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4 避けられてる気がする
健吾は仕事に忙しく、なかなか潤との時間を持てずにいた。今度と約束したが、潤が勝手に週末と思っていただけで、実際は詳しい日を決めているわけではない。週末に健吾が朝早くから出かけてしまった時、潤は置いていかれた子どものような気分になりがっかりした。
潤から見ても、とにかく健吾は忙しそうにしていた。仕事もだが、久々の日本というのもあり、夜は友人たちと飲みに行くことがほとんどで、家で夕食を食べる日はなかった。
潤の日常は変わらず、朝起きて朝食を作り大学に行く。家に帰ってきたら家事をする。忙しい父のために、潤は高校時代から率先して家のことをしてきた。当初は、誰か雇って家のことはプロに任せようと提案されたのだったが、それがまずかった。
最初に来た女性は、父親である健介に色目を使いだした。健介は見目が良く、ダンディな会社社長という雰囲気。最も会社を経営しているので、そのままそうなのだが。つまり息子の潤から見ても男としての魅力がある。
健介を見る女性の目はいつもおなじような熱さを感じるので、今回もまた女性が父をそういう目で見ているということは、潤にもなんとなくわかった。しかし健介は妻一筋だったので浮いた話はもちろんなかったし、妻を亡くしたばかりの健介は女性のその態度に不信感を抱く。
そもそも仕事で雇った人がそういう関係を望むこと自体、仕事に対する冒涜だと怒った。そんな出来事を潤はまるで他人事のように、大人の女性は積極的だと思った記憶がある。
そして次に来た人は男性。しかしその男性があろうことか、潤をいやらしい目で見ていたことを健介が察知し解雇。潤はやたらとスキンシップの多いお手伝いさんくらいにしか、その時は思っていなかったが、父が気に入らないならこの家で働くことは難しいだろうと特に気にしていなかった。しかし解雇された男から、潤はストーカーされるようになり電車で痴漢されてしまう。それを父に伝えて警察沙汰になったことがあった。
その時、男でも男を好きだという世界があるのかと、まるで他人事のように感じた。
そんな経緯があり、健介は息子を守るには他人は入れられないと決めた。その時は二人親子のように、健介と潤は信頼し合い、父に愛され守られる喜びを潤は感じていたのだった。
とはいえ会社を経営する健介はとても忙しく、料理などする時間がない。そこで大好きな父の助けになればと思った潤は、家事を一通り覚えて今にいたる。
健吾がこの家に帰ってからも、なんら潤の生活は変わらなかった。そう、変わらなかったのだ。
朝だけは三人で朝食の場にいるが、健吾は日付が変わる前に帰ってくることがない。潤は健吾と話したいのだが、会うのは朝食の時だけだった。
いい加減に頭にきた潤は、朝食の準備を終えると、健吾が食卓に着いたのを見計らい話をきりだす。
「ねえ、僕との約束、忘れてない?」
「ああ、ごめん。なんか久々の日本で、週末も時間とれなくてさ。潤も大学忙しいだろう?」
大学はそんなに忙しくないし、日曜に講義はない。健吾は椅子に座りながら、旨そうだと言って、潤の手から焼き鮭を受け取った。
「僕、日曜は大学行かないよ」
「ほら、でも課題とかさ、色々あるだろう?」
健吾は、なぜか潤と約束するのを嫌がっているように見えた。
「健吾……僕のこと避けてるの? だったらそう言ってくれなくちゃわからないよ」
「え、そんなことないよ!」
「じゃあ、どうして一緒に出掛けてくれないの⁉」
朝から兄弟が大声で話していると、支度を終えた父親がダイニングに入ってきた。
「朝から騒がしいな、兄弟喧嘩か? ああ今朝も美味しそうだね、潤いつもありがとう」
「お父さん、おはよう! ねぇ、聞いてよ、健吾が僕と遊んでくれない」
健介は席に座りながら笑っている。朝のこの騒がしさが嫌ではないようだった。潤は父親に味噌汁よそいながら、兄がかまってくれないと元気よく話していた。
「はは、兄弟いつまでも仲がよくて、父さんは嬉しいよ」
