10 / 22
10 繋がる ※
「あ、ああ」
「まずは一回だけ」
「え、あ、あんっ、うう」
健吾が潤をイかせるための動きをする。初めて人から触れられたことで、潤は早くも興奮した。手の熱さが心地いいを超えてしまい、あっけなく健吾の手に果ててしまった。
潤の欲望から出た液体を、健吾は見せつける。
「こんなに出たよ」
「はぁ、はぁ、はぁ、あ、恥ずかしいっ」
潤の息が整うのを待たずに、健吾は潤の股間に体を移動した。潤の足をパカッと開くと、潤は驚いた声を出す。
「え、やだ。そんなに開かないで、見ないで」
「見ないと、お前を傷つけるだろ」
「え、あ、ああ、ダメ、イったばかりだから」
「だったら、ふにゃっとしておけ。俺に任せておけばいいから」
健吾は力の入らない潤の足を両手で持ち、潤の秘部に息を吹きかける。
「はぁ…ん」
「触るぞ」
健吾は孔を確認するかのようにぷにぷにと指で押している。潤はなんだか変な感じだと思いながら、下に陣取る健吾を息を整えながら見ていた。
「可愛いな、お前のココ」
「ひゃん、あ、そんなところ本当に、ひ、開くの?」
聞いてる最中も、健吾は孔の周りを丁寧に撫でてくる。潤はその間ぞくぞくしていた。
「どうだろな、ネットの情報によると潤滑剤を入れると緩むらしいぞ」
「潤滑剤って。健吾の手についてるのって、僕の精液じゃん」
潤は先ほどあっけなくイかされ、さらには自分の全てを見られたことにより、羞恥をとうに超えていた。こんな雰囲気で普通に会話していることがおかしくなる。いや、もうすでに、おかしいことをしているのだから、潤にはよくわからなかった。
「ああ、そういえばお前、土産にオリーブオイル買ってたな。それを使おう」
「えええ! そんなの使うの? あのオイル高かったし、もったいなくない?」
健吾が起き上がり、潤のおでこを撫でてからキスをする。先ほどファーストキスを経験したばかりなのに、潤はもう当たり前に彼のキスを受け取って瞳を閉じた。
健吾はその反応に微笑む。
「もったいないわけないだろ。オリーブオイルなら口にしても問題ないから、むしろお前の孔を舐められるし、名案だな」
「は? はぁ?! 何言っちゃってんの。そんなとこ、汚いでしょ。舐めるなんてやめてよ」
「お前に汚いところなんて一つもない」
潤は呆れてしまった。
アウトレットには高級食材の店が入っていて、パンに付けて食べるためにエキストラバージンオイルを潤は購入していた。まさかこんな時に使うとは思いもしなかった。健吾は立ち上がり、買い物袋からオイルを取り出した。
ベッドに寝そべる潤を見て、健吾が瓶を持って笑う。
「今日お前を抱くとは思わなかったから、何も準備してなかったけど、まさか潤から助けてもらうとはな」
「もー、なにそれ。そんなの使ったらベッドがべとべとになっちゃうよ」
潤は呆れてしまい、こちらに瓶を持って楽しそうに歩み寄る健吾を見ていた。先ほどまで捨てられると思っていたのだが、今は楽しそうにしている健吾を見て心から安心していた。
「ああ、そうだな。タオルをひこうか?」
「タオルがオイルだらけになったら、怒られるよ?」
「お前は……今からヤルっていうのに、その倫理観はなんなんだよ」
確かに。なぜかいろんなことが気になりだしてしまった潤だった。現実問題、男同士はどうやってホテルでしているのだろう。思考を巡らせていると、健吾がおでこを撫でる。
「あまり深く考えるな」
「だって……」
「まぁ、俺とだからお前もこんな会話ができるんだろうけど、ただ流されてくれるだけの相手じゃないっていうのもいいな。本音や不安聞けるのがこんなに嬉しいと思わなかった」
