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パートナーと会ったのは、教育実習で行った高校だった。
特に教師になるつもりはなかったけれど、なんとなくとっていた教職課程の必修だったので仕方なく行った感じだ。
そんな心構えなので、可もなく不可もなく無難に日程をこなしてなんの感慨もなく実習の終わりを迎えた。そしてあとは帰るだけ、というその時、一人の生徒に呼び出された。
とは言っても、呼び出しはこの子だけじゃなくて何度かあったので正直、またか、と思っていた。
しかしこの子は可愛らしい容姿と明るさで学校でも有名人で、公認の恋人もいる。いわゆる『リア充』を絵に描いたような子だった。
『あの・・・。先生が好きです』
放課後の誰もいない音楽準備室。
その狭い部屋で顔を赤らめて目元を潤ませたその子はとても可愛かった。
だけどその子は生徒・・・それも1年生だ。
そんな子に手を出したら犯罪者になっちゃうよ。
それに・・・。
『君には恋人がいるだろう?仲良さそうじゃないか』
いつも手を繋いでラブラブな二人をよく見かける。
『います。仲もいいし。好きだし、エッチもしてます』
最後のは言わなくていいことだよ。 こっちがちょっと恥ずかしくなっちゃうよ。
『でも、何か違うんです』
その子はずんずんこちらに向かいオレの胸を掴むと、おもむろに後ろに押し倒した。
『先生のことが頭から離れなくて、ダメなんです』
その子はオレに馬乗りになり、顔を近づけた。
『だから、先生。一度エッチしてもらえませんか?もうずっと先生を思って一人でしてるんです』
そう言ったその子の下肢は熱く膨らんでいる。
そう、この子は男の子。
サラサラの黒髪に濡れたような大きな瞳と、白い肌は一見女の子みたいだけど、ちゃんと男の子で、恋人も可愛い女の子だ。
いやいや男の子とはいえ、生徒に・・・しかもまだ1年生の子に手を出したらそれは犯罪だから。
「オレはまだ犯罪者になりたくないな~」
半分冗談だと思っていたので呑気に構えていたオレは、想像以上に真剣なその子に押し切られてしまった。
いや、抵抗したよ。途中からはかなり本気で。だけど、この小さくて華奢な身体のどこにそんな力があるのかと思うほど、オレは彼の手を振り解けず、終いにはしっかり後ろを掘られ、終わった時には茫然自失だった。
ものすごく満足気なその子に身支度を整えられたのは覚えてるんだけど、オレはその後の記憶があまりない。
気がつくと自宅に帰っていたオレは、二度とその子と高校には近づかないようにしようと誓った。
なのに、なんで今一緒に住んでるかって?
それは実習を終えた次の日に、大学に来たその子に捕まったからだ。
『もう先生じゃないからいいよね?それに真剣なお付き合いだったら犯罪者にはならないよ』
ニコニコ笑うその子の顔はキラキラ輝いてとても可愛かった。
『あ、それと彼女とはちゃんと円満に別れたからね』
ニッコリ笑ってオレの手をぎゅっと握ったその子に、オレは逃げられない、と悟った。多分本能で。
そしてそれは今に続く。
夜の方はあっちに主導権があるものの、オレの意志を尊重してくれているので、今まで辛かったり、大変だったことは無かったけど・・・。
ヘロヘロでヨロヨロのアシくんを思い出す。
・・・オレもああなるの?
鼻歌交じりにごはんの準備をする彼を見る。
今更、やっぱりやめよう、なんて言えない。
オレ、なんてこと約束しちゃったんだろう。
オレは寝室で着替えながらこっそり頭を抱えた。
了
特に教師になるつもりはなかったけれど、なんとなくとっていた教職課程の必修だったので仕方なく行った感じだ。
そんな心構えなので、可もなく不可もなく無難に日程をこなしてなんの感慨もなく実習の終わりを迎えた。そしてあとは帰るだけ、というその時、一人の生徒に呼び出された。
とは言っても、呼び出しはこの子だけじゃなくて何度かあったので正直、またか、と思っていた。
しかしこの子は可愛らしい容姿と明るさで学校でも有名人で、公認の恋人もいる。いわゆる『リア充』を絵に描いたような子だった。
『あの・・・。先生が好きです』
放課後の誰もいない音楽準備室。
その狭い部屋で顔を赤らめて目元を潤ませたその子はとても可愛かった。
だけどその子は生徒・・・それも1年生だ。
そんな子に手を出したら犯罪者になっちゃうよ。
それに・・・。
『君には恋人がいるだろう?仲良さそうじゃないか』
いつも手を繋いでラブラブな二人をよく見かける。
『います。仲もいいし。好きだし、エッチもしてます』
最後のは言わなくていいことだよ。 こっちがちょっと恥ずかしくなっちゃうよ。
『でも、何か違うんです』
その子はずんずんこちらに向かいオレの胸を掴むと、おもむろに後ろに押し倒した。
『先生のことが頭から離れなくて、ダメなんです』
その子はオレに馬乗りになり、顔を近づけた。
『だから、先生。一度エッチしてもらえませんか?もうずっと先生を思って一人でしてるんです』
そう言ったその子の下肢は熱く膨らんでいる。
そう、この子は男の子。
サラサラの黒髪に濡れたような大きな瞳と、白い肌は一見女の子みたいだけど、ちゃんと男の子で、恋人も可愛い女の子だ。
いやいや男の子とはいえ、生徒に・・・しかもまだ1年生の子に手を出したらそれは犯罪だから。
「オレはまだ犯罪者になりたくないな~」
半分冗談だと思っていたので呑気に構えていたオレは、想像以上に真剣なその子に押し切られてしまった。
いや、抵抗したよ。途中からはかなり本気で。だけど、この小さくて華奢な身体のどこにそんな力があるのかと思うほど、オレは彼の手を振り解けず、終いにはしっかり後ろを掘られ、終わった時には茫然自失だった。
ものすごく満足気なその子に身支度を整えられたのは覚えてるんだけど、オレはその後の記憶があまりない。
気がつくと自宅に帰っていたオレは、二度とその子と高校には近づかないようにしようと誓った。
なのに、なんで今一緒に住んでるかって?
それは実習を終えた次の日に、大学に来たその子に捕まったからだ。
『もう先生じゃないからいいよね?それに真剣なお付き合いだったら犯罪者にはならないよ』
ニコニコ笑うその子の顔はキラキラ輝いてとても可愛かった。
『あ、それと彼女とはちゃんと円満に別れたからね』
ニッコリ笑ってオレの手をぎゅっと握ったその子に、オレは逃げられない、と悟った。多分本能で。
そしてそれは今に続く。
夜の方はあっちに主導権があるものの、オレの意志を尊重してくれているので、今まで辛かったり、大変だったことは無かったけど・・・。
ヘロヘロでヨロヨロのアシくんを思い出す。
・・・オレもああなるの?
鼻歌交じりにごはんの準備をする彼を見る。
今更、やっぱりやめよう、なんて言えない。
オレ、なんてこと約束しちゃったんだろう。
オレは寝室で着替えながらこっそり頭を抱えた。
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