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第五章:領主二年目第四部
帰宅
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「ただいま」
「ただいま戻りました」
「思ったよりも早かったな」
ローサとカサンドラが実家から帰ってきた。もう少しゆっくりするかと思えば、二週間くらいだった。
「帰ろうと思えばいつでも帰れるからね」
「私は一人では無理ですが、ローサがいれば連れていってもらえますので」
転移の指輪では海は越えられない。俺の[転移]もそうだが、およそ八〇〇キロから一〇〇〇キロあたりが限界のようだ。
「それにしても町が増えてたからビックリしたわ」
「ああ。移民団がやって来たから町を二つ増やすことにした」
この町の北にある川のさらに北側に一つ、さらにもう一つ北にある細いの川の北側に一つ。
「それでその子が新しい妻なのね? ライバル出現ね、カサンドラ」
ローサがオデットを見てそう言った。彼女の胸元にはやっぱり琥珀の飾りが付いていたからだ。
この琥珀だが、この領地ではそれなりに採れる。だから値段はそこそこするが誰でも買おうと思えば買える。それを領主の妻が胸に付けるのはどうかという話も出た。それでそれぞれ形は違うが、モーリッツの手によって金で作った台座に琥珀と宝石を埋め込む形に変わった。台座部分にはノルト男爵家の紋章が入っている。それがオデットの胸にも付けられていた。
「私は別に競いたいわけではありませんが」
「いや、まだ抱いていないが……妻になるんだろうな」
◆◆◆
「ううっ、朝か……」
朝日が差し込んで目が覚めた。ゆっくりと頭が覚醒していく。
「おはようございます、我が君」
いきなり横から顔を覗き込まれた。
「んん? うおっ⁉」
「はい? ええっ⁉」
ゴスッ!
「いたっ!」
「おいおい、アメリア、大丈夫か?」
いきなりかけられた声に驚いてアメリアがベッドから落ちた。声をかけたのは……
「申し訳ございません。まさかそこまで驚かれるとは。我が不手際、如何様にも罰をお与えください」
オデットだった。なぜここにいる? しかも……裸だ。
「いつの間にここに来た?」
「深夜であります。理由はよく分かりませんが、ついこの部屋に足が向いてしまいました」
「それで裸なのはどうしてだ?」
「ベッドに入るのに着衣のままではマナー違反でしょう。この身は我が君に捧げたもの。いつでもお使いいただけるようにとこの姿で潜り込みました」
オデットを見る。凹凸の少ない子供のような幼い容姿。それに対して老練な武人のような話し方。見た目と話し方が全く一致していない。良識はあると思っていたが、いきなり全裸でベッドに現れた。
オデットの体を見る。いや、興味があるとかそのような話ではない。彼女に手を出してしまったかどうかを見るためだ。
「俺が寝ぼけて手を出したとかはないな?」
「手を出していただきたかったと思いますが、我が破瓜の瞬間はその目で見ていただきたいと思いましたので、むしろ手を出されなかったのが幸いかと存じます」
いや、言葉の意味は分かるが、そこまで大層な言い方をするようなものか?
「エルマー様、ここまでくると凄いですね」
「ああ、俺でも反応に困る」
ここにいる三人にはそこまでの年齢差はない。アメリア、俺、オデットの順だ。だが見た目だけを考えれば、俺とアメリアが夫婦でオデットは娘だろう。見た目的にはそれくらいの違いがあるのにこの話し方だ。
アメリアが呆れたような顔でオデットを見た。
◆◆◆
俺がオデットの方を見ると、彼女はカサンドラに頭を下げた。
「初めまして。ゴール王国オルクール男爵の娘、オデットと申します。我が君にはまだ手は出されていませんが、ベッドは共にいたしました。いずれ妻の一人に加えていただければと思っております。若輩者ですが、よろしくお願いいたします」
「そういうわけだ。気がついたらベッドにいた」
目が覚めたら裸のオデットがベッドにいたら驚くだろう。あの時は一緒にいたアメリアがびっくりしてベッドから落ちたくらいだ。
「ひょっとするとその子、ドワーフかノームの血を引いてるんじゃない?」
「ドワーフかノームですか?」
オデットはローサの言葉に驚いたような顔をした。いきなりドワーフやノームだと言われるとは思わなかったんだろう。
「私の知り合いには色々な種族がいるからね。年齢のわりに小柄で、しかもいつの間にかそこにいるという特技があるわ。鉱山で落盤を起こさないように、ドワーフやノームには忍び足の技術もあるそうよ。それじゃない?」
「我は山で育ったわけではありませんが……たしかに忍び足は得意です」
そう言うとオデットは足音を立てずに部屋の中を歩いた。この城は石造りだ。一部は絨毯が敷いてあるけど、床は石材がむき出しな場所が多い。だから普通なら歩けば音がする。
「種族は何であれ、我が君に身も心も捧げたのは間違いありません」
「まだ身は捧げられてないぞ。一応言っておくが」
さすがに子供のようなオデットを抱くのは俺としては少々難しい。身長も俺の鳩尾の少し上くらいしかないからな。
「それはそうと、後ろにいるのは知り合いか?」
ローサの後ろには四人の男女がいた。女性三人と男性が一人。おそらくは若いだろう。俺よりも若いだろうか。
「竜と人が共存している町は面白いって付いてきたの。私の従兄の孫になるのかな? 全員竜よ」
「そこまでいくともう血縁的に何が何やら分からないが、ローサの身内だということは分かった」
これまで竜が四人いて、今度は四人やって来た。エルフよりも竜が多い領地ってどうなんだ?