「む、それって何? ただ流されちゃうような女の子のこと考えてたの?」
健吾がベッドに戻り、強引に潤にキスをした。
「んんん、んはっ」
「そんなわけないだろ。所詮、今までの女は全てお前の代わりだ。やっと本物が手に入る時に、他の相手のことなんて頭に浮かぶわけがない。ただ本物は違うって、感動してただけだ」
キスをしてすぐに会話をする健吾のスキルを凄いと思ってしまった。キス一つで潤は気持ちよさでしばらくぼうっとできると感じていた。健吾が会話を望んでいるのなら、ちゃんと今の時間を楽しもうと潤は思う。
「どういう意味? 僕をバカにしてるね!?」
「してない。愛してるだけ」
「……は、恥ずかしいなぁ、もう」
からかってもすぐに、ここに戻ってしまう。潤はいつもの会話ができる嬉しさと、また違った初めての感覚があった。
「ね、ねぇ、早くしようよ。こんな話をしてたら先に進まないよ?」
「お前は……。わかった、一緒に風呂に行こう」
「え、僕さっき入ったし」
「違うよ、風呂でゆっくりほぐしてオイルでぐちょぐちょにしてから、ベッドに戻ればいいだろ。俺も体洗ってちゃんとしてから健吾の中に挿入したい」
「え、なんか、そんな直接的な言い方、いやらしい」
「何言ってんだよ、これからエロいことするんだから、いやらしくて当然だろ」
そう言われた瞬間、健吾に抱っこされる。まさか、男が男を抱えるとは。潤は健吾にしっかりと掴まった。健吾は歩き出す。
「ふふ大人しくなった」
「ここで暴れたら危ないでしょ」
「お前の心臓、俺の胸にくっついてて、すげぇ音聞こえる」
「だって、これから僕は初めてのことをするんだよ。さすがに緊張するし」
「可愛いな。俺も本当に愛している人を抱くのは初めてだ」
その言葉一つで潤は嬉しくなる。しかしその後、ご機嫌な健吾によって潤は風呂で泣かされることになった。男同士は簡単にはいかないのだと思ったが、事前準備がこんなに大変だとは思わなかった。健吾が傷つけないために必要だと言うので、潤は恥ずかしさと卑猥な行為で泣きながら健吾に身を任せていた。
二人は軽く水分を摂りベッドに戻ると、そこからが早かった。先ほどのようなふざけた会話がなく、真剣に互いを見つめる。
「潤、覚悟はいいか?」
「う、うん。もう早く初めてを経験して、健吾をしっかりと繋ぎ留めたい」
「お前は……、挿れる前から煽るな」
先ほど同様、潤がベッドに寝そべり健吾がその上にいる。後孔は風呂で健吾が散々ほぐした。実は、もう健吾のでイかせてと彼に縋ってしまった。健吾は、初めてはベッドの上でちゃんと愛し合いたいからと言って、潤を宥めた。そのすぐ後に、このベッドにきたのだ。潤の中ではもう覚悟ができている。
もう一度、健吾はオイルを手にまとい、潤の中に指を埋める。
「あ、んっ」
「もう潤のイイところは覚えたから。気持ちいいか?」
「うん。気持ちよくてたまらない」
健吾が満足そうに微笑む。風呂場では健吾の余裕もなく、一緒に互いの手で果てた。その時、健吾の欲望の熱さと大きさを確認している。
(アレが僕の中に……)
指だけですでに蕩けるほどの快楽を覚えさせられた潤は、もう恐怖はなかった。むしろ健吾の硬い欲望がほしくてたまらない。
健吾が潤の中から指を抜く。オイルを自身の欲望に塗り付けてみせてきた。
「う、なんか目の毒だよぉ」
「これが、今からお前の中に挿入るから」
言い終わると健吾は潤に口づけを落とす。甘く深く、どこまでも落ちていってしまう。
「潤、愛してる」
「ん、う、んん、健吾、あ、ああ」
