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ドラゴンの肉編
22ー②.魔王の城へ向けて
しおりを挟むゆうしゃさんと娘は近くの広場まで移動するようで、私もついていくことにしました。
「大丈夫ですご婦人。きちんと手加減しますから、安心してください。」
「は、はぁ…………。」
ゆうしゃさんは心配している私に気を使って話します。
……ただ、ゆうしゃさんは私の心配している内容を大きく勘違いしているようですが。
「よしっ!ここでいいだろう。……お嬢ちゃんどこからでもかかってきなさい。あの時計台の長い針が『12』をさすまでが時間制限だよ。」
「わかったー!」
時計台の針が12まで………。
ちょうど30分くらいですね。
はたしてそこまで耐えれるんでしょうか?
ゆうしゃさんは…………。
「よしっ!じゃあ開始だっ…………えっ?」
娘は開始の合図とともに両手を前にだし、大きな炎の玉を作り出して、ゆうしゃさんに放ちます。
「きょうりゅうさんのまねー。」
確かにあの炎の玉はきょうりゅうさんの放ったものに似ています。
しかし、炎の玉を作り出すとは………。
わが子は天才マジシャンですね!
「えっ?………ちょっと待っ……。」
当然待ってはくれず炎の玉はゆうしゃさんを容赦なく襲います。
ゆうしゃさんはなんとか横に避けました。
……が、ゆうしゃさんが避けた先では今度は流れ星のようなものが襲いかかります。
「くっ!」
ゆうしゃさんは背中に掛けていた盾みたいな物で身を守ります。
「おにいちゃん、みてみてー。」
今度は持っていたおもちゃのステッキを振りかざし、先ほどの流れ星をいくつも出してゆうしゃさんに放ちます。
「えっ!嘘でしょ………。」
困惑するゆうしゃさんをよそに、容赦なく娘は流れ星を出していきます。
ゆうしゃさんは避けて、守っての繰り返しです。
「ちょっと、タイム!ご婦人も止めて下さい。」
「ダメです。頑張って下さいゆうしゃさん。」
「えぇー。」
子供と遊ぶ時にはタイムなんて存在しません。
全力の子供の無邪気さを受け止めるのも大人の役割です。
それに、ゆうしゃさんが提案したことですしね。
残り数十分間、どこまでゆうしゃさんは耐えれるのでしょう。
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