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[Revenant/Fantome]
[04]第三話 白き騎士の娘
しおりを挟む「これだわ。『ロザル・ジャイエ』、おじい様が使っていた弓」
イベリスはその弓をそっと手に持ってみた。
軽量型の弓とはいえ、まだ少女のイベリスには重く感じる。
それでも試しに弦を引いてみる。
思っていたより軽く引くことができた。
こんなに弦が軽くて、遠くまで矢を射ることができたのかと疑問に思うくらいだ。
いや、長い間、弦を張り替えていなくて、緩んでいるだけかもしれない。
張り替えるべきかとイベリスは考えた。
「弦はどこにあるのかしら?」
弦を探しながら、ふと、もう一つ気づいた。
特別な形状をしている『ロザル・ジャイエ』に見合った矢がないことに。
近くにあってもいいものなのにと、イベリスは思った。
弦はすぐに見つけることができたが、どうしても矢だけは見つけることができなかった。
あるにはあったが、『ロザル・ジャイエ』に合わせて作られた矢ではなかった。
矢を持って構えてみたが、長すぎるのだ。
イベリスは困ってしまった。
仕方なく、『ロザル・ジャイエ』と短剣を持った。
矢が見つからなかったので、役に立たないと思ったが、お守り代わりに持っていたかった。
武器庫のドアに張り付き、周囲を確認する。
誰もいないことがわかると、静かに武器庫を出た。
出ていくと言ったら止められるに決まっている。
隠れながら、イベリスは馬屋へと向かった。
馬屋に行ってみると、思ったよりも馬の数が少ない。
進軍した時に連れて行き、逃げられたと考えるのが妥当だろう。
残っている馬はどれも年寄馬ばかりで、イベリスは困った。
だが、そう言っていられない。
年寄馬の頭を優しく撫で、イベリスは顔を寄せた。
「お願い。乗せてください」
そう頼むイベリスに年寄馬は頬を摺り寄せた。
乗ってもいいと、言っているようにも思える。
イベリスはその年寄馬に感謝し、馬に乗ろうとする。
「あ、このままじゃ乗れないわ」
裸馬の状態であった。
乗れなくもないが、馬具をつけなければ荷物を載せることもできない。
馬屋の中を探すと馬具はすぐ見つかった。
イベリスは鞍を運び、腹帯、手綱、ハミ、頭絡を年寄馬の近くへ運んでいく。
馬具の取り付け方は本である程度見て知っていたが、やはり慣れないことで、時間がかかってしまった。
「これで、大丈夫かしら?」
心配になりながらも、イベリスは鞍に繋がっていた鐙に足をかける。
そして、そのまま馬の背に乗った。
視界が高くなる。
よく、祖父ボールスにせがんで乗せてもらったことはあったが、一人で乗るのは初めてだった。
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