ぎこちなく健吾が潤の中に挿入ってくる。指とは違い圧迫感が半端ないが、散々オイルを中に仕込んでいたので痛さはない。ただ、拡げられている苦しさがあった。
「ふ、う、うう」
「潤、もう少し。もう少し頑張って。息を吐いて」
「あ、はぁ、はぁ、あ、あ、あああ、」
先端がやっと挿入できたところで健吾が止まる。彼は苦しそうな顔をして潤を見ていた。
「痛くないか?」
「だ、大丈夫みたい。挿入った?」
「ああ、先端だけ」
「我慢しないで、全部きて……思ったより大丈夫そう。ちょっとだけ苦しいけど。でも、健吾が僕の中にいるって思っただけで、なんだかたまらない」
潤は心と体が連動していることを知ってしまった。彼を思って、彼を受け入れただけで、体は開き、彼を離そうとしない。
「うっ、急に締め付けるな。じゃ、最後まで挿れるからな」
「あ、ああ、はっ、はっ、んん……っ」
「潤、愛してる。お前のこと、ずっとっ」
「ああああ! 僕も、僕も健吾がぁ……あぁッ……」
彼の飛沫を中に感じて、潤は彼が好きだと心から思った。
* * *
目を開くと、美丈夫がこちらをじっと見ている。健吾の距離が近い。朝の光が室内に入り込んでいた。
(そうか、昨夜健吾と……)
横を向いて寝ていた潤の頬の下には、硬い筋肉の健吾のたくましい二の腕があった。まさか男が男の腕枕で目覚める日がくるとは……。いつかは女性に腕枕をして、目覚める朝を夢見たこともあった。しかし、もうそんな自分が想像つかない。誰かを抱きしめることを想像するよりも、健吾に抱きしめられる自分がもうすでに心地いい。
健吾の腕枕で目覚めたということで、彼の顔が異様に近い。そしてなぜかこちらをずっと見て微笑んでいる。
健吾は満ち足りた顔で言う。
「愛してる」
目覚めて初めて聞く言葉ではない気がするが、健吾の低い声が朝から脳に響くと心地がいい。まるで昨夜の延長かのような雰囲気に、色気を感じないこともないが、それ以上に本当に潤のことを愛しているのだとわかる。彼の顔はそんなことを物語っている表情だった。
その顔を見た潤は、ふと自分の中ですんなりと落ちてきた。昨夜は最初こそ流された感が諫めないし、彼を拒絶したらもう一生会えないかもしれないという恐怖が勝っていた。しかし、今はっきりとわかることがあった。
潤は目を細めて微笑み、健吾の瞳を見る。
「僕も、愛してる」
これが潤の心からの正解だった。
「まずは一回だけ」
「え、あ、あんっ、うう」
健吾が潤をイかせるための動きをする。初めて人から触れられたことで、潤は早くも興奮した。手の熱さが心地いいを超えてしまい、あっけなく健吾の手に果ててしまった。
潤の欲望から出た液体を、健吾は見せつける。
「こんなに出たよ」
「はぁ、はぁ、はぁ、あ、恥ずかしいっ」
潤の息が整うのを待たずに、健吾は潤の股間に体を移動した。潤の足をパカッと開くと、潤は驚いた声を出す。
「え、やだ。そんなに開かないで、見ないで」
「見ないと、お前を傷つけるだろ」
「え、あ、ああ、ダメ、イったばかりだから」
「だったら、ふにゃっとしておけ。俺に任せておけばいいから」
健吾は力の入らない潤の足を両手で持ち、潤の秘部に息を吹きかける。
「はぁ…ん」
「触るぞ」
健吾は孔を確認するかのようにぷにぷにと指で押している。潤はなんだか変な感じだと思いながら、下に陣取る健吾を息を整えながら見ていた。
「可愛いな、お前のココ」
「ひゃん、あ、そんなところ本当に、ひ、開くの?」
聞いてる最中も、健吾は孔の周りを丁寧に撫でてくる。潤はその間ぞくぞくしていた。
「どうだろな、ネットの情報によると潤滑剤を入れると緩むらしいぞ」
