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[Phantom/]
シルビア・トラウスト=レビルによる書記
しおりを挟む絶対王者クローダスは敵対していたバン王の息子ランスロットにより、倒された。
私は密かにクローダス王の持つカールスナウトとヨルクスナウト…そしてクローダス王の髪の毛と血を持ち、魂を再生できるという噂のあるニグドラシュウルまで足を運んだ。
死んだ人間を生き返らせるという、噂を。
信じたわけではないが私はニグドラシュウルの樹にそっとクローダス王の髪の毛と双剣を置いた。
ただ、その前で私は数日を過ごした。
何事も起こらない。
噂は噂だったと思ったとき、ニグドラシュウルの樹を離れようとした瞬間、白い靄が一斉に樹を包んだ。
白い靄は獣に姿を変え、横をすり抜けて行った。
そして、白い獣が去った後、ニグドラシュウルの樹の下にその人物はいた。
黒い髪と鋭い眼光はまさにその人だった。
だが、違う。
一目見て分かる。
絶対王者と名を馳せたその人物ではない。
子供だった。
子供だった。
そして、どこかその魂が抜けているような気がする。
私は気づいた。
あの白き獣たちは、あの人の魂ではないかと。
意識ではなかったかと。
私は少年の手を取り、駆けた。
白き獣を追うことを。
一匹倒して分かったことだが、どうやら他人が倒すのはダメらしい。
あの人の魂は戻らない。
二匹目は無理に殺させた。
そしたらあの人の特徴である超聴覚が現れた。
つまり、分かったことだが白き獣の魂…業ともいえるそれは本人が殺さなければ意味がないという事だ。
そして、私は一匹、私が手をかけた。
あの人を戻すという事は私自身も覚悟しなければならないという事なのだ。
それはそれで、私にとって本望である。
絶対王者クローダス。
私が使えるべき最初にして最後の君主に殺されるなら、それは喜ばしいことである。
私の望みに最も近い、最高の喜びである。
………
……
…
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