巨大魔物討滅作戦

広畝 K

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第十二章:討伐

61話

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「……よし、シュガーさんはメロとロンの近くにいて下さい。
 この二人は後衛ですから、標的が狙う可能性は低くなるはずです」

「私も戦闘に参加して良いんですか?」

 ロアの言葉に、シュガーは尋ねる。
 シュガーはここで村に帰れと、或いはここでジッとして待っていろと言われるかと思っていたのだ。
 まさか戦闘に参加することになるとは、考えてもいなかった。

 疑問が顔に出ていたのか、ロアは頷いて彼女に言う。

「確かに、冒険者でない貴女を戦闘に巻き込むのは本意ではありません。
 ですが、すぐ側にいてもらえる方が一番守りやすいのです」

 魔物が近くにいる状況で、一般人を一人にしては危険なのだと彼女はいう。
 討伐難易度の高い魔物ほど知恵があり、今回のブラックグリズリー級の魔物ともなれば、自身にとって危険度の高い冒険者に立ち向かわずに逃げ出すことすら考えられるという。

 ましてや、今回は人との交戦経験があると考えられている魔物なのだ。
 武装をした冒険者と戦いたくはないと思っている可能性は否定できない。

「そんな状況で、貴女が一人で待っていたなら――」

「……狙われる可能性がある、ということですか。
 でも、村に帰らせるという選択肢があったのでは?」

「本当に帰りたいと思っていたら、帰すつもりだったんですけどね。
 でも貴女は、実のところ帰りたいとは思っていないでしょう?」

「……バレてましたか」

「分かるものですよ。そういう考えは」

 シュガーは僅かに目を細め、ばつが悪そうに苦笑した。
 なんだかんだと言ってはいたが、この娘、母親に似て好奇心が強いのである。
 狩りに出ていたのも、害獣を駆除するという目的は二の次で、未知の森を探索したいという欲求があったからに他ならない。

 今回の魔物討伐における先導についても、シュガーはその好奇心を発揮していた。
 他の狩人よりも森の地形を知っているという理由で、自分から志願したのである。
 その目的は、魔物を自分の目で見てみたいというところにあったろう。

「ここまできたら、魔物が討伐されるのをしっかりと目に焼き付けておきたい感じですよ」

「困ったお嬢さんですね」

 ロアは困ったように笑ったが、しかしそこに責める色はなかった。
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