25 / 61
覚醒
「……おはよう、リリアナ。今日は気分はどうかな?目立った傷はもう治ったし、骨折もほぼ問題ないそうだ。背中の傷も目立たなくするための薬が手に入ったからシリカに渡しておくよ」
『……傷が目立たなくなる薬……。ありがとう?なのかも知れないけど、婚約時代からもらった贈り物が微妙な花言葉の花と、傷を治す薬ってどうなのよ?アレク?姉さまには何か送ってたみたいだし……』
何ともアレクとのズレを感じる。
ううん。
きっと、私は心のどこかにアレクに対する愛情があって期待してるんだと思う。
はぁ。
何ともじれったい……。
「それと、その……。ミリアーヌの処分が決まったよ。北の修道院に生涯幽閉される。あと、実家の公爵家はリリアナの功績も加味されて、領地の1/3の没収と、現公爵夫妻の早期爵位返還になったよ。リリアナの弟ダニエルが成人するまではシリウス殿下がダニエルの後見人を務めるそうだ」
『……妥当な処分ね。殿下はやはり優秀だった。ダニエルも優秀だからあと数年なら問題ないでしょう』
目覚めたら一度殿下にお礼を言わなくては。
う?
ううう?
急に手足がある感覚が全身を貫く。
(……もしかしたら覚醒?)
体温をゆっくり感じる。
間違いない、覚醒するーー!
「……それと、私の処分も決まった。領地1/4の没収と、2ヶ月の謹慎処分だ」
『……そう』
そして次の瞬間、目が大きく開かれた。
『……私、覚醒した!』
ベッド際に座り込み、私の手を握り締めていたアレクが目を開けた私以上に、目を大きく見開いたまま固まっていた。
「……あ、アレク?」
(……ちゃんと話せた!)
違和感なく口が動く。傷の痛みも感じなかった。
「り、リリアナ!リリアナ!」
喜びなのか?安堵なのか?
アレクが私をギュっと抱き締める。
「……アレク、痛い!」
「……ご、ごめん。とにかく医者、医者を呼んでくるから!」
慌てて飛び出していこうとするアレクに、シリカを呼ぶよう伝えた。
『……傷が目立たなくなる薬……。ありがとう?なのかも知れないけど、婚約時代からもらった贈り物が微妙な花言葉の花と、傷を治す薬ってどうなのよ?アレク?姉さまには何か送ってたみたいだし……』
何ともアレクとのズレを感じる。
ううん。
きっと、私は心のどこかにアレクに対する愛情があって期待してるんだと思う。
はぁ。
何ともじれったい……。
「それと、その……。ミリアーヌの処分が決まったよ。北の修道院に生涯幽閉される。あと、実家の公爵家はリリアナの功績も加味されて、領地の1/3の没収と、現公爵夫妻の早期爵位返還になったよ。リリアナの弟ダニエルが成人するまではシリウス殿下がダニエルの後見人を務めるそうだ」
『……妥当な処分ね。殿下はやはり優秀だった。ダニエルも優秀だからあと数年なら問題ないでしょう』
目覚めたら一度殿下にお礼を言わなくては。
う?
ううう?
急に手足がある感覚が全身を貫く。
(……もしかしたら覚醒?)
体温をゆっくり感じる。
間違いない、覚醒するーー!
「……それと、私の処分も決まった。領地1/4の没収と、2ヶ月の謹慎処分だ」
『……そう』
そして次の瞬間、目が大きく開かれた。
『……私、覚醒した!』
ベッド際に座り込み、私の手を握り締めていたアレクが目を開けた私以上に、目を大きく見開いたまま固まっていた。
「……あ、アレク?」
(……ちゃんと話せた!)
違和感なく口が動く。傷の痛みも感じなかった。
「り、リリアナ!リリアナ!」
喜びなのか?安堵なのか?
