銀髪美少女JKの清楚で無口な昼と変態で囁く夜

黒兎しろ

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19話 修羅場2

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 雪本のマネージャーと話すのはあと数日に迫っていた。

 そんな中、星霜 冷に異変が起こっていた。

 最近、動画投稿だけでなく、ライブ配信などの更新も止まっているのだ。

 雪本にそれを聞いても、諸事情で。と俯きながら、誤魔化されるだけだった。

 そんな姿は、ひどくもの悲しげに見えた。

 俺はこんな星霜 冷を、雪本を見たくなかった。

 そうなっている理由は、恐らくマネージャーのせいだ。俺は、ガツンと言ってやろうと思った。

 そして、雪本と約束した日、俺はそのマネージャーとご対面した。

「こんにちは、君が噂の」

 待ち合わせのカフェに入ると、もう2人はいた。マネージャーは、俺のことを知っているようだった。

 こいつが雪本のマネージャーか。眼鏡をかけていていかにも真面目そうだ。

 というか男か。女性には、女性のマネージャーがつくとはよく聞くんだけどな。

「噂?」

「はい、星霜からよく君の話は聞いています。その、色々とね」

「ちょっ、、!」

 雪本は、マネージャーを制止した。

「えっと、今日、並木くんに来てもらったのは、私の活動の手伝いを頼みたいからで。だから」

「手伝いですか。君、なにかそういう経験をしていたことがあるのかい?」

「いや、ありません」

「そうですか、なら、君にやれることは無いと思います。もしあったとしても、私が全部やっていますので」

「そんな。俺、なんでもやりますよ」

「出来ないでしょう?結構だよ」

 マネージャーは淡々と俺の提案を断った。

「俺は、雪本のこと、あなたに任せておけません」

「どういう意味ですか、それは」

「そのままの意味です。俺は、星霜 冷のファンとして、今の星霜 冷は良くないと思ってる。そうさせているのは、あなたのせいですよね。雪本言ってました。本当はASMRをもっとやっていきたいって。だから今の方針を変えてもっとよくするために俺も手伝いたいんです」

「ただの一般人であるあなた一人の意見をを受け入れて、変えろと言うのはなかなかの暴論だと思いますが?」

「うっ、、それはそうかもしれないが、俺は、誰よりも星霜 冷のファンで、ASMRに詳しい自信はあるんだ。それに雪本だってそう思ってるはずだ」

「いずれにせよ、現状を変えることは無理です。これは星霜 冷の未来と本人の為にやっている方針なのです。素人のあなたにとやかく言われる筋合いは無いですし、あなたの意見は無視して然るべきです。もちろん、星霜本人の同意も得ています」

 彼と向き合って話しても、埒が明かないと思った。もう、星霜 冷の路線は彼の中で決まっているのだ。

「雪本だってほんとは嫌がってるんだ。お前が押付けているんだろ?」

「星霜、そうなのか?私にはなんとも言わなかったが。君が勝手に言っているだけなんじゃないか?」

「雪本が、お前に話さなかったことが何よりの証拠だろ」

「ちょっと、2人とも落ち着くいてください。結局、それは私が最終決定することなんですから」

 雪本は慌ててなだめるように割って入った。

「雪本はどうするんだ?俺かこいつの意見、どっちを聞くんだ?」

「正直、私としては、ASMRをもっとやっていきたいです。でも、マネージャーさんの言うことも正しいですし、迷っていて、ここまでなあなあで来てしまっています。でも、ASMRにもっと力を入れていきたい気持ちもあります」

「星霜の気持ちは分かったよ。別に、ASMRに力を入れては行けないと言っているわけじゃない。ただ星霜にも今のVTuberブームの流れに乗り、もっと人気になって欲しいという戦略なんだ」

「だからそのなあなあな戦略が雪本を傷つけてるんだ。雪本はASMRの配信者として人気が出たんだ。それをメインにせず、VTuberとして人気が出ても本末転倒じゃないか?」

「私の戦略がなあなあ?本末転倒?何を言っているかさっぱりですね。君の言うことは。それとも、君は僕に喧嘩を売りに来たのか?」

 俺がイライラしているように、同じくマネージャーもイライラしているような口調だった。

 俺とマネージャーはどうやら相容れない関係のようだ。

「ああ、お前、気に食わないんだよ。雪本を振り回して」

「ちょっと、二人ともやめてください!ここお店ですよ」

「君は、なんとも偉そうにものを言うが、君は星霜のなんなんだ?」

「俺は、雪本の、、」

 雪本のなんなんだと言われ、俺は追い込まれる。俺は雪本のなんなんだろう。

 ただのクラスメイトか、友人か、それとも……

 答えは、自分の気持ちに素直になれば、出てくるものだった。

「俺は雪本を誰よりも一番大事に思っている人間だ」

「っ……」

「ふっ、くだらないなそんなもの。こちらは星霜を仕事のパートナーとして付き合っているんだ。君たちのようなおままごとの関係では無いのだよ」

「俺と雪本の関係をバカにするんじゃねえ!!」

「星霜も、付き合う人間をもっと考えた方がいい」

「お前ッ!!」

 俺はマネージャーの胸を掴んでいた。

 いつの間にか殴り合いの決闘となり、そして、、、、

「いいかげんにして!!!!」

 雪本の怒鳴りを生み出してしまった。

 雪本の初めての声と、その怒りを目の当たりにした。

 俺は、また雪本に、嫌な思いをさせてしまった。

 俺は冷静じゃなかった。雪本も喧嘩するところはみたくないはずなのに。

 雪本は何も言わず、カフェから出ていってしまった。

 残された俺とマネージャーは互いに目を合わせずに俯いていた。

 そして、俺は頭を下げてから雪本を追ったが、もう居なくなっていた。

 俺はまた過ちを犯してしまった。

 でも、あの時とは違う。やることはわかってる。

 自分の悪いところに、ダメさに、罪に、真摯に受け止めて、向き合って、誠実に雪本に謝るんだ。

 そして、俺一人でも、陰ながらでも、俺なりに雪本のASMRを応援する準備をしようと思った。
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