【本編完結】残念令嬢が初恋の人と結婚したら愛人がいたので死んで復讐してみたいと思います

紅位碧子 kurenaiaoko

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友情と愛情

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私は、意識しかない状態にすっかり慣れてしまい、毎日の二人との話も楽しくベッドライフに親しんでいた。

(……そろそろ覚醒の時期だ……)

嬉しいような、つまらないような、感覚だった。

初めて飲んだ薬。

だから、どう覚醒するのか良く分からないが、店主の話では、覚醒する感覚は分かるのだそうだ。

私は寝ていただけなのに、私が欲しかった未来が手に入るところまで来ていた。

アレクはその後も相変わらずの懺悔タイムをしにくる。

懺悔の先に進むのかどうか?
全く分からなかった。

(……アレク……)

誰かに愛されたい。
必要とされたい。

そう願うのは高望みなのだろか?

……私は、そうありたい。アレクはどうしたい?

そして、私は目覚めたらどうしよう?

ただ、毎日を穏やかに、幸せに過ごしたい。

そのためにすべきこと……。

それは、アレクと向き合い話すこと。

まずはそこからだーー。

今日もそろそろアレクが来る時間だ。

また懺悔タイムをお付き合いしなくては……。

そういえば、シリカ曰く、持参する花が変わったらしい。

何の花になったかと言えば、ディアスシアという可憐なピンクの花になったようだ。

シリカ調べで花言葉は

『私を許して』

だそうだ。

(……アレクよ!またまた微妙な花言葉じゃない!)

一連の行動を限り、謝罪の気持ちは伝わるけど、そこからは愛情を感じることはできなかった。

(……殿下ですらきちんと言葉にして下さったのに……!不覚にも喜んでしまったけど……!)

やっぱり、アレクとは友情は育めても、愛情は難しいのかも知れないなあ。

そんなことを考えていたら、ディアスシアを持ったアレクが現れた。

(……はぁ、もう許すとかの問題じゃないのになあ)

アレクから赤い薔薇を差し出されることは一生ないかも知れない。
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