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本編
1ー1・悲報:所詮、リア恋枠は妄想でした。
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いい歳をして、アイドルオタク。
そんなことを影で言われても気にしない。私には夢中になれることがあるって、誇らしく思っている。
コンサート、舞台、イベント、テレビの観覧、色んな予定があるけれど、自分の生活と相談して予定を立てているし、若い頃のように熱を上げ続けている訳じゃない。
でも、社会人になってからの方が資金は潤沢だ。
そこが大人の良いところ。
好きなものを好きな距離感で楽しむのが、私のアイドルオタク流儀である。
「えーん!自担に会いたいよー!」
デスクに突っ伏して泣き声を上げる。
「え、何、コンサートの予定ないの?」
私の嘆きにすかさず返事をしてくれる天使は、同僚の天沼咲ちゃんである。
「ないんですぞ、さきさき。爆売れのアイドルじゃあないから、テレビも出ないし、舞台やってくれないと会いに行けないし。雑誌は載るけど半ページ、静止画は寂しい。」
「あらー、それは寂しいねえ。」
咲ちゃんはオタクに理解ある一般人で、いつも私の活動を見守り励ましてくれる、優しい女性なのだ。
「はぁ、動画配信とかやってくれたらいいんだけどねえ。そういう売りをしてないし。どっちかといえば玄人向けだし。」
若いファンが少ないのも、要因の一つなのではないかと思っているので、布教活動には余念がない。
「かっこいいのにねえ。なんだっけ、ばんばん…サンキュー…だっけ?」
「そう、サンキュウ!のばんばん。伴喜一(ばんきいち)!名前覚えてくれてありがとうー!」
咲ちゃんが、サンキュウ!の写真が設定されているデスクトップを指差して、グループ3人の中からばんばんを当てる。
「これだ!顔は覚えたんだよ!サブカル女子に好かれそうな見た目!」
柔らかい猫っ毛で茶髪のマッシュボブ、くりんくりんの大きな瞳、小さな顔、笑うと白い歯が覗く。こんなに可愛くてかっこいいのに。
「菜果音ちゃんと同い年なんだよね?」
「イエス。」
林菜果音(はやしなかね)、29歳。
元気で一生懸命で、可愛くてかっこよくて、演技も出来てダンスも上手で、司会も上手くて、仕事をした人みんなから好かれる、29歳アイドル伴喜一くんと同い年です!
「ああ、好き。自担最高…!」
「なんだっけ、自担って…ファンってことだっけ?」
「そう、すごい!オタク用語まで理解してしまうさきさきのポテンシャル!!」
手をパタパタと振って、咲ちゃんが否定する。
「いや、菜果音ちゃんがいっつも言ってるから、さすがに覚えるよー。」
「さきさき天使ー!」
「ありがとお。」
褒め言葉を素直に受け止めて喜んでくれるところも、咲ちゃんのとっても素敵なところ。
変に謙遜されるより嬉しい。
「あー辛いから、自担にお手紙書こう。」
「読んでくれてるの?」
「それは知らんなあ。読んでくれてるんじゃなかろうか、程度かな。後は、辛い時に元気を出してもらえたらいいなって、気持ちで書いてる。」
「素敵やん。」
「でしょ。」
お手紙を書くのは好きだ。事務所に送ったり、コンサートや舞台の受付ボックスに入れたり、事あるごとに気持ちを綴っている。
ま、大概は、大好きですとかっこいいですの羅列だけれど。
私の世界で一番かっこいいですって、必ず書く。
だってそれが真実だから。
伝わろうが伝わらなかろうが、私の気持ちは変わらない。
もう10年以上、ばんばんファンを担当してるけど、いつだってナンバーワンだ。たくさん後輩たちが出てきて、色んなキラキラした男の子達がいても、ばんばんは最高にかっこよくて、誰にも負けてない。
高校生くらいの頃は、ばんばんと結婚したい!みたいな気持ちで応援してたけど、今は程よい距離で応援できている。大人になったもんだ。
でも、リア恋枠ではある。
ばんばんはきっと、彼女が出来たらすっごく優しくて、ベタベタに甘えちゃったり、ばんばんって呼ぶと「きいくんって呼んで!」って照れてお願いしてきたり、一緒にご飯作ったり、そういう可愛い感じなんだろうなって、妄想している。そう、それが私のリア恋枠。
ばんばんが存在してくれているだけで、私はとても幸せな気持ちになるのである。
ばんばんありがとう、この気持ちはコンサートのグッズや生写真と交換して、直接ばんばんにお金が行くようにします。そのお金で美味しいご飯を食べて血肉にしたり、大好きなお洋服を買ってください。
そんなこと、手紙には書かないけどね。
「はー、元気出てきた。仕事やっつけたらあ!」
デスクトップのばんばんが、にっこり笑って応援してくれている、ように見える。
「いいぞ、その調子!」
咲ちゃんも応援してくれるから、なんとか頑張れそう!
