【本編完結】残念令嬢が初恋の人と結婚したら愛人がいたので死んで復讐してみたいと思います

紅位碧子 kurenaiaoko

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予行演習

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朝食をだけで乗りきり、その後は家令と共に雑務をこなす日々。

(……白い結婚な私だから、みんなにいじめられると思ってたんだけど違うみたいね……)

良くも悪くもごく普通の対応をされる私。

きっと未来の王太子妃の妹だからだろう、と察する。

夕食までは自由な時間があるため、飛び降りの練習をしながら、計画に必要なとある薬を手配することにした。

そのため家令には外出したい旨を伝え、馬車の手配だけお願いした。どこに行くのかも聞かれず、私は二人を連れて街に繰り出した。

目指したのは、薬屋だった。

以前、その薬の存在を知り、気になっていろいろ調べていたがすっかり記憶から抜け落ちてしまっていた。

その薬は、仮死状態のまま意識だけ覚醒することが出来る薬。

偽装飛び降りをした後に、1ヶ月意識不明になる予定で、その間に私の周囲で交わされる会話は私の知るところになる。

(……王太子殿下には図々しくも手紙を送って影をつけてもらわなくては……!きっとあの二人ならボロが出るはずだから……)

自ら罪を告白させたかった。

(……まあ、そのための飛び降りは少しの代償…!!)

あまり酷くない傷になることを祈るのみ。

実家である公爵家
両親に、姉。
アレク。

私の存在なんて空気よりも軽くて、何をしてもいいと思っている人たち。

アレク、姉、王太子殿下宛に遺書を書いた。

(……何だか楽しくなってきた!私の人生賭けた大勝負!女優になりきって頑張るっ!)

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