下への復讐ですわ。

(……しかし、あの女もしぶといわね!)

おまけに公爵家に忍ばせた使用人によると、あの女が妊婦したなんて……!!許せない!

アンドレア様に抱かれ、介抱されていると思うだけで、腸が煮えくりかえりそう……!

さて、しばらくはアンドレア様と王宮で蜜月をすごしますわ。

あの女は母子共に葬りさらなくては……!!
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