パソコンに向かって、書類作成の続きを始めた。
業務で心身共にクッタクタ、疲れている。もう体力的にもキツイな、なんてボヤきつつ。
でも私、どうしても行かなきゃいけないところがあるんです!
定時でぴったり会社を飛び出して、駅のトイレでサッと着替えて準備完了。
好きなバンドのライブがあるのだ。このバンドを好きになったのは、やっぱりばんばんがキッカケ。
ラジオで思い出の一曲として、ばんばんが流したのがそのバンドの曲だった。
学生の頃に流行ってたなーって、ばんばんと同じ時代を生きているから、なんだか懐かしくなってしまって、ラジオを聴きながらCDをポチったのだ。
自担と同じ時代を生きてるって、とっても幸せだ。その時に流行った物を見て、同じ気持ちを共有できるのが嬉しい。
そんな気持ちでCDを聞いていたら、結構良曲が多くてどんどん過去のCDも買い集めてハマっていった。
ここ数年はあまり活動していなかったけれど、今回15周年ライブがあるという情報を得た。フットワークが軽いことでお馴染みの私は、直後にチケットを購入していた。
はっはっは!行けるタイミングで行かないと、必ず後悔することになるって、経験則から私は知っているんだ。
15周年を逃したら、きっとこの先ライブは数年しないかもしれない。だから、平日だろうが何だろうか、私はライブに参戦するのだ。
ライブハウスでグッズのタオルを買い、荷物は貴重品以外を全てコインロッカーへしまう。ワンドリンクはお酒でも選んじゃおっかなー、なんてワクワクしながら会場に入る。
場内は、久しぶりのライブに期待したファンの熱気で溢れていて、その場に私も来られてハッピーだなあ、と思いつつカウンターでドリンク交換をする。
えっへっへ、ジントニックを飲んじゃうぞ。
口に含めばほんのり甘く、爽やかな柑橘系の香りと炭酸が飲みやすい。
あー、ジュースだわ、いくらでも飲めるわ。
流れるBGMに耳を済ませば、きっとバンドメンバーのセレクトであろう洋楽がかかっている。あんまり聞かないから分からないけれど、曲がかっこいい。ふわふわいい気分で杯を空け開演を待つ。
照明が落ちて観客が沸き立った。
キーンというマイクの反響音がして、歓声が上がった。ビートの激しいオープニングナンバーが、ドラムの音から始まる。
中途半端なところにいたから、後ろから観客がどっと押し寄せて前に進んで行ってしまう。
おお、みんなパワフルだぜ。
流れに逆らえず、私も前の人混みにぶつかり、早くも出来ていたモッシュの波に乗ることになった。
左右に流され、前後に揺すられ、大きな男の人の間に挟まれて抜け出せない。前後左右何も見えなくて、自分がどこにいるのかも分からなかった。
参ったぞ、どうやってここから抜け出そう。せっかく来たのに、これじゃあ楽しめない。せめて後ろの空いてるスペースで、一人のんびりリズムに合わせて揺れたいな。モッシュに突っ込むのが好きなタイプではない。
どうしよう、と思いながらしばらくそのままになっていた。
そんなことを影で言われても気にしない。私には夢中になれることがあるって、誇らしく思っている。
コンサート、舞台、イベント、テレビの観覧、色んな予定があるけれど、自分の生活と相談して予定を立てているし、若い頃のように熱を上げ続けている訳じゃない。
でも、社会人になってからの方が資金は潤沢だ。
そこが大人の良いところ。
好きなものを好きな距離感で楽しむのが、私のアイドルオタク流儀である。
「えーん!自担に会いたいよー!」
デスクに突っ伏して泣き声を上げる。
「え、何、コンサートの予定ないの?」
私の嘆きにすかさず返事をしてくれる天使は、同僚の天沼咲ちゃんである。
