10 / 66
第二章 思惑だらけの結婚式
10 結婚式の朝 2
皆が座ると、ヤンが昨夜の悲劇を語る。
内容は例の潤滑剤を使用したところ、リックがありえないくらい乱れたということ。
さすが王室御用達と二人で楽しんでいたが、それにしてはリックの絶頂が止まらず、しまいには泡を吹いて倒れてしまい、すぐにオスニアン家専属の医者を部屋に呼んで見せたところ、薬が使われたと判明。
そこで、いつもと違うことといえば例の潤滑剤。医者が成分を分析したところ、媚薬成分があり得ないほどの濃度で検出された。
幸い早い処置ですぐ体の毒素を抜くことができたので、リックは大事に至らなかったが、そのせいでまだ体は熱く旦那を求めてしまうという後遺症が残ってしまった。どんな後遺症やー。
そこまでの代物だったとは……
さすがに俺も知らなかった。リックに悪いことをした。さすが元十八禁アニメの世界。ということは、アニメのリリアンが初夜で乱れていたのは媚薬成分が少し残っていたから? 現場で事実を知ると、見えなかったことが少しずつ見えてくる。本当のことは、他所から見ただけではわからない?
媚薬成分が完全に抜け切るには、まだ少しかかると言われ、妻とヤリたい……じゃなくて旦那として付き添う必要があり、休みをもらいたいと事前にガリアードに伝えていた。つまり要約すると、お仕事お休みして奥さんを抱きたいってことね。
話を聞き終わり、隣に座るガリアードを見上げると慈愛に満ちた顔をしていた。
ああ、ガリアードって身内にこんな親身になれる人だったんだと、俺は少し感動した。第二王子を助けるために奮闘するアニメ本編の騎士ガリアードは、忠誠心が素晴らしかった。決して裏切らない男、それがガリアード。だからこそスパイとしてオスニアン家に入り込んだリリアンが許せなかったのだろう。それ、ガリアードの思い込みだったけどね。
ガリアードは事前にこの屋敷で起こったこととして執事から聞いていたが、ヤンから直接聞いたのは初めてだったらしい。昨夜の出来ことだし、ヤンはずっとリックに付きっきりだったからね。
「お前はすぐにでもリックの側にいって支えてやりなさい。私たちは変なものを王家につかまされたみたいだ。いや、リリアンが狙われたのか……もともとリリアンに使うつもりであの医者は持っていたんだ。王家の悪意を感じる」
「え‥…じゃぁ、リックは僕の代わりに!?」
ガリアードのセリフを聞いた俺は、驚いたフリをした。
純粋無垢なリリアンとして、戸惑う演技をする。初日からがっつりと触れ合って、第一王子と繋がる誤解まで解いたのが良かったのだろう。今回は初めからリリアンサイドを疑いもしない。
「あの医者は、もともと二人きりの診察のために潤滑剤を持っていた。ということはリリアンに屈辱を与えるのが目的だろう。それかリリアンに懸想していて結婚式前に汚してしまおうとしたのか。あれは第一王子が派遣したと言っていたな……リリアンは第一王子の恨みを買ったことはないか?」
「……えっ、僕一度しかお会いしたことないし、心当たりがございません。ガリアード様、僕……怖い」
ガリアードにぴたりとくっついて甘えた。これ正解だろう?
「もう大丈夫だ。これからは警戒を怠らずに対処する。それより無事で良かった。君がとっさにあのとき、私を呼んで手を握ってほしいという可愛らしいお願いをしてくれたから、事前に防げた。そうじゃなかったら今頃リリアンの処女はあの医者に奪われていたかもしれない!」
あっ、語尾に力を感じた。ガリアードはマジで怒っていらっしゃる。そうだよね、リリアンの処女をもらうのをとっても楽しみにしてるもんね?
