【R18】何も思いつかない私

まーてぃー

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何も思いつかない私

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 しても良いかと尋ねたのは自分だし、許可は確かにもらえたはずだがここまで来るのにも大変苦労した。幾度も本当に行うのかと尋ねられ、曖昧な返答による機会の先延ばしを乗り越え、目の前で寝転ぶ彼女の両の足は膝で折りたたまれ足の裏はしっかりとベッドを踏んでいる。

 俯瞰して見るととても綺麗なM字開脚に見えることだろう。上から柔らかな黒の茂り、ぬるりと体液の光る肉のひだ、そして排泄器官。まじまじと見つめているとかすかに声が聞こえてきた。とても短い否定的な単語であるが甘さがにじみ出ている。ここで止めてもそれはそれで良いのであろう。そうなればいつも通りを営むだけだ。目はぎゅっとつぶられ、さらに両手の甲で目を覆うように隠している。これから行われる行為に肯定はしたもののいまだ恥ずかしさは十二分にあるらしい。  

 家に着くなり優しく抱きしめ腰の曲線をなぞりながら布地の障害を乗り越え胴と足を繋ぐ二つに割れた柔い肉をもむと彼女の目はとろんと煽情的なった。ゆっくりとベッドに寝かしつけ貪るように舌を彼女の口腔へと侵入させる。ここまではいつもと同じ流れだった。服を脱がせる。待ってられないとばかりに一気呵成に、ここで彼女に判断力を持たせてはならない。どれだけ待ちわびていたのか逆に冷静な自分を自覚し面白くなるが手は休めない。彼女の大切な部分を守る三角の布地を両足からするりと剥ぎ取るとやや力を加えて彼女の膝を広げた。まじまじと見つめていると甘さのにじむ否定的な短い単語が聞こえてきた。それに答えるように彼女に顔を近づける。するよと言うと決心したかのように唇を噛み彼女は小さくうなずいた。

 まずは人差し指を肉のひだをかき分けるように侵入させぐにぐにと動かす。甘い声が漏れる。一度指を取り出し今度は人差し指と中指、二本の指をゆっくりと穴に侵入させる。かすかな抵抗を感じながら焦らず押し込んでゆく。両の指が手に平の付け根まで入った頃合いで動きを止める。穴が指を受け入れるかの如くかすかに形を変えていく。指を受け入れぴたりと収まったのを感じたタイミングで第一関節を折り曲げるとくぐもった甘い声がした。指の腹で内部の壁面をなぞりつつ探索を行うとざらりとした箇所を発見した。そこを円を描くように撫で回すと断続的な嬌声が聞こえる。手の平まで溢れ出る体液でびちゃびちゃする。

 もうそろそろ良いだろうか。指を引き抜きベッド下に放置されたビニール袋に手を伸ばす。中にある直方体のパッケージを開けて正方形のパックを1枚取り出す。パックを端からぴりと開き中にあるものを傷つけないようにしかし素早く取り出す。主に男性が着用するそのゴム製のものに先ほどまで使用していた中指入れていく。ゴムでコーティングされた指を再び肉のひだをかき分け穴へと押し込んでゆく。回転するかのようにそのゴムにしっかりと体液を付着させ、するりと引き抜いた。

 準備は整った。てらてらと艶かしく光るゴム製の指、その指を肉のひだの下あたり、排泄器官へとそっと付着させる。彼女の体がこわばる。緊張をほぐすようにくるくると円を描きながら排泄器官へと彼女の体液を塗りつける。指の動きを止める。自分の顔をこわばる彼女の顔へと近づけると啄ばむようなキスをした。彼女は私の顔を認識すると手の影から私を見つめて小さく微笑んだ。私は彼女の微笑みを見ながら中指をぐっと押し込んだ。彼女の目が再び手に隠れて見えなくなる。きつい、とてもきつい。先ほどまでの穴とは違いとても狭く侵入した指を押し出そうとしている。ゆっくりと、しかし確実に押し込んでいく。なんとか第二関節まで入ることができた。侵入した中指をぐにぐにと上下左右に動かす。少しは余裕ができただろうか。すでに侵入している中指へと沿わすように人差し指をゴムへ、そして排泄器官へと侵入させていく。うめき声が漏れる。どうやらかなりきついらしい。一瞬やめようとも思ったが意を決して両の指を押し込んでゆく。ゆっくりとゆっくりと。第一関節まで侵入した頃合で両の指をばたばたと上下に動かしながらさらに押し込んでゆく。そしてついに両の指が手のひらの付け根まで入った。小さな達成感を味わいつつ彼女の耳元で全部入ったことを呟くと彼女は両手で私を引き寄せぎゅうと抱きしめた。

 強くつぶられた瞳が私の指を必死に耐えていることがわかる。両の指をぐにぐにと動かす。低い呼吸音を聞きながら今度は両の指を出し入れする。出すときは大丈夫だが侵入するときは苦しいらしい。徐々に余裕ができつつある排泄器官はゆっくりと別の何かに変容しつつあった。中を柔らかくするようにひとしきり弄ぶと再び両の指をしっかりと奥まで侵入させた。

 彼女の形を感じるようにそのままじっとしていた。急に動かなくなった私を怪訝思ったのかな伺うような目で見つめて来た彼女のひたいにキスをして両の指をずるりと引き抜いた。彼女から漏れ出た声にほんの少しだが甘さが滲んでいるような気がした。

 いつもと違う行為に火照った体へと優しく触れるといつもの営みへと移行した。先はまだ長い。ゆっくりと続けていけばいい。行為を終えて電気を消しながらそんなことを思っていた。二人で一枚の布団をかぶると彼女は私の胸部に向かって頭突きをして来た。微かな痛みに微笑みながら訳を尋ねた。

「もうお嫁にいけない」

 私の顔を見ることなく存分に恥ずかしさの滲んだ声で答えた彼女は私には本当に勿体無いほど愛おしかった。

 そっと彼女を抱き寄せ言うべき言葉を探した。しかし不意に出た彼女の言葉に動揺し何も思いつかない私は彼女に何も伝えることができなかった。私は彼女の一体何にこれからなっていくのだろうか。私は腕の中にある愛おしい熱を一生守る術を知らなかった。
    
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