「聞いてた? 遊んでくれないって話してるの。週末の一度くらい僕のために時間作ってくれてもいいと思わない?」
潤は温めた味噌汁をそっと父の前に置くと、健介は一口飲んで美味しいと言った。潤は父の言葉に微笑み、席に着く。
「健吾、せっかく日本に帰ってきたんだから、弟にも時間を作ってあげなさい」
「そうだ、そうだ!」
健介は、子どもじみた口調の潤を見て微笑む。健吾は気まずそうに目の前にある焼き鮭を口にして、父親と潤の話を聞いていた。そして箸を置いて父に向き合う。
「でも俺、帰ってきたばかりで週末は会う人がそれなりにいるんだ。アメリカにいる時から予定は埋まってたんだよ」
「ああ、それじゃ仕方ないな。あ、そうだ。それなら健吾は明日からN県に、潤と泊まりで行きなさい」
「「え?」」
いきなりの言葉に、潤と健吾は二人そろって声を出した。
「いや、視察してもらいたい仕事があるから、ちょうどいい機会だ。二人で行ってくれないか?」
「どういうこと?」
健吾が聞き返す。
「あのショッピングモールあるだろう」
「ああ、アウトレットとかいろいろあるところ?」
急に仕事の話になるので、潤は聞いていいモノかと思いつつも、興味があった。いずれは父の会社に入りたい。その為に、大学で経営学を学んでいる。自分が経営側に立つことは考えてないが、いつか父の後を継いだ健吾の役に立ちたい、そう思って勉強だけはしていた。
「そうだ。ここ数年売り上げが落ちてきて、全面的にリニューアルしたいそうだ。それをうちに任せたいと言うんだが、現状をその目で見てきてくれないか?」
「そんなの、俺の仕事じゃないだろう」
嫌そうに健吾が父に向って話をしている。それを潤は聞き耳をたてて、味噌汁を口にしながら聞いていた。
「いや、おまえの仕事だよ。目を養ってきなさい。というか遊んできなさい。週末が無理なら平日に仕事として行くならいいだろう?」
「それは、権利の不正利用だろ」
「別にそれくらい、いいだろう。潤もたまには父親じゃなくて兄が一緒のほうが楽しませてあげられるだろう」
五井園父子は、ポンポンと会話をしている。
潤は二人を見ていると、やはり実の親子だと感じていた。二人とも顔がそっくりなのだ。健吾が年を取ったらああなるのだろうと想像ができるし、健介が若い頃は今の健吾のようなさわやかなイケメンだったのだろうということも想像がつく。潤は養子なので、二人とは似ても似つかない。しかし健介の愛情は、義理とはいえ兄弟分け隔てなくくれるので、自分が養子なのだということをいつも忘れてしまう。それくらい家族になっていた。だから、こうして父に甘えてしまい、兄弟の仲を取り持つ手伝いを頼んでしまう。
しかし二人を見ると、どうやら健吾は乗り気ではない様子が伺える。やはり、いい年をして弟をかまいたくないのかもしれないと悟った潤は口を開く。
「お父さん、僕はお父さんと出かけるのいつもすごく楽しいし、好きだよ」
「ふふ、そうか?」
健介は潤を見て笑う。
「うん、だから僕に気を使わなくていいよ。さすがにもう大学生なのにいつまでもお兄ちゃんっ子じゃ、気持ち悪いよね。健吾、ごめん。無理言って。もう僕のことは気にしないで」
少し寂しいけれど仕方ない。潤が久しぶりに兄弟で過ごせることを勝手に舞い上がってしまっただけだ。もうそんな年ではないのだから、少しは大人にならなければいけないと思った。
「……潤、別にそんな、気持ち悪いなんて思ったことない」
「ありがと。でも、本当にもういいよ」
家族なのに気を使われるのは悲しいし、健吾は昔みたいな仲は望んでいないのだと思ってしまう。潤が気まずそうにすると、健吾も気まずそうにした。せっかく一日の内に一度しか会えない貴重な朝の時間、それを嫌な空気にしたくない潤は、ごはんを口にかっこんだ。
健吾は何かを考えているようだった。そんな健吾が、味噌汁を飲んでから潤に向き合う。
「いや、行くよ。今日中に会社内での仕事は整理するから、明日と明後日、一緒に行こう潤」
「え、いいの?」
潤は目を輝かせて健吾を見た。その目を見た健吾が笑う。
「ああ、それより潤はいきなり大丈夫なのか? 大学は?」