そこで俺は涙を流す。なぜ急に流れるかって? それは俺にもわからん。もしかしたらリリアンの体の特性なのかもしれない。アニメでもよく泣いていたから、泣き虫というスキルをもっているのだろう。そして俺の社畜スキルと合わせると。最強の、か弱く守ってあげたい男の子の出来上がりだい!
「僕、ガリアード様以外の人に体を奪われなくて、ほんとに良かったです。ぐすんっ」
「泣くな、君の体に触れるのは私だけだ。今夜君を優しく抱くから、そのときに君のすべてを包み込もう。今の不安、すべて忘れさせると約束する」
そこでヤンが、コホンと咳をした。
「あの、まだ俺ここに居ますが?」
「は、恥ずかしいっ、ガリアード様に甘えているところをお見せしてしまって、ごめんなさいっ」
社畜スキルフル活用!
聞きたい言葉を聞かせてあげるという大サービス付き、どや!? 俺はドヤ顔を隠し、恥ずかしそうにガリアードを見上げた。彼はまんざらでもなさそうだ。
これで俺、仕事を大成功で納めて過ごしやすい職場を手に入れたぞ。
楽勝ですが? 先を知っているって、マジでやりやすい。アニメで見ていたときも思ったが、ガリアード扱いやすい! 俺の作られたウブな反応はガリアードを刺激した。
「はぁ、リリアンが可愛すぎて止まらない。ヤン、大変なときにすまなかったな」
「いえ、ガリアード様が幸せならそれが一番ですよ」
そして俺はオロオロした演技で、ヤンを見た。
「どうしよう、僕のせいでガリアード様や、リックに迷惑が。本当にごめんなさい。リックに僕の身代わりをさせてしまって……僕は第一王子殿下に恨まれていることすら知らなくて」
はい、無知で可愛い公爵令息降臨!
ヤンは割と男前な人種らしい。妻を愛していることを隠さずに、俺に惚気のような言葉をかけてくる。
「いえ、リックと俺は閨事に慣れていますので大丈夫です。むしろ無垢なリリアン様に使われなったことに安心しております。妻はただイキすぎて辛いという快楽をずっと味わって、私もそのおこぼれに預からせていただき、ひたすら夫夫の時間が充実しただけというか、その」
リリアン相手になんてことを言うんだ、この騎士は。俺どう反応していいかわからないよ? 俺がぎゅっとガリアードの腕を掴んだ手に力を入れた。
そこでガリアードが諫める。
「もう言うな。リリアンはまだ経験がないことだ」
「はい! 申し訳ありません。ということで、リリアン様の代わりがうちの妻で良かったということなので、気になさらずに」
すかさずガリアードの防御がきた。返答に困ったから助かった! 朝からなんの話って、真面目な話。とにかくリックはイキ地獄を旦那と味わったらしく、俺の目の前のヤンは顔を赤らめて昨夜の妻の痴態を思い出しているみたいだ。
ヤンも、プレイを喜んだのなら良かった。
「それにしても、この事態はそのままにしておけない。医者は地下牢に閉じ込めておくように。結婚式が終わったら尋問を開始する」
「はっ!」
俺の思惑以上にオスニアン家が動いてくれて、医者は勝手に断罪対象になってくれた。医者が地下牢なら初夜確認はなしだ。だったら思う存分、失神しちゃうほどリリアンの体を味わって、初の男、男根、ガリアードの凌辱なしの溺愛初夜を楽しんじゃうぞ!
おー‼
内容は例の潤滑剤を使用したところ、リックがありえないくらい乱れたということ。
さすが王室御用達と二人で楽しんでいたが、それにしてはリックの絶頂が止まらず、しまいには泡を吹いて倒れてしまい、すぐにオスニアン家専属の医者を部屋に呼んで見せたところ、薬が使われたと判明。
そこで、いつもと違うことといえば例の潤滑剤。医者が成分を分析したところ、媚薬成分があり得ないほどの濃度で検出された。
幸い早い処置ですぐ体の毒素を抜くことができたので、リックは大事に至らなかったが、そのせいでまだ体は熱く旦那を求めてしまうという後遺症が残ってしまった。どんな後遺症やー。
そこまでの代物だったとは……
さすがに俺も知らなかった。リックに悪いことをした。さすが元十八禁アニメの世界。ということは、アニメのリリアンが初夜で乱れていたのは媚薬成分が少し残っていたから? 現場で事実を知ると、見えなかったことが少しずつ見えてくる。本当のことは、他所から見ただけではわからない?