そんなことを考えていたら、一番前の女性が俺に向かって頭を下げた。
「ローサ姉様にはお世話になっています。私が代表のマリエッテです。順に妹のマリーナ、マルリース、そして弟のマルニクスです」
マリエッテがそう言うと、三人も俺に向かって跪いて頭を下げた。俺は竜に頭を下げられるような身分じゃないはずなんだが?
「代表? 何かの仕事をしているということか?」
「はい。運搬業をしていました。おそらくそれでお役に立てるだろうと思いまして、こちらにやって来ました」
運搬業? あの鍋でも運ぶつもりか?
「エルマー、この国の人たちって竜を怖がらないでしょ? それなら荷運びにいたら役に立つんじゃないかと思ったの」
「いや、思ったのって、そんなことをさせてもいいのか?」
「竜も人も対等な国ってあまりないけど、あるところにはあるのよ」
竜の生活は聞けば聞くほど分からなくなるが、要するに竜は一〇〇年単位で何もせずに寝ることがある。でも娯楽が増えてきたこともあり、寝てばかりな生活に飽きる世代が増えてきたそうだ。そのような竜は積極的に人の町に出かけるが、人に交じって生活するのは周囲に対する配慮が想像以上に必要なんだそうだ。
うちにいる竜たちはみんな友好的だから接しやすいが、竜というだけで怖がられることが多い。そういうこともあって種族を誤魔化して活動することがほとんどになるらしい。見た目にはほとんど分からないからな。
だが誤魔化さずに生活できるとなれば空も飛べるし力も発揮できる。人間よりずっと力があり、重いものを運んで町から町へ移動できる。しかも竜より強い魔物や魔獣はいない。襲われる心配もない。つまり荷物の安全も確保できる。
「私は魔物の調教ができます。ペガサスやグリフォンがいると聞きましたので、飼い慣らせば騎獣にできます」
「それは誰でも乗れるようになるということでいいのか?」
「私が間に立って主従契約をすれば可能です。第三者には従いませんが、襲ったりはしなくなります」
「それは便利だな。近いうちに活用方法を考える。その時に力を貸してほしい」
「はい」
「ただいま戻りました」
「思ったよりも早かったな」
ローサとカサンドラが実家から帰ってきた。もう少しゆっくりするかと思えば、二週間くらいだった。
「帰ろうと思えばいつでも帰れるからね」
「私は一人では無理ですが、ローサがいれば連れていってもらえますので」
転移の指輪では海は越えられない。俺の[転移]もそうだが、およそ八〇〇キロから一〇〇〇キロあたりが限界のようだ。
「それにしても町が増えてたからビックリしたわ」
「ああ。移民団がやって来たから町を二つ増やすことにした」
この町の北にある川のさらに北側に一つ、さらにもう一つ北にある細いの川の北側に一つ。
「それでその子が新しい妻なのね? ライバル出現ね、カサンドラ」
ローサがオデットを見てそう言った。彼女の胸元にはやっぱり琥珀の飾りが付いていたからだ。
この琥珀だが、この領地ではそれなりに採れる。だから値段はそこそこするが誰でも買おうと思えば買える。それを領主の妻が胸に付けるのはどうかという話も出た。それでそれぞれ形は違うが、モーリッツの手によって金で作った台座に琥珀と宝石を埋め込む形に変わった。台座部分にはノルト男爵家の紋章が入っている。それがオデットの胸にも付けられていた。
「私は別に競いたいわけではありませんが」
「いや、まだ抱いていないが……妻になるんだろうな」
◆◆◆
「ううっ、朝か……」
朝日が差し込んで目が覚めた。ゆっくりと頭が覚醒していく。
「おはようございます、我が君」
いきなり横から顔を覗き込まれた。
「んん? うおっ⁉」
「はい? ええっ⁉」
ゴスッ!
「いたっ!」
「おいおい、アメリア、大丈夫か?」
いきなりかけられた声に驚いてアメリアがベッドから落ちた。声をかけたのは……
「申し訳ございません。まさかそこまで驚かれるとは。我が不手際、如何様にも罰をお与えください」
オデットだった。なぜここにいる? しかも……裸だ。
「いつの間にここに来た?」
「深夜であります。理由はよく分かりませんが、ついこの部屋に足が向いてしまいました」
「それで裸なのはどうしてだ?」
「ベッドに入るのに着衣のままではマナー違反でしょう。この身は我が君に捧げたもの。いつでもお使いいただけるようにとこの姿で潜り込みました」
オデットを見る。凹凸の少ない子供のような幼い容姿。それに対して老練な武人のような話し方。見た目と話し方が全く一致していない。良識はあると思っていたが、いきなり全裸でベッドに現れた。
オデットの体を見る。いや、興味があるとかそのような話ではない。彼女に手を出してしまったかどうかを見るためだ。
「俺が寝ぼけて手を出したとかはないな?」
「手を出していただきたかったと思いますが、我が破瓜の瞬間はその目で見ていただきたいと思いましたので、むしろ手を出されなかったのが幸いかと存じます」
いや、言葉の意味は分かるが、そこまで大層な言い方をするようなものか?