アレクが私をギュっと抱き締める。
「……アレク、痛い!」
「……ご、ごめん。とにかく医者、医者を呼んでくるから!」
慌てて飛び出していこうとするアレクに、シリカを呼ぶよう伝えた。
あなたにおすすめの小説
死ぬまでに叶えたい十の願い
木風
恋愛
「あなたを妻として、愛することはない。おそらく、生涯抱くこともないだろう」
三年間の白い結婚——捨て置かれた王太子妃エリアーナに、側妃が『死の呪い』をかけ余命一年を宣告する。
離縁を願うも拒否され、代わりに「死ぬまでに十の願いを叶えて」と契約する——
二人きりの外出、星空、海…ささやかな願いが王太子の心をほどいていく。
すれ違う思い、私と貴方の恋の行方…
アズやっこ
恋愛
私には婚約者がいる。
婚約者には役目がある。
例え、私との時間が取れなくても、
例え、一人で夜会に行く事になっても、
例え、貴方が彼女を愛していても、
私は貴方を愛してる。
❈ 作者独自の世界観です。
❈ 女性視点、男性視点があります。
❈ ふんわりとした設定なので温かい目でお願いします。
幼馴染しか見えない婚約者と白い結婚したので、夜明け前にさよならしました
ゆぷしろん
恋愛
公爵令嬢レティシアは、家同士の都合で伯爵アルフレッドに嫁ぐ。
けれど夫は結婚後もずっと幼馴染のシルヴィばかりを優先し、婚礼の夜から夫婦として触れ合おうともしなかった。名ばかりの妻として伯爵家を支え、領地経営まで立て直しても、彼にとってレティシアは“都合のいい伯爵夫人”でしかない。
やがて結婚一周年の夜、アルフレッドが自分を手放す気はない一方で、幼馴染を屋敷に迎え入れようとしている会話を聞いてしまったレティシアは、ついに決意する。
――もう、この結婚には見切りをつけよう。
夜明け前、彼女は離縁の準備を整え、伯爵邸を出奔。
身を寄せた北の港町で薬舗を手伝いながら、自分の力で生きる穏やかな日々を手に入れていく。そこで出会ったのは、身分ではなく一人の女性として彼女を尊重してくれる青年医師ノアだった。
一方、都合よく尽くしてくれる妻を失ったアルフレッドは、ようやく自分が何を失ったのかを思い知ることになる。
幼馴染ばかりを優先する婚約者との白い結婚に終止符を打ち、傷ついた公爵令嬢が新天地で本当の幸せを掴む、離縁から始まる逆転ラブストーリー。
その結婚は、白紙にしましょう
香月まと
恋愛
リュミエール王国が姫、ミレナシア。
彼女はずっとずっと、王国騎士団の若き団長、カインのことを想っていた。
念願叶って結婚の話が決定した、その夕方のこと。
浮かれる姫を前にして、カインの口から出た言葉は「白い結婚にとさせて頂きたい」
身分とか立場とか何とか話しているが、姫は急速にその声が遠くなっていくのを感じる。
けれど、他でもない憧れの人からの嘆願だ。姫はにっこりと笑った。
「分かりました。その提案を、受け入れ──」
全然受け入れられませんけど!?
形だけの結婚を了承しつつも、心で号泣してる姫。
武骨で不器用な王国騎士団長。
二人を中心に巻き起こった、割と短い期間のお話。
【完結】忘れてください
仲 奈華 (nakanaka)
恋愛
愛していた。
貴方はそうでないと知りながら、私は貴方だけを愛していた。
夫の恋人に子供ができたと教えられても、私は貴方との未来を信じていたのに。
貴方から離婚届を渡されて、私の心は粉々に砕け散った。
もういいの。
私は貴方を解放する覚悟を決めた。
貴方が気づいていない小さな鼓動を守りながら、ここを離れます。
私の事は忘れてください。
※6月26日初回完結
7月12日2回目完結しました。
お読みいただきありがとうございます。
初夜に暴言を吐いた夫は後悔し続ける──10年後の償い【完結】
星森 永羽(ほしもりとわ)
恋愛
王命により、辺境伯ロキアのもとへ嫁いだのは、金髪翠眼の美しき公爵令嬢スフィア。
だが、初夜に彼が告げたのは、愛も権限も与えないという冷酷な宣言だった。噂に踊らされ、彼女を「穢れた花嫁」と罵ったロキア。
しかし、わずか一日でスフィアは姿を消し、教会から届いたのは婚姻無効と慰謝料請求の書状──。
王と公爵の怒りを買ったロキアは、爵位も領地も名誉も奪われ、ただの補佐官として生きることに。
そして十年後、運命のいたずらか、彼は被災地で再びスフィアと出会う。
地位も捨て、娘を抱えて生きる彼女の姿に、ロキアの胸に去来するのは、悔恨と赦しを乞う想い──。
⚠️本作はAIの生成した文章を一部に使用しています。
旦那様、そんなに彼女が大切なら私は邸を出ていきます
おてんば松尾
恋愛
彼女は二十歳という若さで、領主の妻として領地と領民を守ってきた。二年後戦地から夫が戻ると、そこには見知らぬ女性の姿があった。連れ帰った親友の恋人とその子供の面倒を見続ける旦那様に、妻のソフィアはとうとう離婚届を突き付ける。
if 主人公の性格が変わります(元サヤ編になります)
※こちらの作品カクヨムにも掲載します
わたしのことがお嫌いなら、離縁してください~冷遇された妻は、過小評価されている~
絹乃
恋愛
伯爵夫人のフロレンシアは、夫からもメイドからも使用人以下の扱いを受けていた。どんなに離婚してほしいと夫に訴えても、認めてもらえない。夫は自分の愛人を屋敷に迎え、生まれてくる子供の世話すらもフロレンシアに押しつけようと画策する。地味で目立たないフロレンシアに、どんな価値があるか夫もメイドも知らずに。彼女を正しく理解しているのは騎士団の副団長エミリオと、王女のモニカだけだった。※番外編が別にあります。