媚薬成分が完全に抜け切るには、まだ少しかかると言われ、妻とヤリたい……じゃなくて旦那として付き添う必要があり、休みをもらいたいと事前にガリアードに伝えていた。つまり要約すると、お仕事お休みして奥さんを抱きたいってことね。
話を聞き終わり、隣に座るガリアードを見上げると慈愛に満ちた顔をしていた。
ああ、ガリアードって身内にこんな親身になれる人だったんだと、俺は少し感動した。第二王子を助けるために奮闘するアニメ本編の騎士ガリアードは、忠誠心が素晴らしかった。決して裏切らない男、それがガリアード。だからこそスパイとしてオスニアン家に入り込んだリリアンが許せなかったのだろう。それ、ガリアードの思い込みだったけどね。
ガリアードは事前にこの屋敷で起こったこととして執事から聞いていたが、ヤンから直接聞いたのは初めてだったらしい。昨夜の出来ことだし、ヤンはずっとリックに付きっきりだったからね。
「お前はすぐにでもリックの側にいって支えてやりなさい。私たちは変なものを王家につかまされたみたいだ。いや、リリアンが狙われたのか……もともとリリアンに使うつもりであの医者は持っていたんだ。王家の悪意を感じる」
「え‥…じゃぁ、リックは僕の代わりに!?」
ガリアードのセリフを聞いた俺は、驚いたフリをした。
純粋無垢なリリアンとして、戸惑う演技をする。初日からがっつりと触れ合って、第一王子と繋がる誤解まで解いたのが良かったのだろう。今回は初めからリリアンサイドを疑いもしない。
「あの医者は、もともと二人きりの診察のために潤滑剤を持っていた。ということはリリアンに屈辱を与えるのが目的だろう。それかリリアンに懸想していて結婚式前に汚してしまおうとしたのか。あれは第一王子が派遣したと言っていたな……リリアンは第一王子の恨みを買ったことはないか?」
「……えっ、僕一度しかお会いしたことないし、心当たりがございません。ガリアード様、僕……怖い」
ガリアードにぴたりとくっついて甘えた。これ正解だろう?
「もう大丈夫だ。これからは警戒を怠らずに対処する。それより無事で良かった。君がとっさにあのとき、私を呼んで手を握ってほしいという可愛らしいお願いをしてくれたから、事前に防げた。そうじゃなかったら今頃リリアンの処女はあの医者に奪われていたかもしれない!」
あっ、語尾に力を感じた。ガリアードはマジで怒っていらっしゃる。そうだよね、リリアンの処女をもらうのをとっても楽しみにしてるもんね?
そこで俺は涙を流す。なぜ急に流れるかって? それは俺にもわからん。もしかしたらリリアンの体の特性なのかもしれない。アニメでもよく泣いていたから、泣き虫というスキルをもっているのだろう。そして俺の社畜スキルと合わせると。最強の、か弱く守ってあげたい男の子の出来上がりだい!
「僕、ガリアード様以外の人に体を奪われなくて、ほんとに良かったです。ぐすんっ」
「泣くな、君の体に触れるのは私だけだ。今夜君を優しく抱くから、そのときに君のすべてを包み込もう。今の不安、すべて忘れさせると約束する」
そこでヤンが、コホンと咳をした。
「あの、まだ俺ここに居ますが?」
「は、恥ずかしいっ、ガリアード様に甘えているところをお見せしてしまって、ごめんなさいっ」
社畜スキルフル活用!