「潤滑剤って。健吾の手についてるのって、僕の精液じゃん」
潤は先ほどあっけなくイかされ、さらには自分の全てを見られたことにより、羞恥をとうに超えていた。こんな雰囲気で普通に会話していることがおかしくなる。いや、もうすでに、おかしいことをしているのだから、潤にはよくわからなかった。
「ああ、そういえばお前、土産にオリーブオイル買ってたな。それを使おう」
「えええ! そんなの使うの? あのオイル高かったし、もったいなくない?」
健吾が起き上がり、潤のおでこを撫でてからキスをする。先ほどファーストキスを経験したばかりなのに、潤はもう当たり前に彼のキスを受け取って瞳を閉じた。
健吾はその反応に微笑む。
「もったいないわけないだろ。オリーブオイルなら口にしても問題ないから、むしろお前の孔を舐められるし、名案だな」
「は? はぁ?! 何言っちゃってんの。そんなとこ、汚いでしょ。舐めるなんてやめてよ」
「お前に汚いところなんて一つもない」
潤は呆れてしまった。
アウトレットには高級食材の店が入っていて、パンに付けて食べるためにエキストラバージンオイルを潤は購入していた。まさかこんな時に使うとは思いもしなかった。健吾は立ち上がり、買い物袋からオイルを取り出した。
ベッドに寝そべる潤を見て、健吾が瓶を持って笑う。
「今日お前を抱くとは思わなかったから、何も準備してなかったけど、まさか潤から助けてもらうとはな」
「もー、なにそれ。そんなの使ったらベッドがべとべとになっちゃうよ」
潤は呆れてしまい、こちらに瓶を持って楽しそうに歩み寄る健吾を見ていた。先ほどまで捨てられると思っていたのだが、今は楽しそうにしている健吾を見て心から安心していた。
「ああ、そうだな。タオルをひこうか?」
「タオルがオイルだらけになったら、怒られるよ?」
「お前は……今からヤルっていうのに、その倫理観はなんなんだよ」
確かに。なぜかいろんなことが気になりだしてしまった潤だった。現実問題、男同士はどうやってホテルでしているのだろう。思考を巡らせていると、健吾がおでこを撫でる。
「あまり深く考えるな」
「だって……」
「まぁ、俺とだからお前もこんな会話ができるんだろうけど、ただ流されてくれるだけの相手じゃないっていうのもいいな。本音や不安聞けるのがこんなに嬉しいと思わなかった」
「む、それって何? ただ流されちゃうような女の子のこと考えてたの?」
健吾がベッドに戻り、強引に潤にキスをした。
「んんん、んはっ」
「そんなわけないだろ。所詮、今までの女は全てお前の代わりだ。やっと本物が手に入る時に、他の相手のことなんて頭に浮かぶわけがない。ただ本物は違うって、感動してただけだ」
キスをしてすぐに会話をする健吾のスキルを凄いと思ってしまった。キス一つで潤は気持ちよさでしばらくぼうっとできると感じていた。健吾が会話を望んでいるのなら、ちゃんと今の時間を楽しもうと潤は思う。
「どういう意味? 僕をバカにしてるね!?」
「してない。愛してるだけ」
「……は、恥ずかしいなぁ、もう」
からかってもすぐに、ここに戻ってしまう。潤はいつもの会話ができる嬉しさと、また違った初めての感覚があった。
「ね、ねぇ、早くしようよ。こんな話をしてたら先に進まないよ?」
「お前は……。わかった、一緒に風呂に行こう」
「え、僕さっき入ったし」
「違うよ、風呂でゆっくりほぐしてオイルでぐちょぐちょにしてから、ベッドに戻ればいいだろ。俺も体洗ってちゃんとしてから健吾の中に挿入したい」
「え、なんか、そんな直接的な言い方、いやらしい」