「エルマー様、ここまでくると凄いですね」
「ああ、俺でも反応に困る」
ここにいる三人にはそこまでの年齢差はない。アメリア、俺、オデットの順だ。だが見た目だけを考えれば、俺とアメリアが夫婦でオデットは娘だろう。見た目的にはそれくらいの違いがあるのにこの話し方だ。
アメリアが呆れたような顔でオデットを見た。
◆◆◆
俺がオデットの方を見ると、彼女はカサンドラに頭を下げた。
「初めまして。ゴール王国オルクール男爵の娘、オデットと申します。我が君にはまだ手は出されていませんが、ベッドは共にいたしました。いずれ妻の一人に加えていただければと思っております。若輩者ですが、よろしくお願いいたします」
「そういうわけだ。気がついたらベッドにいた」
目が覚めたら裸のオデットがベッドにいたら驚くだろう。あの時は一緒にいたアメリアがびっくりしてベッドから落ちたくらいだ。
「ひょっとするとその子、ドワーフかノームの血を引いてるんじゃない?」
「ドワーフかノームですか?」
オデットはローサの言葉に驚いたような顔をした。いきなりドワーフやノームだと言われるとは思わなかったんだろう。
「私の知り合いには色々な種族がいるからね。年齢のわりに小柄で、しかもいつの間にかそこにいるという特技があるわ。鉱山で落盤を起こさないように、ドワーフやノームには忍び足の技術もあるそうよ。それじゃない?」
「我は山で育ったわけではありませんが……たしかに忍び足は得意です」
そう言うとオデットは足音を立てずに部屋の中を歩いた。この城は石造りだ。一部は絨毯が敷いてあるけど、床は石材がむき出しな場所が多い。だから普通なら歩けば音がする。
「種族は何であれ、我が君に身も心も捧げたのは間違いありません」
「まだ身は捧げられてないぞ。一応言っておくが」
さすがに子供のようなオデットを抱くのは俺としては少々難しい。身長も俺の鳩尾の少し上くらいしかないからな。
「それはそうと、後ろにいるのは知り合いか?」
ローサの後ろには四人の男女がいた。女性三人と男性が一人。おそらくは若いだろう。俺よりも若いだろうか。
「竜と人が共存している町は面白いって付いてきたの。私の従兄の孫になるのかな? 全員竜よ」
「そこまでいくともう血縁的に何が何やら分からないが、ローサの身内だということは分かった」
これまで竜が四人いて、今度は四人やって来た。エルフよりも竜が多い領地ってどうなんだ?
そんなことを考えていたら、一番前の女性が俺に向かって頭を下げた。
「ローサ姉様にはお世話になっています。私が代表のマリエッテです。順に妹のマリーナ、マルリース、そして弟のマルニクスです」
マリエッテがそう言うと、三人も俺に向かって跪いて頭を下げた。俺は竜に頭を下げられるような身分じゃないはずなんだが?
「代表? 何かの仕事をしているということか?」
「はい。運搬業をしていました。おそらくそれでお役に立てるだろうと思いまして、こちらにやって来ました」
運搬業? あの鍋でも運ぶつもりか?
「エルマー、この国の人たちって竜を怖がらないでしょ? それなら荷運びにいたら役に立つんじゃないかと思ったの」
「いや、思ったのって、そんなことをさせてもいいのか?」
「竜も人も対等な国ってあまりないけど、あるところにはあるのよ」
竜の生活は聞けば聞くほど分からなくなるが、要するに竜は一〇〇年単位で何もせずに寝ることがある。でも娯楽が増えてきたこともあり、寝てばかりな生活に飽きる世代が増えてきたそうだ。そのような竜は積極的に人の町に出かけるが、人に交じって生活するのは周囲に対する配慮が想像以上に必要なんだそうだ。
うちにいる竜たちはみんな友好的だから接しやすいが、竜というだけで怖がられることが多い。そういうこともあって種族を誤魔化して活動することがほとんどになるらしい。見た目にはほとんど分からないからな。
だが誤魔化さずに生活できるとなれば空も飛べるし力も発揮できる。人間よりずっと力があり、重いものを運んで町から町へ移動できる。しかも竜より強い魔物や魔獣はいない。襲われる心配もない。つまり荷物の安全も確保できる。
「私は魔物の調教ができます。ペガサスやグリフォンがいると聞きましたので、飼い慣らせば騎獣にできます」
「それは誰でも乗れるようになるということでいいのか?」
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