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第9話 オセロ 仲直り 帰り道
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ドラゴン討伐の帰り道、勇者パーティーのシロはまだ怒っていた。
そりゃ完成間近のジグソーパズルの最後だけハメられたら怒るよな。徹夜でやってたんですよ?
壁にはシロが作ったジグソーパズルを糊付けして額に入れて飾ってある。
良かれと思ってやったのだけど…なんか見るたびに怒りが湧くそうだ…でも外そうとするとそれはそれで嫌らしい。
「ショウ!シロの機嫌直してよ!私達パーティーなんだよ!?」
なんでパーティーの気持ち踏み躙るような真似したの?
しかしまぁ悪気は無かったんだよな…ちょっとシロに話してみるか。
「なぁ、ホノカが仲直りしたいんだってよ、なんとか許せない?」
「楽しい時間だった、完成を心待ちにしていたのに…」
そうですよね…
「でも、もうそんなに怒ってない、ホノカに悪気がないのも知ってる。でもキッカケがない」
あの人アホだから許すって言えば終わりになりそうだけどな。
ここは一緒に楽しめるゲームでも出すか…シロが気に入りそうな…
オセロなんてどうだろう、将棋やチェスだと多分ルール理解できない、あの剣聖は。
僕はオセロをポイントで交換し、シロに渡す。
ルールを説明しながらやっていたのだが気に入ったようだ。
「単純だけど奥が深い、これならホノカもできそう!」
本当は一緒に遊びたかったんだろうな、しかし趣味趣向が違いすぎて今まであまり遊べなかったのだろう。
今のシロは初めて会った時の氷のような表情ではなく、友達と遊ぶのを楽しみにしている普通の女の子だ。
「ホノカー、僕が運転変わるからシロと遊べよー一緒に遊びたいってー」
「え?うん!今行くー!!」
運転席にいるホノカに声をかけると嬉しそうにシロの元へ向かう。
シロがルールの説明をしてすぐにゲームが始まった。
久しぶりの運転だ。景色を楽しみながら少しゆっくり帰ろう。
10分後…
「やったー!私の勝ちー!!」
なんか幻聴が聞こえるな…疲れてるのだろうか…
「ショウ!私の勝ちよ!」
幻聴じゃなかったか…オセロでホノカがシロに勝つ?そんなのおかしいよ!
シロを見ると少し悔しそうに盤面を見ていた。
え?本当に負けたの?負けてあげたとかじゃなくて?
「もう一回勝負…」
シロは諦めていない、というか認めちゃったらなんか…こう、ダメだよ!
「いいわよ!かかってらっしゃい!」
10分後…
「やったぁ!また勝ったぁ!」
ウソだろ?僕は運転をやめて二人の元へ向かった。
盤面は…うわなんだこれ気持ちの悪い!