「何言ってんだよ、これからエロいことするんだから、いやらしくて当然だろ」
そう言われた瞬間、健吾に抱っこされる。まさか、男が男を抱えるとは。潤は健吾にしっかりと掴まった。健吾は歩き出す。
「ふふ大人しくなった」
「ここで暴れたら危ないでしょ」
「お前の心臓、俺の胸にくっついてて、すげぇ音聞こえる」
「だって、これから僕は初めてのことをするんだよ。さすがに緊張するし」
「可愛いな。俺も本当に愛している人を抱くのは初めてだ」
その言葉一つで潤は嬉しくなる。しかしその後、ご機嫌な健吾によって潤は風呂で泣かされることになった。男同士は簡単にはいかないのだと思ったが、事前準備がこんなに大変だとは思わなかった。健吾が傷つけないために必要だと言うので、潤は恥ずかしさと卑猥な行為で泣きながら健吾に身を任せていた。
二人は軽く水分を摂りベッドに戻ると、そこからが早かった。先ほどのようなふざけた会話がなく、真剣に互いを見つめる。
「潤、覚悟はいいか?」
「う、うん。もう早く初めてを経験して、健吾をしっかりと繋ぎ留めたい」
「お前は……、挿れる前から煽るな」
先ほど同様、潤がベッドに寝そべり健吾がその上にいる。後孔は風呂で健吾が散々ほぐした。実は、もう健吾のでイかせてと彼に縋ってしまった。健吾は、初めてはベッドの上でちゃんと愛し合いたいからと言って、潤を宥めた。そのすぐ後に、このベッドにきたのだ。潤の中ではもう覚悟ができている。
もう一度、健吾はオイルを手にまとい、潤の中に指を埋める。
「あ、んっ」
「もう潤のイイところは覚えたから。気持ちいいか?」
「うん。気持ちよくてたまらない」
健吾が満足そうに微笑む。風呂場では健吾の余裕もなく、一緒に互いの手で果てた。その時、健吾の欲望の熱さと大きさを確認している。
(アレが僕の中に……)
指だけですでに蕩けるほどの快楽を覚えさせられた潤は、もう恐怖はなかった。むしろ健吾の硬い欲望がほしくてたまらない。
健吾が潤の中から指を抜く。オイルを自身の欲望に塗り付けてみせてきた。
「う、なんか目の毒だよぉ」
「これが、今からお前の中に挿入るから」
言い終わると健吾は潤に口づけを落とす。甘く深く、どこまでも落ちていってしまう。
「潤、愛してる」
「ん、う、んん、健吾、あ、ああ」
ぎこちなく健吾が潤の中に挿入ってくる。指とは違い圧迫感が半端ないが、散々オイルを中に仕込んでいたので痛さはない。ただ、拡げられている苦しさがあった。
「ふ、う、うう」
「潤、もう少し。もう少し頑張って。息を吐いて」
「あ、はぁ、はぁ、あ、あ、あああ、」
先端がやっと挿入できたところで健吾が止まる。彼は苦しそうな顔をして潤を見ていた。
「痛くないか?」
「だ、大丈夫みたい。挿入った?」
「ああ、先端だけ」
「我慢しないで、全部きて……思ったより大丈夫そう。ちょっとだけ苦しいけど。でも、健吾が僕の中にいるって思っただけで、なんだかたまらない」
潤は心と体が連動していることを知ってしまった。彼を思って、彼を受け入れただけで、体は開き、彼を離そうとしない。
「うっ、急に締め付けるな。じゃ、最後まで挿れるからな」
「あ、ああ、はっ、はっ、んん……っ」
「潤、愛してる。お前のこと、ずっとっ」
「ああああ! 僕も、僕も健吾がぁ……あぁッ……」
彼の飛沫を中に感じて、潤は彼が好きだと心から思った。
* * *
目を開くと、美丈夫がこちらをじっと見ている。健吾の距離が近い。朝の光が室内に入り込んでいた。
(そうか、昨夜健吾と……)