「ないんですぞ、さきさき。爆売れのアイドルじゃあないから、テレビも出ないし、舞台やってくれないと会いに行けないし。雑誌は載るけど半ページ、静止画は寂しい。」
「あらー、それは寂しいねえ。」
咲ちゃんはオタクに理解ある一般人で、いつも私の活動を見守り励ましてくれる、優しい女性なのだ。
「はぁ、動画配信とかやってくれたらいいんだけどねえ。そういう売りをしてないし。どっちかといえば玄人向けだし。」
若いファンが少ないのも、要因の一つなのではないかと思っているので、布教活動には余念がない。
「かっこいいのにねえ。なんだっけ、ばんばん…サンキュー…だっけ?」
「そう、サンキュウ!のばんばん。伴喜一(ばんきいち)!名前覚えてくれてありがとうー!」
咲ちゃんが、サンキュウ!の写真が設定されているデスクトップを指差して、グループ3人の中からばんばんを当てる。
「これだ!顔は覚えたんだよ!サブカル女子に好かれそうな見た目!」
柔らかい猫っ毛で茶髪のマッシュボブ、くりんくりんの大きな瞳、小さな顔、笑うと白い歯が覗く。こんなに可愛くてかっこいいのに。
「菜果音ちゃんと同い年なんだよね?」
「イエス。」
林菜果音(はやしなかね)、29歳。
元気で一生懸命で、可愛くてかっこよくて、演技も出来てダンスも上手で、司会も上手くて、仕事をした人みんなから好かれる、29歳アイドル伴喜一くんと同い年です!
「ああ、好き。自担最高…!」
「なんだっけ、自担って…ファンってことだっけ?」
「そう、すごい!オタク用語まで理解してしまうさきさきのポテンシャル!!」
手をパタパタと振って、咲ちゃんが否定する。
「いや、菜果音ちゃんがいっつも言ってるから、さすがに覚えるよー。」
「さきさき天使ー!」
「ありがとお。」
褒め言葉を素直に受け止めて喜んでくれるところも、咲ちゃんのとっても素敵なところ。
変に謙遜されるより嬉しい。
「あー辛いから、自担にお手紙書こう。」
「読んでくれてるの?」
「それは知らんなあ。読んでくれてるんじゃなかろうか、程度かな。後は、辛い時に元気を出してもらえたらいいなって、気持ちで書いてる。」
「素敵やん。」
「でしょ。」
お手紙を書くのは好きだ。事務所に送ったり、コンサートや舞台の受付ボックスに入れたり、事あるごとに気持ちを綴っている。
ま、大概は、大好きですとかっこいいですの羅列だけれど。
私の世界で一番かっこいいですって、必ず書く。
だってそれが真実だから。
伝わろうが伝わらなかろうが、私の気持ちは変わらない。
もう10年以上、ばんばんファンを担当してるけど、いつだってナンバーワンだ。たくさん後輩たちが出てきて、色んなキラキラした男の子達がいても、ばんばんは最高にかっこよくて、誰にも負けてない。
高校生くらいの頃は、ばんばんと結婚したい!みたいな気持ちで応援してたけど、今は程よい距離で応援できている。大人になったもんだ。
でも、リア恋枠ではある。
ばんばんはきっと、彼女が出来たらすっごく優しくて、ベタベタに甘えちゃったり、ばんばんって呼ぶと「きいくんって呼んで!」って照れてお願いしてきたり、一緒にご飯作ったり、そういう可愛い感じなんだろうなって、妄想している。そう、それが私のリア恋枠。
ばんばんが存在してくれているだけで、私はとても幸せな気持ちになるのである。
ばんばんありがとう、この気持ちはコンサートのグッズや生写真と交換して、直接ばんばんにお金が行くようにします。そのお金で美味しいご飯を食べて血肉にしたり、大好きなお洋服を買ってください。
そんなこと、手紙には書かないけどね。
「はー、元気出てきた。仕事やっつけたらあ!」
デスクトップのばんばんが、にっこり笑って応援してくれている、ように見える。
「いいぞ、その調子!」
咲ちゃんも応援してくれるから、なんとか頑張れそう!
