凌辱夫を溺愛ルートに導く方法

riiko

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第七章 セカンド凌辱

48 公開凌辱 ~第一王子視点~

 私はこの国の第一王子。
 王妃との正当な息子である私が、いまだ王太子に認められないのは、にっくき弟のせいだ。
 あいつがやたらと市井で人気を取っているのは知っているが、そもそも国民は王族のために働くのが当たり前であり、この国を守るために騎士が戦場に向かうのは当然のこと。それをただやっているだけで、人気が出たオスニアン辺境伯が弟の友というから腹立たしい。
 さらには私がずっと想いを寄せていた「王国の花リリアン」を嫁にしたことで、余計に憎しみを覚えたが、やっとリリアンを手に入れる瞬間がきた。
 辺境伯の手はついてしまったが仕方ない。
 あの幼く美しい男が汚されていく姿は、実にたまらなかった。私の後妻にしたら毎日汚してやろう。私は辺境伯ほど鬼畜ではないから、ほしいものを沢山与えて甘やかして、彼との違いを見せつけてやれば、すぐに私しか目に入らなくなるだろう。
 夜会で久しぶりに会ったリリアンは、たいそう美しく成長していた。
 人妻になり、性を知るとはそういうことなのか。あの辺境伯に開花させられたのは悔しいが、夫に心は閉ざしたままなのを見て安心した。体だけ極上に仕上げてくれたのなら、むしろ感謝しかない。
 夜会の翌日に、リリアンの父であるワインバーグ公爵に声をかけた。リリアンのことで秘密の話があると言い、例の部屋へと案内した。
 そこで公爵に今までのリリアンの不遇を伝えた。
 鏡の存在と、公爵家嫡男アンディにも見せた映像と音声を聴かせようとしたが、公爵に断られた。そんな大切な王家の秘宝を息子が持っているとは罪深い。今すぐそれを回収してくると言われたので、私は慌てた。
 秘宝はリリアンにあげたから問題ないと言ったが、それを誰が信じるかと言われた。もう一人、爵位の高い貴族にも私の意思でリリアンに贈ったということを伝えてもらいたいとの要望があった。
 たしかにリリアンが王家の品を持っているのは、宰相としてはまずい状況だろう。いくら私があげたと言っても証拠がなければ、宰相が盗んで息子に辺境伯領まで持たせ、隠していると思われる可能性があるのは理解できた。
 宰相の不安を払拭しなければ、たとえオスニアン辺境伯を陥れても公爵家の支持は得られない。
 堅実で有名な、バンドレフ侯爵はどうだろうかと提案される。私は了承し、その鏡でリリアンが不遇に扱われている現場をリアルタイムで見ようと誘ったのだ。その前に侯爵にはリリアンの不遇を伝えておいてあったので、公爵から彼の名前が出たことに喜びを覚えた。リリアンと約束した日を指定し、ワインバーグ公爵とバンドレフ侯爵をこの部屋へ呼ぶことにした。
 約束の日に二人を鏡の部屋に招待し、オスニアン辺境伯夫妻の登場を待つ。
 鏡の前のテーブルには、鑑賞会にふさわしい年代物のワインとオードブル。そのテーブルを私と、公爵と侯爵が囲う。
 初夜以来、リリアンの痴態を見ていない。私は久しぶりのリリアンの輝く生の体を見られることを期待していた。レースの下着を履く“王国の花”それだけでイケる。けれど重鎮二人を前に抜くわけにはいかないので、理性を総動員して今までの経緯を改めて二人に伝えた。
「今言った通り、私がリリアンにただの手鏡として贈ったものだ。リリアンはこれが王家の秘宝ということを知らない」
 気まずそうな顔をした公爵が、侯爵の方を向いた。
「バンドレフ侯爵。恥ずかしながらリリアンは色恋ごとに疎くて、手鏡の意味すら知らなかったのです。私は先日殿下から経緯を聞いたばかりなので、いまだ息子を叱ることもできていないダメな親です」
 公爵が、侯爵に謝った。
「いえ、仕方ありません。あの“王国の花”ならばそういうたぐいのことを知らないのは当然かと。ワインバーグ公爵が大層箱入りに育てられたのですから。ですが――」
 侯爵が私に厳しい顔を見せる。
「殿下は、嫁に行く子に渡すものではないことを知っておりましたよね? それが男からの贈り物だと知られたら、リリアン様は辺境伯からどんな扱いを受けるか」
「元よりあの夫妻は、深い関係になるような愛情はないだろう。私が見た限り、初夜で酷い扱いだったからな。リリアンの手鏡など辺境伯は興味もないはずだ」