横を向いて寝ていた潤の頬の下には、硬い筋肉の健吾のたくましい二の腕があった。まさか男が男の腕枕で目覚める日がくるとは……。いつかは女性に腕枕をして、目覚める朝を夢見たこともあった。しかし、もうそんな自分が想像つかない。誰かを抱きしめることを想像するよりも、健吾に抱きしめられる自分がもうすでに心地いい。
健吾の腕枕で目覚めたということで、彼の顔が異様に近い。そしてなぜかこちらをずっと見て微笑んでいる。
健吾は満ち足りた顔で言う。
「愛してる」
目覚めて初めて聞く言葉ではない気がするが、健吾の低い声が朝から脳に響くと心地がいい。まるで昨夜の延長かのような雰囲気に、色気を感じないこともないが、それ以上に本当に潤のことを愛しているのだとわかる。彼の顔はそんなことを物語っている表情だった。
その顔を見た潤は、ふと自分の中ですんなりと落ちてきた。昨夜は最初こそ流された感が諫めないし、彼を拒絶したらもう一生会えないかもしれないという恐怖が勝っていた。しかし、今はっきりとわかることがあった。
潤は目を細めて微笑み、健吾の瞳を見る。
「僕も、愛してる」
これが潤の心からの正解だった。
あなたにおすすめの小説
運命の番は僕に振り向かない
ゆうに
BL
大好きだったアルファの恋人が旅先で運命の番と出会ってしまい、泣く泣く別れた経験があるオメガの千遥。
それ以来、ずっと自分の前にも運命の番があらわれることを切に願っていた。
オメガひとりの生活は苦しく、千遥は仕方なく身体を売って稼ぐことを決心する。
ネットで知り合った相手と待ち合わせ、雑踏の中を歩いている時、千遥は自分の運命の番を見つけた。
ところが視線が確かに合ったのに運命の番は千遥を避けるように去っていく。彼の隣には美しいオメガがいた。
ベータのような平凡な見た目のオメガが主人公です。
ふんわり現代、ふんわりオメガバース、設定がふんわりしてます。
完結しました!ありがとうございました。
昔会った彼を忘れられないまま結婚します
はなみ
BL
魔法大国ラトランドと軍事大国ウィンター王国の間に結婚マッチング制度ができた。
ラトランドに住んでいるルシア。
つらい幼少期に出会った少年がいた。
彼と"将来再会して結婚しよう"と約束をしていたが、名前すら知らない彼とは会えそうにないと諦め、マッチングされたウィンター王国の第一騎士団長と結婚するためにウィンター王国へ行くが…
イケメン騎士団長×美人魔法使い(ルシア)
魔法がある世界線
ハッピーエンド保証
誤字脱字は見つけ次第修正します
週一更新
処刑エンドの悪役公爵、隠居したいのに溺愛されてます
ひなた翠
BL
目が覚めたら、やり込んだBLゲームの悪役公爵になっていた。
しかも手には鞭。目の前には涙を浮かべた美少年。
——このままじゃ、王太子に処刑される。
前世は冴えない社畜サラリーマン。今世は冷徹な美貌を持つ高位貴族のアルファ。
中身と外見の落差に戸惑う暇もなく、エリオットは処刑回避のための「隠居計画」を立てる。
囚われのオメガ・レオンを王太子カイルに引き渡し、爵位も領地も全部手放して、ひっそり消える——はずだった。
ところが動くほど状況は悪化していく。
レオンを自由にしようとすれば「傍にいたい」と縋りつかれ、
カイルに会えば「お前の匂いは甘い」と迫られ、
隠居を申し出れば「逃げるな」と退路を塞がれる。
しかもなぜか、子供の頃から飲んでいた「ビタミン剤」を忘れるたび、身体がおかしくなる。
周囲のアルファたちの視線が絡みつき、カイルの目の色が変わり——
自分でも知らなかった秘密が暴かれたとき、逃げ場はもう、どこにもなかった。
誰にも愛されなかった男が、異世界で「本当の自分」を知り、運命の番と出会う——