「え、ああ。大丈夫、まだ出席日数残ってるし、二日くらい休んでも平気」
「そうか、じゃあ明日一緒にいこうか」
「う、うん!」
父のサポートのもと、やっと健吾との時間を共有できると、その時の潤は舞い上がっていた。
潤から見ても、とにかく健吾は忙しそうにしていた。仕事もだが、久々の日本というのもあり、夜は友人たちと飲みに行くことがほとんどで、家で夕食を食べる日はなかった。
潤の日常は変わらず、朝起きて朝食を作り大学に行く。家に帰ってきたら家事をする。忙しい父のために、潤は高校時代から率先して家のことをしてきた。当初は、誰か雇って家のことはプロに任せようと提案されたのだったが、それがまずかった。
最初に来た女性は、父親である健介に色目を使いだした。健介は見目が良く、ダンディな会社社長という雰囲気。最も会社を経営しているので、そのままそうなのだが。つまり息子の潤から見ても男としての魅力がある。
健介を見る女性の目はいつもおなじような熱さを感じるので、今回もまた女性が父をそういう目で見ているということは、潤にもなんとなくわかった。しかし健介は妻一筋だったので浮いた話はもちろんなかったし、妻を亡くしたばかりの健介は女性のその態度に不信感を抱く。
そもそも仕事で雇った人がそういう関係を望むこと自体、仕事に対する冒涜だと怒った。そんな出来事を潤はまるで他人事のように、大人の女性は積極的だと思った記憶がある。
そして次に来た人は男性。しかしその男性があろうことか、潤をいやらしい目で見ていたことを健介が察知し解雇。潤はやたらとスキンシップの多いお手伝いさんくらいにしか、その時は思っていなかったが、父が気に入らないならこの家で働くことは難しいだろうと特に気にしていなかった。しかし解雇された男から、潤はストーカーされるようになり電車で痴漢されてしまう。それを父に伝えて警察沙汰になったことがあった。
その時、男でも男を好きだという世界があるのかと、まるで他人事のように感じた。
そんな経緯があり、健介は息子を守るには他人は入れられないと決めた。その時は二人親子のように、健介と潤は信頼し合い、父に愛され守られる喜びを潤は感じていたのだった。
とはいえ会社を経営する健介はとても忙しく、料理などする時間がない。そこで大好きな父の助けになればと思った潤は、家事を一通り覚えて今にいたる。
健吾がこの家に帰ってからも、なんら潤の生活は変わらなかった。そう、変わらなかったのだ。
朝だけは三人で朝食の場にいるが、健吾は日付が変わる前に帰ってくることがない。潤は健吾と話したいのだが、会うのは朝食の時だけだった。
いい加減に頭にきた潤は、朝食の準備を終えると、健吾が食卓に着いたのを見計らい話をきりだす。
「ねえ、僕との約束、忘れてない?」
「ああ、ごめん。なんか久々の日本で、週末も時間とれなくてさ。潤も大学忙しいだろう?」
大学はそんなに忙しくないし、日曜に講義はない。健吾は椅子に座りながら、旨そうだと言って、潤の手から焼き鮭を受け取った。
「僕、日曜は大学行かないよ」
「ほら、でも課題とかさ、色々あるだろう?」
健吾は、なぜか潤と約束するのを嫌がっているように見えた。
「健吾……僕のこと避けてるの? だったらそう言ってくれなくちゃわからないよ」
「え、そんなことないよ!」
「じゃあ、どうして一緒に出掛けてくれないの⁉」
朝から兄弟が大声で話していると、支度を終えた父親がダイニングに入ってきた。
「朝から騒がしいな、兄弟喧嘩か? ああ今朝も美味しそうだね、潤いつもありがとう」
「お父さん、おはよう! ねぇ、聞いてよ、健吾が僕と遊んでくれない」
健介は席に座りながら笑っている。朝のこの騒がしさが嫌ではないようだった。潤は父親に味噌汁よそいながら、兄がかまってくれないと元気よく話していた。
「はは、兄弟いつまでも仲がよくて、父さんは嬉しいよ」
「聞いてた? 遊んでくれないって話してるの。週末の一度くらい僕のために時間作ってくれてもいいと思わない?」
潤は温めた味噌汁をそっと父の前に置くと、健介は一口飲んで美味しいと言った。潤は父の言葉に微笑み、席に着く。
