世界の中心は可愛い君♡

なお

文字の大きさ
3 / 6
世界の中心は可愛い君♡

♡♡♡








「別れようって言われたらどうしよう…」



じわっと視界が歪む。食べていた朝食も喉を通らなかった。

 学校に近付く度、足取りが重くて、嫌な音が心臓からドクドクと鳴る。教室にサッと入いれば、いつも通りの友達との挨拶、つまらない授業が始まったおかげで、少しだけ気分が落ち着いた。

 けど、少し離れた場所に笹貫くんがいて、いつ僕の教室を訪ねてきても、廊下ですれ違ってもおかしくないなっておもってたのに、今日に限って笹貫くんを見ることは無かった。


  下校時間になって、とぼとぼと家までの長い距離を歩いていく。

ついこの間、笹貫くんと毎日歩いて楽しいことして帰ってたのに…。

そう考えただけで涙が溢れてきた。


「やっぱり嫌われちゃったのかな…。笹貫くん…好きだよ…もう遅いかなぁ…?」


「えっっまこちゃん俺の事好きなの?!?!」


「へ?」


突然の大声に、涙が止まった。


「まこちゃん…嬉しい!!俺も愛してるよ。まこちゃん!!まこちゃん!可愛い好きだ!結婚しよ♡」


 どこからか現れた、今日ずっと探していた笹貫くんが僕を腕の中に囲んでぎゅう~っと抱きしめてくれる。

笹貫くん!!笹貫くんだ!

 笹貫くんがいることが嬉しくて僕も笹貫くんの背中に腕をまわして抱きついた。

「笹貫くんやだよぉ…別れたくないよ…ぼ、僕笹貫くんのこと…好き。好きだから別れたくないよ…」


 今まで気付かなかった、言えなかった好きって気持ちが、ボロボロと出てきてしまって、笹貫くんに余計嫌われたらどうしようって思ったけど、僕の感情は止まらなかった。


「まこちゃん?別れるなんて絶対言わないよ。絶対別れないよ。だって俺、まこちゃんのこと大好きで愛してるから…まこちゃん、俺だけのまこちゃん!」


「笹貫くん!この間、家に行きたいって言って迷惑だったよね…?嫌われたんじゃないかって不安で」


「まこちゃんのこと嫌いになるはずないよ。そっか、家…うーんまこちゃんが家に来るとかもう新婚生活な感じがするね♡ただ、まこちゃんが俺の事嫌いにならないなら家に来ていいよ」


 この間は、まこちゃんが家に来た時の妄想で埋め尽くされて、まこちゃんが俺の部屋にいたら絶対我慢できないから断ったけど…嫌な思いさせてごめんね…!


 と、笹貫くんから謝られた。なんて優しいんだろう。


「ううん…笹貫くんのこと…そのす、す、…す、好きだから…あの…大丈夫。笹貫くんにされること…全部どきどきする」




「ふふ、そっか♡よかった♡俺もまこちゃんだぁいすき♡」
















「お、お邪魔します…!」


「はい、どうぞ!そんなに緊張しなくていいよ」


  にこにこと笑う笹貫くんの家についにお邪魔することになった。笹貫くんの家の外観はとりあえず、凄かった。美しすぎた。


「俺のこと、嫌いにならないでね、まこちゃん♡」

「うん!笹貫くんのこと好きだから大丈夫だよ!」

 家に行くのに、どうして嫌われると思うんだろう?
もしかして、ちょっと散らかってるのかな?好きな人の部屋ってどんな感じなのか、みんな気にならない?なんて、完全に僕は浮かれている。


 2階のつきあたりが俺の部屋だよ!と教えてもらい、笹貫くんの部屋へ階段を登って行く。

カチャリ…とドアのぶを捻り、中に入ると____








 広い部屋。黒いソファ。なにやら撮影しているようなモニターとパソコン。そして、壁一面に僕の写真がびっしりと貼られていて、最近無くしたフェイスタオルやパンツが、清潔そうな大きなベッドに置いてあった。




「この写真……全部…僕?」




僕の心臓はどくりと早鐘を鳴らす。













「はぁ♡まこちゃん可愛い♡俺の部屋にいるとか、すっごい興奮する♡今日は泊まっていってね♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡愛してるよ、まこちゃん」













