ローズゼラニウムの箱庭で

riiko

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第八章 束の間の幸せ

181、決着 5 ※

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 会見の内容が変わったなんて、誰が信じるだろうか。あんなことがあったというのに、お爺様は顔色ひとつ変えずに淡々とこなしていた。

 これがアルファの凄いところなんだろう、目の前で恋人が犯され、孫は連れ去られた。ビジネスパートナーの勇吾さんの子供は凌辱される、そんな状況の後だとは思わせなかった。

 こんな犯罪のオンパレードを、たった数分前に経験してとは思えない堂々とした態度だった。そして最後に先輩と握手をしていた。

 運命の相手との美談で終わっている。

 絶対に手を取り合うことのない家柄の二つ、そして好き同士であった婚約者さえも、覆した運命最強説に世間はどう受け取るんだろう。所詮オメガは頭で行動できない、フェロモン優先主義としての烙印を押されたようなものだ。

 アルファ達はこの会見を喜ぶのであろう。ますますオメガとベータのカップルが減ってしまうという大変なことを犯してしまったであろうことも、もう俺にはどうすることもできなかった。

 勇吾さんだって、運命の前では何もできなかったと言わされた。先輩は世間的にも勇吾さんをおとしいれた。それほどに許せないのだろう、岬にあんなことしただけではなく、勇吾さんを晒しものにしてくれたのだった。

 岬は可哀想な被害者だ。

 変われるなら俺が変わってあげたかった。岬は強い子だから大丈夫、そう信じるしかない。後は、勇吾さんの愛情でなんとかなればいいんだけど、今の俺にはそう願うしかなかった。

 先輩が憎くてしかたない、画面をずっと睨んでいた……この男を許さない。

 昔ならここまで執着されていることに、歓喜したであろうオメガの心と体も、ここまでされると機能しない。先輩は、つがいと一緒になるには大きすぎる代償を払った。

 会見が終わってしばらくすると、部屋から出され伊藤さんの待つ車へと乗せられた。

「良太様、お久しぶりです。桜様がまもなくお越しになるので、車の中でお待ち下さい」

 伊藤さんは全てを知っているのか、やけによそよそしく、余計な会話ができる雰囲気でもなかったので、何も言えず言われるままに車に乗り込んだ。

 そして先輩が来て車は動いた。

「うん、いい匂いだ。きちんとお風呂に入ったんだね」

 隣で首元をクンクンしてきて、そして手を握られた。先輩が俺の体を嗅いでいる間も、前を向き何も答えなかった。

「ちょっ、やめっ」

 いきなり服を脱がされた。ここは車の中で前には運転している伊藤さんもいる。先輩は体にあるキスマーク全てにキスをしてきた。

「っふっ……ふうっ、んっ」

 必死に手で口を押さえているが、吐息はもれ、乳首に思いっきりグチュって音をさせて吸われると、下半身に熱がこもってくる。そして今度はキスマークの上を噛んできた。

「うっ! 痛っ」
「良太の体は相変わらずいやらしい。この体についた岩峰の後が消えるまで上書きをしてやる、痛みくらい耐えるんだ」

 それが終わると今度は下半身も脱がされて何もない状態になった。車内はスモークが貼られていて周りからは見られないが、伊藤さんには声も聞こえているし、ミラー越しに全てが見えているはずだ。

「うっ、いやだっ、お願い。こんなとこでっ……んんっ」

 そんな訴えは聞いてくれずに、器用に後孔に指を入れてグチャグチュとかき乱している。俺は必死に耐えている。

「我儘を言うな、散々お前のために働いたんだ、俺を労え。後ろうまく解れている、くそっ、昨日もあいつに抱かれたのか!? さぁ上に乗るんだ」

 えっ、ここで先輩のをれろということ?

「いやだっ、やだっ、伊藤さんっ、助けてっ」

 運転席の伊藤さんに手を伸ばそうとしたら、先輩に手を叩かれた。

「あっ!」

 こんな所でしたこともないし、前に人がいるのにれろなんて、どうかしている。

「伊藤を困らせるな。良太、お前はもう俺の妻だ、夫の言うことには従え。お前がここでイヤイヤ言っていたら、先程の会見や契約は破断になる。それだと絢香さんに正親をあてがう」

 あんな辛い思いをあの場にいた全員にさせたのに、俺だけなんの罰も受けないわけにいかない。抗う体をゆっくりと移動し、先輩の上にまたがった、先輩のち上がっているモノを手に取り、体をゆっくりとおろす。

「んんんッ、はあっ、あっ、」

 久しぶりにれたモノは、今の俺には厳しい形となっていた。以前しっくりきていたはずなのに、今は勇吾さんの形になじんでいる後ろには衝撃がきつすぎた。こんなにも感覚が変わるものなんだ、苦しいっ。

 みちっ、ぎしっ、そんな音が聞こえるようだった。ミチミチとゆっくりと体重を下ろして、深く深いところへと導いていく。先輩は俺の目をしっかりと捉えたまま、苦しそうな顔をしていた。

「すっかり、俺の形を忘れたみたいだな。きつすぎる、俺を食い殺すつもり?」
「はっ、あんんっっ、無理、無理だからっ、こんな大きいの……入らないっ、怖い」

 一旦抜こうと体を持ち上げようとしたら、逆に一気に下から突きつけられた。

「ひゃあっ」
「逃げるな、ここでお前は善がるんだよ」
「いやぁ、痛いっ、無理っ、痛っ、あああ」

 ずんずんと突き上げられて、痛みが酷かったが、しばらくすると体は快楽を拾った。俺の揺れるペニスからは先走りがぴゅぴゅっと出てきて、先輩の服を汚す。

「あっ、あっ、あっ、いやっ、ダメっ……あああっ」

 ひぃひぃと息をするのも苦しく、そして後孔もひくひくと先輩が挿入はいってきた喜びを感じ、うねりだす。

「くっ、まるで処女だ。こんなところで伊藤に聞かれているのに、お前のここはずっといやらしい音をして俺を誘い、離さない。わかっただろ? ベータじゃ満足してなかったってこと、お前のここはつがいである俺しか満足しない」
「ああっイクッ、イ、あっ、まって、お願いっ、もう少し……ゆっくりっ、あっ」

 俺は呆気なく達した。そしてその間も突き上げは止まらず、ようやく俺の中に吐き出し先輩もイッたようだ。久しぶりの激しさに身が震えるもあまりの快楽に、そこで意識を手ばなした。
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