不遇な令嬢が幸せになるまで。

なぁちー

文字の大きさ
4 / 8

わたくしの話

しおりを挟む

...その日のうちに二本投稿するなんておっしゃった方はどちら様でしょうか~...私ですね...はい...
話がまとまらなくてだいぶ時間が空いてしまいました!!ごめんなさい!!!
そんな作品に60を超えるお気に入り登録感謝です...!
作者は驚きすぎてリアルに小躍り大会を開催しました(((変人


-------------------------------------------------------------------------------------

そしてわたくしにはとある過去がございます。あまり良い思い出ではございませんが…。

わたくしは、公爵家の人間であった母と伯爵家から婿入りしてきた父との間に生まれました。母は父と違いとても優秀で公爵夫人として、また女性としてもとても強いお方でした。そんな母にコンプレックスを抱いていたのでしょう…父は母のことをあまりよく思っていないようで、公爵家としての仕事もほどほどに外で女性の方と関係を作っていたようです。

そんな父に愛想を尽かした母は、父に頼ることなく公爵家の仕事をしておりました。もちろん、仕事だけでなくわたくしのことも時に厳しく、時にやさしく育ててくださいました。幼いながらわたくしは、そんな母をとても尊敬し、将来母のようになりたいと、日々の勉学に励んでおりました。

しかし、そんな生活が母をどんどん壊していったのです。母は日に日に顔色が悪くなり、私の前では気丈に振る舞っていても、ふとした表情から疲れが見え隠れするようになりました。

そしてついには病に伏せ、私と家の使用人に看取られながらこの世を去りました。

母は最期にこう言っておりました。
『どんなに辛く苦しい状況においても、決して屈してはならない』と。悲しいことや辛いことは山ほどある。その時は悩み、泣けばいい。しかし、それが終われば貴族らしく背筋を伸ばし、凛とした姿でいなくてはならないと。それは己のためでなく愛すべき領民のため。先頭を行くわたくしたちが慈しみ守るべき領民の前で弱い姿を見せてはいけないのだと。

その後父は後妻となる女性とその娘の方を連れてまいりました。それが今の公爵家夫人であり、母の生前からご関係を持たれていたローズ様とユリア様です。
新しく家族となったお二方はわたくしのことをよく思っていないようで、ユリア様はよくわたくしの持ち物を盗っては壊したり自分のものだと言い張って返さないなどの嫌がらせを。ローズ様からは、顔を合わせるたびに暴言や暴力などを振るわれておりました。その後、そこに父まで加わってしまうのですから救いようもありません。そのころから、公爵家の権力を示すために必要な夜会のドレスやアクセサリーなどを用意していただくことがなくなりました。それどころか本宅から離れに追いやられ食事などもまともに与えられることがなくなりました。

わたくしはそんな中でも母の最期の言葉を守り、前を見据えて今日まで生活してまいりました。

今思えば、殿下へのあの思いも、恋心や愛などという美しいものではなく、誰かの役に立ちたい、人に愛されたいというだったのではないかと感じております。
その頃のわたくしは誰からも愛されず、自分の価値を見出せずにおりました。そんな人からの愛を欲していたわたくしにとって、殿下の婚約者という立場はとても魅力的なものでございました。もし殿下のお役に立つことができれば、婚約者である殿下に愛していただけるのではないか、自分にも生きている価値を見出せるのではないかと…そう感じていたのです。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

捨てられた悪役はきっと幸せになる

ariya
恋愛
ヴィヴィア・ゴーヴァン公爵夫人は少女小説に登場する悪役だった。 強欲で傲慢で嫌われ者、夫に捨てられて惨めな最期を迎えた悪役。 その悪役に転生していたことに気づいたヴィヴィアは、夫がヒロインと結ばれたら潔く退場することを考えていた。 それまでお世話になった為、貴族夫人としての仕事の一部だけでもがんばろう。 「ヴィヴィア、あなたを愛してます」 ヒロインに惹かれつつあるはずの夫・クリスは愛をヴィヴィアに捧げると言ってきて。 そもそもクリスがヴィヴィアを娶ったのは、王位継承を狙っている疑惑から逃れる為の契約結婚だったはずでは? 愛などなかったと思っていた夫婦生活に変化が訪れる。 ※この作品は、人によっては元鞘話にみえて地雷の方がいるかもしれません。また、ヒーローがヤンデレ寄りですので苦手な方はご注意ください。 ※表紙はAIです。