 いや、あの手鏡は私から受け取ったとリリアンは初夜で辺境伯に言った。
 そしてそれを理由に、辺境伯はリリアンを責め立てた。この間の夜会で、辺境伯はリリアンのことを私のだと認識していた。それが、リリアンを深く傷つけてくれる材料になったので、騙せて良かった。
 私は彼らのことを思い浮かべながら、あのときの成果に満足をしてワインを飲んでいると、侯爵がまたも問うてきた。
「初夜で酷い扱いというのはどういう意味ですか? なぜ殿下が他人の初夜をご存じで?」
「鏡で見たからだ」
「なんと……いや、そもそもなぜ夫妻の閨を覗き見など!?」
 侯爵が驚いた顔を見せる。公爵はずっと黙って私たちの話を聞いていた。グラスの中で揺れる赤いワインを眺めながら応える。
「リリアンが心配だったからだ。辺境伯がこの結婚を望んでいないという情報を得たから、もしリリアンが不当に扱われるなら助けなければと思い手鏡を渡しておいた。現にリリアンが初夜で凌辱された証拠になった」
「な、なんと……」
 そして今度は侯爵が、公爵を見た。
「ワインバーグ公爵はそれをご存じだったのか? ご子息が凌辱されていたことを……」
「私は映像を見たわけではなく、殿下から直接聞いただけなので知りませんでした。それにこの間王都に来たときに会った息子夫妻は、とても仲良さそうにしていたので、そんなことになっていたとは知らず……」
 ふっ、宰相ともあろうものが、たかだか辺境伯に騙されるとは。息子可愛さでそう思いたいだけだろう。
「公爵は参加されていなかったが、夜会ではそれは冷え切った夫妻でしたよ」
「そんな! 私の前だけで仲睦まじい 夫夫ふうふを演じていたとでも言うのですか?」
 まだ信じられないようだ。親とは哀れなモノよ。
「だから、初夜の映像を見ればいいものを」
 そこで慌てた侯爵が間に入った。
「ご子息の閨など、実の親が見られるものではありません!」
 侯爵はこうやって、たまに小言を口煩く言うからあまり会いたくない。私がワイングラスをテーブルに置くと、侯爵は、何も言えなくなってしまった公爵を見て提案をしてくる。
「ワインバーグ公爵。今夜リリアン様が被害に遭われた場合、すぐにでも王都から兵を派遣しましょう。もし痴態が映されたときは、公爵には映像を見えないように配慮します。殿下それでいいですな?」
「ああ、今夜二人の閨を見れば明らかになるだろう。リリアンを救うために、私の私兵を屋敷の外に待機させているから安心したまえ。私の一声で、彼らはリリアン救出に向かう手筈がついている」
 そこで公爵が驚いた顔をしてきた。
「殿下は、私兵をもうすでに配置されているのですか? もし何もなかったら大問題ですよ」
「大丈夫だ。リリアンはこれから確実に夫に手籠めにされる。それにだ、リリアンのような可憐な人は離婚してもなんの痛手はない。私が後妻に迎えれば、今よりもいい待遇の生活が保障される。公爵、安心したまえ。王家との縁が結べるしいいこと尽くしだ」
 公爵がぼそっと言う。
「……後妻?」
「ああ、だから安心して見守ろうじゃないか!」
 リリアンには愛の告白をしたから、この結婚が終わればすんなりと後妻に迎えられるだろう。それにしても、鏡に映しているリリアンの部屋にはまだ誰も入ってこない。いったいいつまでこの頭の固い老人と、息子バカの公爵と待っていればいいのやら……
 そこで侯爵が申し訳なさそうな声を出した。
「しかし、王国の花が手折られているとは驚きです。あなたの息子に良かれと思って、辺境伯との縁談を国王陛下に進言したのはこの私なので、責任を感じます。公爵もさぞお辛いでしょう。必ずや辺境伯の行ったことへの制裁は、国でしっかりと責任を持ちましょう」
「ああ、そうだ! バンドレフ侯爵の言う通りだ。ワインバーグ公爵、そなたの無念は私が晴らしてやる。花を手折るなんてあってはいけない。公爵の大事な子息を! しっかりと王国の法にのっとり、犯した罪を償ってもらおう」
 公爵は私を見て笑った。
「ええ。犯した罪は必ずや、王国の法にのっとり償ってもらいます。たとえ(どんな身分の・傍点)方であろうとも」
 ふふ、公爵も辺境伯の断罪に乗り気だった。
 すると鏡の中に変化があった。辺境伯に抱かれたリリアンが部屋に現れたのだ。相変わらず美しい公爵令息、不安そうな顔をするも……笑った? 
