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第二話 八咫の烏か?後編
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【前書き】
世界観とか葦原の国の紹介とか
ギャグを交えて
赤混じりの黒い髪をたなびかせ、彼は風を斬るように葦原を飛び回っていた。
こんな自由を謳歌できたのは天上を除くと葦原が初めてだ。
烏(からす)族は異国では差別と偏見の対象であり、烏族が統治する中華レイヴァン國は常に危機にさらされている。
葦原では八咫(やた)の烏が大王(おおきみ)を導いたそうだ。
彼の家紋でもある八咫烏
姓の坐導(ざどう)とは『坐して導く』、これも八咫烏が由来している
「おぉい坐導の!
儂を置いてさっさと行くな!
」
大声で神丸が叫んだ。
人間である神丸と桜花は徒歩での旅路だ。
神丸も天神の末裔であるが彼のように空を飛ぶことはできない。
「申し訳無い……某はコミュ障の根暗野郎なのでこのように先導する事しかできぬ……
それに……某が原因で気まずい空気は苦手故。」
「こ、虚無僧(こむそう)?
よくわからんが随分と卑屈じゃのう……
まあ元気出せ!
そちも歩こう?上を向いて歩こう?」
皇子に言われては仕方なく、地上に降りて歩くことにした。
――――
~♪
のんきに鼻歌を歌っている神丸くん。
紅葉と桜花の沈黙が続く中じゃりじゃりと砂道を歩く靴音だけが響く。
「……凄い今更なんじゃが、儂ら今何しに行こうとしとるんじゃ?」
「皇子が鳥頭でどうするんですか……
大王の命で鳳凰に会いに行こうとしております。
我が国の大王としては異国の神・妖怪である鳳凰のご神託とやらを聞いて良いものか迷っておられるようですが、蓬莱(ほうらい)の國の神ともされる鳳凰に頼みたい事があるそうです。」
「……それは不死の事か?
鳳凰は血を狙う者を最も嫌悪しており、繊細な気持ちの持ち主が故……」
「いえ、葦原の現人神(あらひとがみ)が短命になったのはまだ新しく、恐らく末代まで解呪できないでしょうし……
そちらでは無くどうにかして海を渡りたい、海を制したいとの事です。
海神(わたつみ)の血を引くのに大王とそのご兄弟は、その血が出ませんでしたから……
葦原は海と山に守られた国ですが、同時に海を畏れています。
人を、神を簡単に殺めてしまう象徴でもありますからね……」
こういう真面目な話の時はギスギスせず普通に喋るんじゃな……と神丸は思った。
――――「ところでそち、坐導のよ。
そち八咫烏なのじゃろう?
そちが儂らを乗せて飛んでくれれば助かるのじゃが……
純粋に乗ってみたいぞ!」
目を輝かせる皇子に紅葉は苦手そうにたじろいでしまう。
「……某は、無能な故……
乗り物じゃ、無い故……
あんぱんのヒーローみたいに、人を乗せる事もできぬ故……
一人ぐらいなら抱えれるが某のプライドが許さない故。」
「まあ坐導殿!若干失礼じゃなくて?」
世界観とか葦原の国の紹介とか
ギャグを交えて
赤混じりの黒い髪をたなびかせ、彼は風を斬るように葦原を飛び回っていた。
こんな自由を謳歌できたのは天上を除くと葦原が初めてだ。
烏(からす)族は異国では差別と偏見の対象であり、烏族が統治する中華レイヴァン國は常に危機にさらされている。
葦原では八咫(やた)の烏が大王(おおきみ)を導いたそうだ。
彼の家紋でもある八咫烏
姓の坐導(ざどう)とは『坐して導く』、これも八咫烏が由来している
「おぉい坐導の!
儂を置いてさっさと行くな!
」
大声で神丸が叫んだ。
人間である神丸と桜花は徒歩での旅路だ。
神丸も天神の末裔であるが彼のように空を飛ぶことはできない。
「申し訳無い……某はコミュ障の根暗野郎なのでこのように先導する事しかできぬ……
それに……某が原因で気まずい空気は苦手故。」
「こ、虚無僧(こむそう)?
よくわからんが随分と卑屈じゃのう……
まあ元気出せ!
そちも歩こう?上を向いて歩こう?」
皇子に言われては仕方なく、地上に降りて歩くことにした。
――――
~♪
のんきに鼻歌を歌っている神丸くん。
紅葉と桜花の沈黙が続く中じゃりじゃりと砂道を歩く靴音だけが響く。
「……凄い今更なんじゃが、儂ら今何しに行こうとしとるんじゃ?」
「皇子が鳥頭でどうするんですか……
大王の命で鳳凰に会いに行こうとしております。
我が国の大王としては異国の神・妖怪である鳳凰のご神託とやらを聞いて良いものか迷っておられるようですが、蓬莱(ほうらい)の國の神ともされる鳳凰に頼みたい事があるそうです。」
「……それは不死の事か?
鳳凰は血を狙う者を最も嫌悪しており、繊細な気持ちの持ち主が故……」
「いえ、葦原の現人神(あらひとがみ)が短命になったのはまだ新しく、恐らく末代まで解呪できないでしょうし……
そちらでは無くどうにかして海を渡りたい、海を制したいとの事です。
海神(わたつみ)の血を引くのに大王とそのご兄弟は、その血が出ませんでしたから……
葦原は海と山に守られた国ですが、同時に海を畏れています。
人を、神を簡単に殺めてしまう象徴でもありますからね……」
こういう真面目な話の時はギスギスせず普通に喋るんじゃな……と神丸は思った。
――――「ところでそち、坐導のよ。
そち八咫烏なのじゃろう?
そちが儂らを乗せて飛んでくれれば助かるのじゃが……
純粋に乗ってみたいぞ!」
目を輝かせる皇子に紅葉は苦手そうにたじろいでしまう。
「……某は、無能な故……
乗り物じゃ、無い故……
あんぱんのヒーローみたいに、人を乗せる事もできぬ故……
一人ぐらいなら抱えれるが某のプライドが許さない故。」
「まあ坐導殿!若干失礼じゃなくて?」
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