四角はシロが取ってるのにその4個以外は真っ黒。
もうギャグだろこれ。
「シロ?なんだこの盤面、どうなったら負けるんだこれで」
「分からない…絶対的に私が優位なはず…」
なんかまぐれじゃない気がする…ちょっとシロ、変わってくれ、僕もホノカとやってみる。
「かかってきなさい!」
5分後…
「なんで負けるのよ!私強いんじゃないの!?」
いや僕が元々強いというのもあるがホノカは弱い部類だ。なんでシロが負けるのかが全く分からない。
「ショウは強い、それは分かる、でもホノカが強いのが全く分からない」
シロ…僕もなんで君がこんな剣振り回すだけの娘に負けるのか分からないよ…
「ちょっと二人共ひどくない?私だってやればできるのよ!」
いやそれは知ってるんだけど、頭脳戦では虫とかにも負けそうじゃん。
「ちょっとシロとホノカがやってるの見させてよ」
いったいどんな手順であんなギャグみたいな盤面になるのか気になって仕方ない。
「次こそは勝つ」
「返り討ちよ!」
そして10分後。
「勝ったぁ!やっぱり私強いじゃない!」
うーん分かった。シロは角を取ると有利な事を理解している。しかしそれにこだわりすぎて角以外が疎かになるんだ。
ホノカは単純に多くの石を取ることを徹底している。
まだ二人ともゲームへの理解が浅い、そして相性が悪すぎる。
ここはシロに少し助言をするか。
「なぁシロ、このゲームが上手い人は相手の石を置く場所を如何にして少なくするかを考えて行くんだ。
例えば自分は10箇所置く場所があるけど相手は一箇所にしか置けないとか、そうやって相手の選択肢を少なくして優位に立つゲームなんだよ。」
ホノカは全く理解していないがシロは理解したようだ。
「なるほど、分かった」
「全く分からないけどまた勝たせて貰うわ!」
5分後…
「なんでぇ!最初は私が勝ってたのにぃ!」
「勝った、なるほど、こういうゲームか、面白い」
そういう事だ、シロは多分もう負けないだろう。
「もう一回!もう一回しましょ!」
「望むところ!」
シロはいつの間にか笑顔になっている。こんな無邪気に遊ぶんだな…
なんか微笑ましい。
少しゆっくり帰ろう、なんか二人共楽しそうだし。
「やった!ギリギリ私が勝った!シロと3個差!」
え?うそでしょ?
日は暮れてしまったがなんとか今日中に町に到着できた。
2人は緊急依頼が来たそうなのでここでお別れだ。
「楽しかったわ!ありがとう!また一緒にパーティー組んでどこか行こうね!」
今度はかっこいいドラゴンが見たいよ?
「ショウ、ありがとう、オセロ大事にするね」
シロはオセロを抱えて幸せそうだ。よく笑うようになったな。
「そうだね、またどこかで会うだろう。その時は宜しく。」
2人は別れを済ませると足早に冒険者ギルドに向かった。緊急依頼なのだから当然だな。
なんか久しぶりに一人か…僕はこっそりと地下室に帰り、一人でご飯を食べて寝るのだった。
なんか寂しいな…
そりゃ完成間近のジグソーパズルの最後だけハメられたら怒るよな。徹夜でやってたんですよ?
壁にはシロが作ったジグソーパズルを糊付けして額に入れて飾ってある。
良かれと思ってやったのだけど…なんか見るたびに怒りが湧くそうだ…でも外そうとするとそれはそれで嫌らしい。
「ショウ!シロの機嫌直してよ!私達パーティーなんだよ!?」
なんでパーティーの気持ち踏み躙るような真似したの?
しかしまぁ悪気は無かったんだよな…ちょっとシロに話してみるか。
「なぁ、ホノカが仲直りしたいんだってよ、なんとか許せない?」
「楽しい時間だった、完成を心待ちにしていたのに…」
そうですよね…
「でも、もうそんなに怒ってない、ホノカに悪気がないのも知ってる。でもキッカケがない」
あの人アホだから許すって言えば終わりになりそうだけどな。
ここは一緒に楽しめるゲームでも出すか…シロが気に入りそうな…
オセロなんてどうだろう、将棋やチェスだと多分ルール理解できない、あの剣聖は。
僕はオセロをポイントで交換し、シロに渡す。
ルールを説明しながらやっていたのだが気に入ったようだ。
「単純だけど奥が深い、これならホノカもできそう!」
本当は一緒に遊びたかったんだろうな、しかし趣味趣向が違いすぎて今まであまり遊べなかったのだろう。
今のシロは初めて会った時の氷のような表情ではなく、友達と遊ぶのを楽しみにしている普通の女の子だ。
「ホノカー、僕が運転変わるからシロと遊べよー一緒に遊びたいってー」
「え?うん!今行くー!!」
運転席にいるホノカに声をかけると嬉しそうにシロの元へ向かう。
シロがルールの説明をしてすぐにゲームが始まった。
久しぶりの運転だ。景色を楽しみながら少しゆっくり帰ろう。
10分後…
「やったー!私の勝ちー!!」
なんか幻聴が聞こえるな…疲れてるのだろうか…
「ショウ!私の勝ちよ!」
幻聴じゃなかったか…オセロでホノカがシロに勝つ?そんなのおかしいよ!