聞きたい言葉を聞かせてあげるという大サービス付き、どや!? 俺はドヤ顔を隠し、恥ずかしそうにガリアードを見上げた。彼はまんざらでもなさそうだ。
これで俺、仕事を大成功で納めて過ごしやすい職場を手に入れたぞ。
楽勝ですが? 先を知っているって、マジでやりやすい。アニメで見ていたときも思ったが、ガリアード扱いやすい! 俺の作られたウブな反応はガリアードを刺激した。
「はぁ、リリアンが可愛すぎて止まらない。ヤン、大変なときにすまなかったな」
「いえ、ガリアード様が幸せならそれが一番ですよ」
そして俺はオロオロした演技で、ヤンを見た。
「どうしよう、僕のせいでガリアード様や、リックに迷惑が。本当にごめんなさい。リックに僕の身代わりをさせてしまって……僕は第一王子殿下に恨まれていることすら知らなくて」
はい、無知で可愛い公爵令息降臨!
ヤンは割と男前な人種らしい。妻を愛していることを隠さずに、俺に惚気のような言葉をかけてくる。
「いえ、リックと俺は閨事に慣れていますので大丈夫です。むしろ無垢なリリアン様に使われなったことに安心しております。妻はただイキすぎて辛いという快楽をずっと味わって、私もそのおこぼれに預からせていただき、ひたすら夫夫の時間が充実しただけというか、その」
リリアン相手になんてことを言うんだ、この騎士は。俺どう反応していいかわからないよ? 俺がぎゅっとガリアードの腕を掴んだ手に力を入れた。
そこでガリアードが諫める。
「もう言うな。リリアンはまだ経験がないことだ」
「はい! 申し訳ありません。ということで、リリアン様の代わりがうちの妻で良かったということなので、気になさらずに」
すかさずガリアードの防御がきた。返答に困ったから助かった! 朝からなんの話って、真面目な話。とにかくリックはイキ地獄を旦那と味わったらしく、俺の目の前のヤンは顔を赤らめて昨夜の妻の痴態を思い出しているみたいだ。
ヤンも、プレイを喜んだのなら良かった。
「それにしても、この事態はそのままにしておけない。医者は地下牢に閉じ込めておくように。結婚式が終わったら尋問を開始する」
「はっ!」
俺の思惑以上にオスニアン家が動いてくれて、医者は勝手に断罪対象になってくれた。医者が地下牢なら初夜確認はなしだ。だったら思う存分、失神しちゃうほどリリアンの体を味わって、初の男、男根、ガリアードの凌辱なしの溺愛初夜を楽しんじゃうぞ!
おー‼
あなたにおすすめの小説
性悪なお嬢様に命令されて泣く泣く恋敵を殺りにいったらヤられました
まりも13
BL
フワフワとした酩酊状態が薄れ、僕は気がつくとパンパンパン、ズチュッと卑猥な音をたてて激しく誰かと交わっていた。
性悪なお嬢様の命令で恋敵を泣く泣く殺りに行ったら逆にヤラれちゃった、ちょっとアホな子の話です。
(ムーンライトノベルにも掲載しています)
ブラコンすぎて面倒な男を演じていた平凡兄、やめたら押し倒されました
あと
BL
「お兄ちゃん!一肌脱ぎます!」
完璧公爵跡取り息子許嫁攻め×ブラコン兄鈍感受け
可愛い弟と攻めの幸せのために、平凡なのに面倒な男を演じることにした受け。毎日の告白、束縛発言などを繰り広げ、上手くいきそうになったため、やめたら、なんと…?
