TS伯爵令嬢の私が政略結婚の相手で本当に大丈夫ですか?

広畝 K

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TS伯爵令嬢の私が政略結婚の相手で本当に大丈夫ですか?

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「大丈夫です。全く問題ありません」


平気な顔してそう宣うのは、メガネを掛けた美麗な侯爵令息です。

条件的に一番良い婚約相手が、私だったそうです。

侯爵家の方々には大変失礼なことを言わせて頂きますが、皆様は節穴でいらっしゃる?

「性格、美貌、貴族としての思想、領地経営、その他業務、全てを調べさせて貰いました」

だからこその婚約です、と侯爵令息殿は申されますが、詰めが甘いんですよね。

なにしろ私の前世は男であって、生粋の女性とは言い難いものなのですから。

まあ、令嬢教育が厳しいこともあって今ではかなり女性的ではありますけれども。

「当然、知っています」

はい? 今なんと?

「貴女が前世で男だったことも調査済みです」

いや、んなことできるわけないじゃないですか。

証拠を見せて下さいよ。証拠を!

「今もメガネフェチでしょ、あなた」

は? なんでバレてんの?

今世では矯正して誰にもバレていない筈なんだが……。

いや、まさか……そんなことがあり得るのか!?

「前世ぶりですね。我が愛しの夫よ」

君もTSしてたんかい!

しかも同じ世界で、同じ貴族なんかい!!

「前世でも結ばれたのです。今世でも来世でも結ばれて平穏無事な人生を送ろうではありませんか」

ええ……いや、別に文句はないのだけれど……。

お、オチの方は?

「一万年と二千年前から恋に落ちてますよ。あなたに」

ああ、なるほどね。

その下らない死語ネタ、間違いなく前世の妻だわ。
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