 ベッドに座ると足を組む。なんて妖艶なのだろうか。まるで娼婦のような魅惑の笑顔で微笑み一言。
『脱げ』
 えっ!? リリアンが、可憐なリリアンが、夫に命令口調とはいったい……
 二人も驚いて、目を見開いて鏡を見ていた。
『いや、違う。跪け』
 鏡の中のリリアンは、可愛い容姿からは想像もつかない冷たい声だった。
 実の父親である公爵は、先ほどから動かない。じっと鏡を見続けていた。侯爵の方が動揺している様子。何事だ? という顔をして私を見てきた。私にも状況がわからなかった。
 いったいどういうことだ? このセリフは辺境伯ではなく、可愛いリリアンが言っている。あの屈強な男に、可憐なリリアンが自信満々に命令していた。
 私たちの誰もが突っ込めないまま、辺境伯夫妻の痴態は続いていく。
 リリアンは夫を蹴り、そして三日分の精液を溜めたグラスを差し出すと、夫に飲ませた。これは、これは凄い性癖じゃないか!? 夫が妻を凌辱するのではなく、まさかのリリアンが女王様としての地位を獲得していたとは!
 公爵が息子の痴態を見て苦い顔をしていた。いや、痴態は見せていない。彼はガウンを一度も脱いでいなければ、夫の着衣も一切乱れていない。新婚の妻らしからぬ、夫への扱いは想像を絶するものだった。
 リリアンは辺境を生きるため、この技を身につけたのか? 鏡に映らない間に、性の技を身につけ、クイーンに降臨していた。
 ミルクを飲み干した夫に満足をしたリリアンは、凌辱ごっこは終わりだと言った。二人は仲良くいつも通りのエッチをしようと言って、部屋を出ていった。これが夫夫ふうふの性癖だったらしい。
 まさかの作られた凌辱。そんな高度な性癖を持つもの同士の、ただの変態行為。辺境伯夫妻は、変態伯夫妻だった。彼らが退出した部屋は静かになる。私ははっと我に返ると、公爵がわなわなと手を震わせていた。
「殿下、これはどういうことですか? 息子が夫に痛ぶられているんじゃなかったんですか? これは、まるで、うちの息子が夫を痛ぶっているようにしか見えません……。しかも、義理の息子も喜んでいた。あぁ、なんということだ! 私は、花のように育てた息子の性癖を知る日がくるとは!」
「公爵、いや、でも“王国の花”なのは変わりないです。性癖は夫夫ふうふ間でしか知りえないことなので問題ありませんよ。世間では、ご子息は可愛い“王国の花”のままです。しかもお二人は楽しんでおられたし、仲が良くてなによりではないですか」
 侯爵は、息子の痴態を見てしまった公爵を憐れみ、慌てて慰めていた。
 いったいどうしてこうなった。公爵が言葉を続ける。
「いえ、仲が良いというだけでは片付けられません。息子が人の道に反していると、王家に知られてしまった!」
 と言ったか? 知ったのは私だけだ。それにこんな状況は、想像すらしていなかった。私も唖然として言葉が出ない。
 なおも公爵は苦悩を抱えた表情で、わざとらしいほどに苦しそうに続ける。
「私は終わりだ! 息子夫妻が変態プレイを楽しんでいるなんて知られたら、宰相としての威厳がぁ!」
「だ、大丈夫です。何も法を犯したわけではありません! どこの夫婦にも人には言えないことくらいあります。家庭内で済ませるなら、なんの問題もありません。しかし――人の閨を覗き見るのはいただけませんな」
 侯爵は、そこで私を見た。私は慌てて弁解をする。
「こ、これはリリアンを守るためのものだ」
「いったいオスニアン変居伯夫人を何から守るのですか? この結婚は国王陛下が決めたことです。むしろ守られた結婚です。それをいやらしい目で新婚夫妻の閨を見るなど、この鏡は王家の秘宝でしたね? それはすなわち国王陛下の持ち物。それを勝手にリリアン様に渡したのは何故ですか? そういえば、リリアン様を後妻にと言っておりましたね? 辺境伯夫妻はとても愛し合っていたように見えますがどういうことでしょうか」
「いや、これは、なにかの間違いだ。そうだ! 私兵を屋敷に突入させて屋敷で働く従者を捕らえよう。リリアンのベッドで夜な夜なリリアンの下着を身に着けて交わる従者がいるんだ」
 そうだ。あの夫妻を引き離すには、リリアンが不当に扱われている証拠があるじゃないか。あそこの変態従者を捕まえれば――
 侯爵が厳しい顔を見せてきた。それを制して公爵が口を開く。
「殿下は新婚夫妻だけではなく、屋敷に勤める従者の閨も、のぞき見をしていたのですか? 息子から新婚の従者に下着をプレゼントしたこと、それから息子夫妻は同じ部屋で過ごしたいので、リリアンの私室を従者の休憩場所として譲ったようです。リリアンは夫の心優しさに惹かれていると父である私に話してきました。あぁ、ここからは国王陛下にも聞いてもらいましょう」
「な、なんだと」
 部屋が開けられると、父上と、騎士が数名、そして弟のサリファスまでいた。
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