パソコンに向かって、書類作成の続きを始めた。
業務で心身共にクッタクタ、疲れている。もう体力的にもキツイな、なんてボヤきつつ。
でも私、どうしても行かなきゃいけないところがあるんです!
定時でぴったり会社を飛び出して、駅のトイレでサッと着替えて準備完了。
好きなバンドのライブがあるのだ。このバンドを好きになったのは、やっぱりばんばんがキッカケ。
ラジオで思い出の一曲として、ばんばんが流したのがそのバンドの曲だった。
学生の頃に流行ってたなーって、ばんばんと同じ時代を生きているから、なんだか懐かしくなってしまって、ラジオを聴きながらCDをポチったのだ。
自担と同じ時代を生きてるって、とっても幸せだ。その時に流行った物を見て、同じ気持ちを共有できるのが嬉しい。
そんな気持ちでCDを聞いていたら、結構良曲が多くてどんどん過去のCDも買い集めてハマっていった。
ここ数年はあまり活動していなかったけれど、今回15周年ライブがあるという情報を得た。フットワークが軽いことでお馴染みの私は、直後にチケットを購入していた。
はっはっは!行けるタイミングで行かないと、必ず後悔することになるって、経験則から私は知っているんだ。
15周年を逃したら、きっとこの先ライブは数年しないかもしれない。だから、平日だろうが何だろうか、私はライブに参戦するのだ。
ライブハウスでグッズのタオルを買い、荷物は貴重品以外を全てコインロッカーへしまう。ワンドリンクはお酒でも選んじゃおっかなー、なんてワクワクしながら会場に入る。
場内は、久しぶりのライブに期待したファンの熱気で溢れていて、その場に私も来られてハッピーだなあ、と思いつつカウンターでドリンク交換をする。
えっへっへ、ジントニックを飲んじゃうぞ。
口に含めばほんのり甘く、爽やかな柑橘系の香りと炭酸が飲みやすい。
あー、ジュースだわ、いくらでも飲めるわ。
流れるBGMに耳を済ませば、きっとバンドメンバーのセレクトであろう洋楽がかかっている。あんまり聞かないから分からないけれど、曲がかっこいい。ふわふわいい気分で杯を空け開演を待つ。
照明が落ちて観客が沸き立った。
キーンというマイクの反響音がして、歓声が上がった。ビートの激しいオープニングナンバーが、ドラムの音から始まる。
中途半端なところにいたから、後ろから観客がどっと押し寄せて前に進んで行ってしまう。
おお、みんなパワフルだぜ。
流れに逆らえず、私も前の人混みにぶつかり、早くも出来ていたモッシュの波に乗ることになった。
左右に流され、前後に揺すられ、大きな男の人の間に挟まれて抜け出せない。前後左右何も見えなくて、自分がどこにいるのかも分からなかった。
参ったぞ、どうやってここから抜け出そう。せっかく来たのに、これじゃあ楽しめない。せめて後ろの空いてるスペースで、一人のんびりリズムに合わせて揺れたいな。モッシュに突っ込むのが好きなタイプではない。
どうしよう、と思いながらしばらくそのままになっていた。
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