シロを見ると少し悔しそうに盤面を見ていた。
え?本当に負けたの?負けてあげたとかじゃなくて?
「もう一回勝負…」
シロは諦めていない、というか認めちゃったらなんか…こう、ダメだよ!
「いいわよ!かかってらっしゃい!」
10分後…
「やったぁ!また勝ったぁ!」
ウソだろ?僕は運転をやめて二人の元へ向かった。
盤面は…うわなんだこれ気持ちの悪い!
四角はシロが取ってるのにその4個以外は真っ黒。
もうギャグだろこれ。
「シロ?なんだこの盤面、どうなったら負けるんだこれで」
「分からない…絶対的に私が優位なはず…」
なんかまぐれじゃない気がする…ちょっとシロ、変わってくれ、僕もホノカとやってみる。
「かかってきなさい!」
5分後…
「なんで負けるのよ!私強いんじゃないの!?」
いや僕が元々強いというのもあるがホノカは弱い部類だ。なんでシロが負けるのかが全く分からない。
「ショウは強い、それは分かる、でもホノカが強いのが全く分からない」
シロ…僕もなんで君がこんな剣振り回すだけの娘に負けるのか分からないよ…
「ちょっと二人共ひどくない?私だってやればできるのよ!」
いやそれは知ってるんだけど、頭脳戦では虫とかにも負けそうじゃん。
「ちょっとシロとホノカがやってるの見させてよ」
いったいどんな手順であんなギャグみたいな盤面になるのか気になって仕方ない。
「次こそは勝つ」
「返り討ちよ!」
そして10分後。
「勝ったぁ!やっぱり私強いじゃない!」
うーん分かった。シロは角を取ると有利な事を理解している。しかしそれにこだわりすぎて角以外が疎かになるんだ。
ホノカは単純に多くの石を取ることを徹底している。
まだ二人ともゲームへの理解が浅い、そして相性が悪すぎる。
ここはシロに少し助言をするか。
「なぁシロ、このゲームが上手い人は相手の石を置く場所を如何にして少なくするかを考えて行くんだ。
例えば自分は10箇所置く場所があるけど相手は一箇所にしか置けないとか、そうやって相手の選択肢を少なくして優位に立つゲームなんだよ。」
ホノカは全く理解していないがシロは理解したようだ。
「なるほど、分かった」
「全く分からないけどまた勝たせて貰うわ!」
5分後…
「なんでぇ!最初は私が勝ってたのにぃ!」
「勝った、なるほど、こういうゲームか、面白い」
そういう事だ、シロは多分もう負けないだろう。
「もう一回!もう一回しましょ!」
「望むところ!」
シロはいつの間にか笑顔になっている。こんな無邪気に遊ぶんだな…
なんか微笑ましい。
少しゆっくり帰ろう、なんか二人共楽しそうだし。
「やった!ギリギリ私が勝った!シロと3個差!」
え?うそでしょ?
日は暮れてしまったがなんとか今日中に町に到着できた。
2人は緊急依頼が来たそうなのでここでお別れだ。
「楽しかったわ!ありがとう!また一緒にパーティー組んでどこか行こうね!」
今度はかっこいいドラゴンが見たいよ?
「ショウ、ありがとう、オセロ大事にするね」
シロはオセロを抱えて幸せそうだ。よく笑うようになったな。
「そうだね、またどこかで会うだろう。その時は宜しく。」
2人は別れを済ませると足早に冒険者ギルドに向かった。緊急依頼なのだから当然だな。
なんか久しぶりに一人か…僕はこっそりと地下室に帰り、一人でご飯を食べて寝るのだった。
なんか寂しいな…
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