攻め:ヴィクター・ローレンツ
受け:リアム・グレイソン
弟:リチャード・グレイソン
pixivにも投稿しています。
ひよったら消します。
誤字脱字はサイレント修正します。
また、内容もサイレント修正する時もあります。
定期的にタグも整理します。
批判・中傷コメントはお控えください。
見つけ次第削除いたします。
悪役令息の七日間
リラックス@ピロー
BL
唐突に前世を思い出した俺、ユリシーズ=アディンソンは自分がスマホ配信アプリ"王宮の花〜神子は7色のバラに抱かれる〜"に登場する悪役だと気付く。しかし思い出すのが遅過ぎて、断罪イベントまで7日間しか残っていない。
気づいた時にはもう遅い、それでも足掻く悪役令息の話。【お知らせ:2024年1月18日書籍発売!】
冤罪で堕とされた最強騎士、狂信的な男たちに包囲される
マンスーン
BL
王国最強の聖騎士団長から一転、冤罪で生存率0%の懲罰部隊へと叩き落とされたレオン。
泥にまみれてもなお気高く、圧倒的な強さを振るう彼に、狂った執着を抱く男たちが集結する。
やっと退場できるはずだったβの悪役令息。ワンナイトしたらΩになりました。
毒島醜女
BL
目が覚めると、妻であるヒロインを虐げた挙句に彼女の運命の番である皇帝に断罪される最低最低なモラハラDV常習犯の悪役夫、イライ・ロザリンドに転生した。
そんな最期は絶対に避けたいイライはヒーローとヒロインの仲を結ばせつつ、ヒロインと円満に別れる為に策を練った。
彼の努力は実り、主人公たちは結ばれ、イライはお役御免となった。
「これでやっと安心して退場できる」
これまでの自分の努力を労うように酒場で飲んでいたイライは、いい薫りを漂わせる男と意気投合し、彼と一夜を共にしてしまう。
目が覚めると罪悪感に襲われ、すぐさま宿を去っていく。
「これじゃあ原作のイライと変わらないじゃん!」
その後体調不良を訴え、医師に診てもらうととんでもない事を言われたのだった。
「あなた……Ωになっていますよ」
「へ?」
そしてワンナイトをした男がまさかの国の英雄で、まさかまさか求愛し公開プロポーズまでして来て――
オメガバースの世界で運命に導かれる、強引な俺様α×頑張り屋な元悪役令息の元βのΩのラブストーリー。
【完結】悪役令息の従者に転職しました
* ゆるゆ
BL
暗殺者なのに無様な失敗で死にそうになった俺をたすけてくれたのは、BLゲームで、どのルートでも殺されて悲惨な最期を迎える悪役令息でした。
依頼人には死んだことにして、悪役令息の従者に転職しました。
皆でしあわせになるために、あるじと一緒にがんばるよ!
『悪役令息を改めたら皆の様子がおかしいです?』のカイの師匠も
『悪役令息の伴侶(予定)に転生しました』のトマの師匠も、このお話の主人公、透夜です!
表紙は、Pexelsさまより、Abdalrahman Zenoさまによる写真をお借りしました。ありがとうございます!
文章にはAIを使用しておりません。校正も自力です!(笑)
悪役令嬢の兄でしたが、追放後は参謀として騎士たちに囲まれています。- 第1巻 - 婚約破棄と一族追放
大の字だい
BL
王国にその名を轟かせる名門・ブラックウッド公爵家。
嫡男レイモンドは比類なき才知と冷徹な眼差しを持つ若き天才であった。
だが妹リディアナが王太子の許嫁でありながら、王太子が心奪われたのは庶民の少女リーシャ・グレイヴェル。
嫉妬と憎悪が社交界を揺るがす愚行へと繋がり、王宮での婚約破棄、王の御前での一族追放へと至る。
混乱の只中、妹を庇おうとするレイモンドの前に立ちはだかったのは、王国騎士団副団長にしてリーシャの異母兄、ヴィンセント・グレイヴェル。
琥珀の瞳に嗜虐を宿した彼は言う――
「この才を捨てるは惜しい。ゆえに、我が手で飼い馴らそう」
知略と支配欲を秘めた騎士と、没落した宰相家の天才青年。
耽美と背徳の物語が、冷たい鎖と熱い口づけの中で幕を開ける。