 そう耳元で聞こえた笹貫くんの声と共に、首に衝撃を感じて、目の前が真っ暗になった。












「可愛いまこちゃんは、俺の世界の中心だよ♡」











感想 0

あなたにおすすめの小説

悪役を幸せにしたいのになんか上手くいかないオタクのはなし

はかまる
BL
転生してみたものの気がつけば好きな小説のモブになっていてしかもストーリーのド終盤。 今まさに悪役が追放されそうになっているところを阻止したくなっちゃったオタクの話。 悪役が幸せに学園を卒業できるよう見守るはずがなんだか――――なんだか悪役の様子がおかしくなっちゃったオタクの話。 ヤンデレ(メンヘラ)×推しが幸せになってほしいオタク

【完結・短編】もっとおれだけを見てほしい

七瀬おむ
BL
親友をとられたくないという独占欲から、高校生男子が催眠術に手を出す話。 美形×平凡、ヤンデレ感有りです。完結済みの短編となります。

親に虐げられてきたβが、Ωと偽ってαと婚約してしまった話

さるやま
BL
◆瑞希(受け)語り
□アキ(攻め)語り

攻め→→→→←←受け

眞鍋秋人(攻め)
優秀なα。真鍋家の次期当主。本質は狡くて狡猾だが、それを上手く隠して好青年を演じている。瑞希にはアキさんと呼ばれている。

高宮瑞希(受け)
Ωと偽っている平凡なβ。幼少期の経験からか自己肯定感が低く、自分に自信がない。自己犠牲的。

有栖蕾
花の精のように美しいと名高い美少年のΩ。アキさんの元婚約者(と言っても、正式な婚約関係になく、幼少期の口約束程度)であり、アキさんのことをまだ好いている。瑞希のことを秋人の婚約者として紹介され、許せない相手になった。

αとβじゃ番えない

庄野 一吹
BL
社交界を牽引する3つの家。2つの家の跡取り達は美しいαだが、残る1つの家の長男は悲しいほどに平凡だった。第二の性で分類されるこの世界で、平凡とはβであることを示す。 愛を囁く二人のαと、やめてほしい平凡の話。

前世から俺の事好きだという犬系イケメンに迫られた結果

はかまる
BL
突然好きですと告白してきた年下の美形の後輩。話を聞くと前世から好きだったと話され「????」状態の平凡男子高校生がなんだかんだと丸め込まれていく話。

モブなのに執着系ヤンデレ美形の友達にいつの間にか、なってしまっていた

マルン円
BL
執着系ヤンデレ美形×鈍感平凡主人公。全4話のサクッと読めるBL短編です(タイトルを変えました)。 主人公は妹がしていた乙女ゲームの世界に転生し、今はロニーとして地味な高校生活を送っている。内気なロニーが気軽に学校で話せる友達は同級生のエドだけで、ロニーとエドはいっしょにいることが多かった。 しかし、ロニーはある日、髪をばっさり切ってイメチェンしたエドを見て、エドがヒロインに執着しまくるメインキャラの一人だったことを思い出す。 平凡な生活を送りたいロニーは、これからヒロインのことを好きになるであろうエドとは距離を置こうと決意する。 タイトルを変えました。 前のタイトルは、「モブなのに、いつのまにかヒロインに執着しまくるキャラの友達になってしまっていた」です。 急に変えてしまい、すみません。  

陽キャと陰キャの恋の始め方

金色葵
BL
「俺と付き合って欲しい」 クラスの人気者からの告白――――だけどそれは陽キャグループの罰ゲームだった!? 地味で目立たない白石結月は、自分とは正反対の派手でイケメンの朝日陽太から告白される。 からかわれてるって分かっていても、ときめく胸を押さえられない。 この恋の行方どうなる!? 短編になります。

きみが隣に

すずかけあおい
BL
いつもひとりでいる矢崎は、ある日、人気者の瀬尾から告白される。 瀬尾とほとんど話したことがないので断ろうとすると、「友だちからでいいから」と言われ、友だちからなら、と頷く。 矢崎は徐々に瀬尾に惹かれていくけれど――。 〔攻め〕瀬尾(せお) 〔受け〕矢崎(やざき)