「健吾、せっかく日本に帰ってきたんだから、弟にも時間を作ってあげなさい」
「そうだ、そうだ!」
健介は、子どもじみた口調の潤を見て微笑む。健吾は気まずそうに目の前にある焼き鮭を口にして、父親と潤の話を聞いていた。そして箸を置いて父に向き合う。
「でも俺、帰ってきたばかりで週末は会う人がそれなりにいるんだ。アメリカにいる時から予定は埋まってたんだよ」
「ああ、それじゃ仕方ないな。あ、そうだ。それなら健吾は明日からN県に、潤と泊まりで行きなさい」
「「え?」」
いきなりの言葉に、潤と健吾は二人そろって声を出した。
「いや、視察してもらいたい仕事があるから、ちょうどいい機会だ。二人で行ってくれないか?」
「どういうこと?」
健吾が聞き返す。
「あのショッピングモールあるだろう」
「ああ、アウトレットとかいろいろあるところ?」
急に仕事の話になるので、潤は聞いていいモノかと思いつつも、興味があった。いずれは父の会社に入りたい。その為に、大学で経営学を学んでいる。自分が経営側に立つことは考えてないが、いつか父の後を継いだ健吾の役に立ちたい、そう思って勉強だけはしていた。
「そうだ。ここ数年売り上げが落ちてきて、全面的にリニューアルしたいそうだ。それをうちに任せたいと言うんだが、現状をその目で見てきてくれないか?」
「そんなの、俺の仕事じゃないだろう」
嫌そうに健吾が父に向って話をしている。それを潤は聞き耳をたてて、味噌汁を口にしながら聞いていた。
「いや、おまえの仕事だよ。目を養ってきなさい。というか遊んできなさい。週末が無理なら平日に仕事として行くならいいだろう?」
「それは、権利の不正利用だろ」
「別にそれくらい、いいだろう。潤もたまには父親じゃなくて兄が一緒のほうが楽しませてあげられるだろう」
五井園父子は、ポンポンと会話をしている。
潤は二人を見ていると、やはり実の親子だと感じていた。二人とも顔がそっくりなのだ。健吾が年を取ったらああなるのだろうと想像ができるし、健介が若い頃は今の健吾のようなさわやかなイケメンだったのだろうということも想像がつく。潤は養子なので、二人とは似ても似つかない。しかし健介の愛情は、義理とはいえ兄弟分け隔てなくくれるので、自分が養子なのだということをいつも忘れてしまう。それくらい家族になっていた。だから、こうして父に甘えてしまい、兄弟の仲を取り持つ手伝いを頼んでしまう。
しかし二人を見ると、どうやら健吾は乗り気ではない様子が伺える。やはり、いい年をして弟をかまいたくないのかもしれないと悟った潤は口を開く。
「お父さん、僕はお父さんと出かけるのいつもすごく楽しいし、好きだよ」
「ふふ、そうか?」
健介は潤を見て笑う。
「うん、だから僕に気を使わなくていいよ。さすがにもう大学生なのにいつまでもお兄ちゃんっ子じゃ、気持ち悪いよね。健吾、ごめん。無理言って。もう僕のことは気にしないで」
少し寂しいけれど仕方ない。潤が久しぶりに兄弟で過ごせることを勝手に舞い上がってしまっただけだ。もうそんな年ではないのだから、少しは大人にならなければいけないと思った。
「……潤、別にそんな、気持ち悪いなんて思ったことない」
「ありがと。でも、本当にもういいよ」
家族なのに気を使われるのは悲しいし、健吾は昔みたいな仲は望んでいないのだと思ってしまう。潤が気まずそうにすると、健吾も気まずそうにした。せっかく一日の内に一度しか会えない貴重な朝の時間、それを嫌な空気にしたくない潤は、ごはんを口にかっこんだ。
健吾は何かを考えているようだった。そんな健吾が、味噌汁を飲んでから潤に向き合う。
「いや、行くよ。今日中に会社内での仕事は整理するから、明日と明後日、一緒に行こう潤」
「え、いいの?」
潤は目を輝かせて健吾を見た。その目を見た健吾が笑う。
「ああ、それより潤はいきなり大丈夫なのか? 大学は?」
「え、ああ。大丈夫、まだ出席日数残ってるし、二日くらい休んでも平気」
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