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番外編2
驚愕の世界
「……そういえば、アレク様。ここに来るまでの辻馬車の手配と護衛もありがとうございました。急だったので助かりました」
「いや、特にダニエル君と親しくしているわけではないが、カイザー公爵が関係していることは、誠意を持って対応するように伝えてあるだけだ……」
アレク様はアレク様なりの方法でいろいろして下さっていた。あんなことはあったが、その行為が純粋に嬉しかった。
「……リリアナ王妃、こちらです!あー、アンドリュー殿下まで…っ!あぁっ、私は一生分の運気を使い果たした気分ですっ!」
アンドリューも始終苦笑いしていたが、悪い気はしていないようだった。
「リリアナ王妃、こちらです」
ローゼリア様が部屋の奥の扉を開く。
「どうぞお入りください。全て手作りなもので……お目汚しにならなければよいのですが……」
そこにはローゼリア様が手作りしたという私のアイテムがところ狭しと並んでいた。
「は、母上がたーーくさんっ!」
急にテンションが上がったアンドリューがグッズを手に取る。
「写真集に、バッジ。マグカップにうちわ、あとはエプロンにですね……このジュエリーボックスの内側にもリリアナ王妃がっ!それからこれも見て下さい!カレンダーですっ!リリアナ王妃の素敵なお写真を使わせて頂きましたっ!」
グッズにはもれなく私の写真が使われていた。
ローゼリア様によると、写真は自ら撮影したものらしい。
「結婚式のものや、街頭パレードのものも並んでベストショットが撮影できる位置を確保したんですっ!それを現像して素敵な写真からイメージしてグッズを作るんですっ!」
自分の写真に囲まれた不思議な空間に、私は何とも言えない気持ちになった。
(王妃にファン?っているのね……)
そんな感覚だった。
ローゼリア様のテンションと、アンドリューのテンションが妙に一致しているようで、更に不思議な気持ちになる。
「……ローゼリア様は、何とも明るく素敵な魅力の方ですね」
「……ああ、実は……」
それからアレク様がまた驚愕の話を始めた。
「……リリアナはその、例の噂の件で来たんだろう?」
そんな話から始まったアレク様。
実は、以前から私のことをとにかく大好きな貴族がいる、という話をシリウスが聞きつけ、探りを入れて欲しいと頼まれたのがローゼリア様とのきっかけだったらしい。
アレク様が調べる過程で、上手く接触するために薔薇のデザインの話を持ち掛けたそうなのだが、そんな話をローゼリア様に出来るわけもなく、薔薇を中心にしたビジネスをカモフラージュとしながら、親交を重ねるうちにローゼリア様が王妃グッズ制作の第一人者であることが分かったらしい。
おまけに、グッズ制作の会まで現在あり、会員数が20名にものぼるそうだ。
「えーっ!私のファンクラブ?そんなものまであるの?知らなかった!」
グッズ制作をしたいメンバーはローゼリア様が会長を務める王妃を応援する会に入会し、活動するそうだ。
この雑貨屋はそんな会の集いの場でもあるそうだ。
「自信を持って欲しい。リリアナの人気はすごいんだっ!」
「そ、そうなんだ……。あの……アレク様?アンドリューがアレク様との不貞行為の子供だという噂があるのもご存知?」
「ああ。もちろん。ちなみに、市井の平民は雑貨屋の店主だし、伯爵家の未亡人はローゼリアのことだ」
「……でしょうね……。ちなみに、シリウスが自ら王妃グッズを見に来ていたのよね?」
「……ああ、そうだ。お忍びだったが陛下は目立つからな」
「後は、私とアレク様の噂を流した人物の特定と噂の打ち消しが必要ね……」
私は頭の中で計画を考え始めた。
「いや、特にダニエル君と親しくしているわけではないが、カイザー公爵が関係していることは、誠意を持って対応するように伝えてあるだけだ……」
アレク様はアレク様なりの方法でいろいろして下さっていた。あんなことはあったが、その行為が純粋に嬉しかった。
「……リリアナ王妃、こちらです!あー、アンドリュー殿下まで…っ!あぁっ、私は一生分の運気を使い果たした気分ですっ!」
アンドリューも始終苦笑いしていたが、悪い気はしていないようだった。
「リリアナ王妃、こちらです」
ローゼリア様が部屋の奥の扉を開く。
「どうぞお入りください。全て手作りなもので……お目汚しにならなければよいのですが……」
そこにはローゼリア様が手作りしたという私のアイテムがところ狭しと並んでいた。
「は、母上がたーーくさんっ!」
急にテンションが上がったアンドリューがグッズを手に取る。
「写真集に、バッジ。マグカップにうちわ、あとはエプロンにですね……このジュエリーボックスの内側にもリリアナ王妃がっ!それからこれも見て下さい!カレンダーですっ!リリアナ王妃の素敵なお写真を使わせて頂きましたっ!」
グッズにはもれなく私の写真が使われていた。
ローゼリア様によると、写真は自ら撮影したものらしい。
「結婚式のものや、街頭パレードのものも並んでベストショットが撮影できる位置を確保したんですっ!それを現像して素敵な写真からイメージしてグッズを作るんですっ!」
自分の写真に囲まれた不思議な空間に、私は何とも言えない気持ちになった。
(王妃にファン?っているのね……)
そんな感覚だった。
ローゼリア様のテンションと、アンドリューのテンションが妙に一致しているようで、更に不思議な気持ちになる。
「……ローゼリア様は、何とも明るく素敵な魅力の方ですね」
「……ああ、実は……」
それからアレク様がまた驚愕の話を始めた。
「……リリアナはその、例の噂の件で来たんだろう?」
そんな話から始まったアレク様。
実は、以前から私のことをとにかく大好きな貴族がいる、という話をシリウスが聞きつけ、探りを入れて欲しいと頼まれたのがローゼリア様とのきっかけだったらしい。
アレク様が調べる過程で、上手く接触するために薔薇のデザインの話を持ち掛けたそうなのだが、そんな話をローゼリア様に出来るわけもなく、薔薇を中心にしたビジネスをカモフラージュとしながら、親交を重ねるうちにローゼリア様が王妃グッズ制作の第一人者であることが分かったらしい。
おまけに、グッズ制作の会まで現在あり、会員数が20名にものぼるそうだ。
「えーっ!私のファンクラブ?そんなものまであるの?知らなかった!」
グッズ制作をしたいメンバーはローゼリア様が会長を務める王妃を応援する会に入会し、活動するそうだ。
この雑貨屋はそんな会の集いの場でもあるそうだ。
「自信を持って欲しい。リリアナの人気はすごいんだっ!」
「そ、そうなんだ……。あの……アレク様?アンドリューがアレク様との不貞行為の子供だという噂があるのもご存知?」
「ああ。もちろん。ちなみに、市井の平民は雑貨屋の店主だし、伯爵家の未亡人はローゼリアのことだ」
「……でしょうね……。ちなみに、シリウスが自ら王妃グッズを見に来ていたのよね?」
「……ああ、そうだ。お忍びだったが陛下は目立つからな」
「後は、私とアレク様の噂を流した人物の特定と噂の打ち消しが必要ね……」
私は頭の中で計画を考え始めた。
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