ハナキリンの恋

お粥定食

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深い夜の中、全速力でマリーの家に帰って来たシャルルはマリーを探す為にシャルルはまずディロガンテという所について、地図帳を確認する。
シャルル「ディロガンテという所はここから歩いて約500km!?」
余りの遠さにシャルルは気の遠くなる感覚を覚える。
しかし、うかうかしていられないので早めに荷物をまとめてマリーの家を出て、旅に一歩足を踏み出す。
シャルル「マリー無事でいてくれ!」
一日後
日の出を浴びながら、市街地を抜けて野を越え、山越え原っぱに出たシャルルは歩を進める。
シャルル(何か武器が必要だ。)
武器を購入する為、別の国まで歩く事に決めたシャルルは1日中歩き続けてふと何かを目撃した。
シャルル(ん?)
見てみると遠くの方に街らしきものがあり、道は街に続いている。
シャルル「あそこにあるかな?」
シャルルは駆け足で街に向かって行った。
レール街
街はかなり賑わっており人混みで溢れかえっている。
シャルル(中々混んでる。武器屋は何処かな?店の人に聞いてみるか?)
人混みを掻き分け、何とか店に入り込むと雑貨屋の店主がおり、忙しく手を動かしている。
店主「いらっしゃい!どうぞ中を見ていってください!」
シャルル「あの、この辺で武器屋はありませんか?」
店主「武器屋ならここから真っ直ぐ進んで右に曲がればあるけど店主がちょっと頑固なんですよね。」
シャルル「教えてくれてありがとうございます。」
シャルルは店を出て店主の言われた通り、武器屋についた。
ガチャッ
扉を開け店の中に入るシャルルを待ち構えていたのは無精髭の筋肉質なドワーフの店主だった。
ドワーフの店主「いらっしゃい。」
ぶっきらぼうにシャルルに返事をする店主。
店員「いらっしゃませ!」
品物の整理をしている店員は中年らしき見た目の男性だ。
シャルルは店の店主に自分に合った武器はないか聞いてみた。
シャルル「あの、武器を探しているのですが何か良いものはないでしょうか?」
店主「何故武器を探している?」
シャルルはマリーが謎のサーカス団に連れ去られた事、マリーを助けるには武器が必要である事を店主に伝える。
シャルルの話を聞いて、店主は何かを思い出したかのように真剣な目つきになる。
店主「普通の武器じゃそいつ等には太刀打ち出来ん。」
シャルル「何かを知ってるんですか?」
シャルルは店主に身を乗り出した。
店主「まだ儂がマルシェ王国の騎士団長を務めていた時に、そのサーカス団の名前はドラギオンと呼ばれる集団で各地に現れては人を襲っている。
儂等がそいつ等と戦ってもたった一騎しか生き残れんかった。」
悲しげに店主は目を伏せる。
シャルル「何とか倒せる方法は無いですか?」
店主「一つだけ方法がある。コールついてこい。」
コール「はい、分かりましたオーウェン店長」
店主はシャルルを裏口へ案内した。
店主に案内されて辿り着いて、店主は扉の鍵を開け、中にシャルルを導く。
するとシャルルの眼に飛び込んできたのは銀色の炎に照らされて煌めく長剣だった。
店主「この剣は銀で出来ていて、奴等の硬い皮膚をも切り裂く事が出来る。儂はあいつ等を何とか倒す為に自力でアイツ等の弱点を見つけ出しこの剣を作った。
お前に扱えるか?」
シャルルは意を決して店主に言う。
シャルル「扱って見せます。」 
店主「お前はまだ若いアイツ等に敵う筈がない。」
コール「オーウェン店長まだこの子は幼いです。戦うなんて無理です。」
オーウェン「それでも、儂の長年の夢だったドラギオンをコイツなら倒せるかもしれん。坊主本当に戦う覚悟は出来ているか?」
シャルル「それでも僕は成し遂げます。」
店主「そうかなら、儂の下で修行をしろ。そしたら剣を渡す。」
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