ギャップ萌え×じれったさ×匂いフェチ全開の、オメガバース転生BL。
アルファ王子に嫌われるための十の方法
小池 月
BL
攻め:アローラ国王太子アルファ「カロール」
受け:田舎伯爵家次男オメガ「リン・ジャルル」
アローラ国の田舎伯爵家次男リン・ジャルルは二十歳の男性オメガ。リンは幼馴染の恋人セレスがいる。セレスは隣領地の田舎子爵家次男で男性オメガ。恋人と言ってもオメガ同士でありデートするだけのプラトニックな関係。それでも互いに大切に思える関係であり、将来は二人で結婚するつもりでいた。
田舎だけれど何不自由なく幸せな生活を送っていたリンだが、突然、アローラ国王太子からの求婚状が届く。貴族の立場上、リンから断ることが出来ずに顔も知らないアルファ王子に嫁がなくてはならなくなる。リンは『アルファ王子に嫌われて王子側から婚約解消してもらえば、伯爵家に出戻ってセレスと幸せな結婚ができる!』と考え、セレスと共にアルファに嫌われるための作戦を必死で練り上げる。
セレスと涙の別れをし、王城で「アルファ王子に嫌われる作戦」を実行すべく奮闘するリンだがーー。
王太子α×伯爵家ΩのオメガバースBL
☆すれ違い・両想い・権力争いからの冤罪・絶望と愛・オメガの友情を描いたファンタジーBL☆
性描写の入る話には※をつけます。
11月23日に完結いたしました!!
完結後のショート「セレスの結婚式」を載せていきたいと思っております。また、その後のお話として「番となる」と「リンが妃殿下になる」ストーリーを考えています。ぜひぜひ気長にお待ちいただけると嬉しいです!
次は絶対死なせない
真魚
BL
【皇太子x氷の宰相】
宰相のサディアスは、密かにずっと想っていたカイル皇子を流行病で失い、絶望のどん底に突き落とされた。しかし、目覚めると数ヶ月前にタイムリープしており、皇子はまだ生きていた。
次こそは絶対に皇子を死なせないようにと、サディアスは皇子と聖女との仲を取り持とうとするが、カイルは聖女にまったく目もくれない。それどころかカイルは、サディアスと聖女の関係にイラつき出して……
※ムーンライトノベルズにも掲載しています
嫌われ者のオメガ領主は今日も夫に片想い
おもちDX
BL
オメガ系貴族のシェリールは、貧乏貴族でアルファのルイと結婚した。
家のため、いい噂のないシェリールに婿入りしたルイはいつも不機嫌そうだ。
でもシェリールは、長年の推しであるルイにどれだけ冷たくされようと、同じ屋根の下にいるだけで幸せいっぱい!
二人の関係は発情期を機に変わっていく。シェリールの仕事ぶりや意外な一面を目にするたび、ルイの態度は軟化していくが、オメガを狙った盗賊団の活動が二人の住む領に迫ってきて……?
真面目で無愛想な騎士アルファ✕推しが夫になって幸せすぎる敏腕領主オメガ
独自設定の異世界オメガバースです。ハッピーエンド。
基本明るい受け視点。中~長編になります。
婚約破棄された俺をお前が好きだったなんて聞いてない
十山
BL
レオナルドは辺境に領地を持つ侯爵家の次男。婚約破棄され、卒業とともに領地の危険区域の警備隊に就いた。婚活しないとならないが、有耶無耶のまま時は過ぎ…危険区域の魔獣が荒れるようになり、領地に配属されてきた神官は意外な人物で…?!
年下攻めです。婚約破棄はおまけ程度のエピソード。さくっと読める、ラブコメ寄りの軽い話です。
ファンタジー要素あり。貴族神殿などの設定は深く突っ込まないでください…。
性描写ありは※
ムーンライトノベルズにも投稿しています
いいね、お気に入り、ありがとうございます!