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第三部
Sky's The Limit・33-2
しおりを挟む「俺たちサンキュウ!は、脇目も振らずにずっと走って来て、今日この場に立っています。毎日が楽しくて、いつもみんなのおかげで、ここに立ち続けていられたって思ってます。本当にありがとうございました。俺は、ずっとずっとこれからも、みんなのそばにいるつもりだし、みんなのことを応援してる。だから、今日はいくらでも泣いていいよ。俺たちの為に泣いてくれてありがとう」
隣の実音々は、座席に座り込んでしまった。
あちこちから、すすり泣きが聞こえる。
「きっと、これからも大変なことがあると思う。でも、俺は今日のことを思い出して、何度だって立ち上がれる。俺のことを、ここまで肯定してくれるのは、ファンのみんなだって分かってるから。みんなのこと、愛してるよ」
もう、絶叫だった。みんな、声を上げて泣いていた。
私も限界で、苦しくて、好きで、大好きで、涙が止まらないけれど、それでも三人を見続けたい一心で、目を開く。
ゆーてぃが画面に映る。
「お、おれも…おれが…こうやって、アイドルなんてやれ…てるのは、この二人がいたからで、だから、一人でもいなくなったら…それはサンキュウ!じゃないから…だから、二人とも、ありがとう」
顔をくしゃくしゃにして泣いている、ゆーてぃが口に出したのは、二人への感謝の言葉だった。それは、ゆーてぃらしくて、愛らしくて、優しい気持ちで胸が満たされる。
「ファンの…みんなも…あり…がとう…おれも、みんなが…好きだから、ありがとう…ありがとう…」
それ以上、何も言えなくなってしまって、ゆーてぃが後ろを向いた。
「ファンのみんなにケツを向けるなよ」
「こっち向け」
「無理…今ちょっと無理…」
仕方ないな、というお兄ちゃん顔で、うげんちゃんが背中を叩いた。
そして、ばんばんが大画面に映った。
大きく息を吸って、ゆっくりと吐き出し、マイクを持ち直す。
「俺は、サンキュウ!としてグループに入れたこと、色んな仕事を経験させてもらったこと、育ててもらった事務所の人達、いつも一緒に楽しい時間を作り上げるスタッフさんに、感謝しています。そして何より、いつも俺達を応援してくれるファンのみんながいなければ…俺は、ばんばんにはなれなかった。みんなが、俺をばんばんとして求めてくれたから、俺は俺でいられました。本当に、ありがとう」
ばんばんの真剣な声に、みんなが息を飲む。
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