つまらない妃と呼ばれた日

柴田はつみ
恋愛
公爵令嬢リーシャは政略結婚で王妃に迎えられる。だが国王レオニスの隣には、幼馴染のセレスが“当然”のように立っていた。祝宴の夜、リーシャは国王が「つまらない妃だ」と語る声を聞いてしまい、心を閉ざす。 舞踏会で差し出された手を取らず、王弟アドリアンの助けで踊ったことで、噂は一気に燃え上がる――「王妃は王弟と」「国王の本命は幼馴染」と。 さらに宰相は儀礼と世論を操り、王妃を孤立させる策略を進める。監視の影、届かない贈り物、すり替えられた言葉、そして“白薔薇の香”が事件現場に残る冤罪の罠。 リーシャは微笑を鎧に「今日から、王の隣に立たない」と決めるが、距離を取るほど誤解は確定し、王宮は二人を引き裂いていく。 ――つまらない妃とは、いったい誰が作ったのか。真実が露わになった時、失われた“隣”は戻るのか。

悪意には悪意で

12時のトキノカネ
恋愛
私の不幸はあの女の所為?今まで穏やかだった日常。それを壊す自称ヒロイン女。そしてそのいかれた女に悪役令嬢に指定されたミリ。ありがちな悪役令嬢ものです。 私を悪意を持って貶めようとするならば、私もあなたに同じ悪意を向けましょう。 ぶち切れ気味の公爵令嬢の一幕です。

 怒らせてはいけない人々 ~雉も鳴かずば撃たれまいに~

美袋和仁
恋愛
 ある夜、一人の少女が婚約を解消された。根も葉もない噂による冤罪だが、事を荒立てたくない彼女は従容として婚約解消される。  しかしその背後で爆音が轟き、一人の男性が姿を見せた。彼は少女の父親。  怒らせてはならない人々に繋がる少女の婚約解消が、思わぬ展開を導きだす。  なんとなくの一気書き。御笑覧下さると幸いです。

本当に現実を生きていないのは?

朝樹 四季
恋愛
ある日、ヒロインと悪役令嬢が言い争っている場面を見た。ヒロインによる攻略はもう随分と進んでいるらしい。 だけど、その言い争いを見ている攻略対象者である王子の顔を見て、俺はヒロインの攻略をぶち壊す暗躍をすることを決意した。 だって、ここは現実だ。 ※番外編はリクエスト頂いたものです。もしかしたらまたひょっこり増えるかもしれません。

婚約者の幼馴染?それが何か?

仏白目
恋愛
タバサは学園で婚約者のリカルドと食堂で昼食をとっていた 「あ〜、リカルドここにいたの?もう、待っててっていったのにぃ〜」 目の前にいる私の事はガン無視である 「マリサ・・・これからはタバサと昼食は一緒にとるから、君は遠慮してくれないか?」 リカルドにそう言われたマリサは 「酷いわ!リカルド!私達あんなに愛し合っていたのに、私を捨てるの?」 ん?愛し合っていた?今聞き捨てならない言葉が・・・ 「マリサ!誤解を招くような言い方はやめてくれ!僕たちは幼馴染ってだけだろう?」 「そんな!リカルド酷い!」 マリサはテーブルに突っ伏してワアワア泣き出した、およそ貴族令嬢とは思えない姿を晒している  この騒ぎ自体 とんだ恥晒しだわ タバサは席を立ち 冷めた目でリカルドを見ると、「この事は父に相談します、お先に失礼しますわ」 「まってくれタバサ!誤解なんだ」 リカルドを置いて、タバサは席を立った

悪役令息の婚約者になりまして

どくりんご
恋愛
 婚約者に出逢って一秒。  前世の記憶を思い出した。それと同時にこの世界が小説の中だということに気づいた。  その中で、目の前のこの人は悪役、つまり悪役令息だということも同時にわかった。  彼がヒロインに恋をしてしまうことを知っていても思いは止められない。  この思い、どうすれば良いの?

今宵、薔薇の園で

天海月
恋愛
早世した母の代わりに妹たちの世話に励み、婚期を逃しかけていた伯爵家の長女・シャーロットは、これが最後のチャンスだと思い、唐突に持ち込まれた気の進まない婚約話を承諾する。 しかし、一か月も経たないうちに、その話は先方からの一方的な申し出によって破談になってしまう。 彼女は藁にもすがる思いで、幼馴染の公爵アルバート・グレアムに相談を持ち掛けるが、新たな婚約者候補として紹介されたのは彼の弟のキースだった。 キースは長年、シャーロットに思いを寄せていたが、遠慮して距離を縮めることが出来ないでいた。 そんな弟を見かねた兄が一計を図ったのだった。 彼女はキースのことを弟のようにしか思っていなかったが、次第に彼の情熱に絆されていく・・・。

処理中です...