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18リューナの誕生日 ―不思議な店―
―――コンコンコンコン
恐る恐るドアをノックする。
家の中をちらっと覗いたとき、中にも灯りが見えたため、誰かいると確信しての行動だった。
「誰ですか?おや。可愛いお嬢さんだこと」
年齢、性別がフードによって分からなくなっている人が出てきた。
見えるのは口元のみ。
私は、
「あの、道に迷ってしまって……ウェアポン通りから路地裏に入ってここに来てしまい…帰るための道を教えてもらえませんか……」
とその人に問う。
「……いいですが、ちょっと中に上がっていきませんか?お茶、出しますよ」
そうその人が提案してきてくれ、私は「では、少し……」とその厚意に甘えることにした。
「わああ!綺麗な宝石でいっぱいですね!」
私が家だと思っていた建物に入ると、宝石がたくさん並んでいた。
フードさん(仮)に聞くと、家兼宝石店とのことだった。
綺麗な宝石だが、値段をみるとびっくり仰天なんと一番安いもので金貨10枚だった。
どうしてそんなに高いのか聞くと、なんでも不思議な力が付与されているのだとか。
精霊がいるのならば、不思議な力を付与するなんてことがあってもおかしくなないのかなあ?
「うーん……お嬢ちゃんはウェアポン通りまでの道が知りたいのだよね?」
「はい!」
「じゃあ、この店の宝石をどれか1つでも買ってくれるのなら教えてあげるよ」
「え゛」
この価格の宝石を……買えないことはないけど……高い……。
そんなように葛藤したが、ウェアポン通りに戻るため、購入する宝石選びに入った。
「何色の宝石がいいですか?」
「うーん……透明や白…ですかね?」
そんな様にいくつかの質問を受け、フードさんが持ってきてくれた私の希望にあった宝石のなかから、不思議な力の効果を聞き、絞っていく。
「この宝石は、姿を透明にすることができて、こちらの宝石はこの宝石に触れた持ち主以外の人の心を真っ白にしたり―――」
宝石の効果(本当なのかは分からないが)や見た目によって買うのを決めたのは、透明な宝石がついた小ぶりのネックレスだった。効果はそのネックレスを身に着けている持ち主の鑑定を妨害、弱い鑑定なら無効化させる―つまりは鑑定しずらくなくなるという効果だった。
フードさんからかなりおすすめされて購入を決めたのだが、価格は金貨30枚――つまり所持金全てで、ちょっと渋ったが、値下げはできないということで諦めて所持金のすべてを渡した。
「まいどありー!じゃあ、クワソン領の街のウェアポン通りへの行き方ですね――」
と教えられた道は真っ直ぐしばらく歩くと着くとのこと。私はそれを素直に信じお礼を言いフードさんに教えてもらったように真っ直ぐ歩いていった。
「ふふふっ。あの子の宝石は壊すと厄介なんだよねえ。大事に扱ってくれるかな」
そんなフードさんの呟きは私には聞こえていなかった。
「お嬢様!!探しましたよ!?」
しばらく真っ直ぐ歩いていると本当にウェアポン通りに着き、すぐにメアリーに発見された。もっと複雑な道で来たと思っていたばかりに少々不思議だったが今は帰ってこられたことを素直に喜ぼうと思った。
その後すぐにリューナの家族に連絡がいき、無事でよかったと安堵されると同時に勝手にどこかへ行って――と怒られた。これは、完全に私が悪いためちゃんと反省し、迷惑をかけたことを謝罪した。
そして私はもう帰るかと聞かれるが、もう少しお店を見てみたいと答え、後少しだけ街をまわることとなった。
私が路地裏に入っていったこと、宝石を金貨30枚で買ったことなどを話すと、そんなに安かったの!?と驚かれ、私はスン―としてしまったのはご愛嬌。
そして結局、宝石店に行ったがなにも買わず帰路に着いた。
帰りの馬車内で
「今日はありがとうございました!とっても楽しかったです」
と感謝の気持ちを伝えた。
それを聞き、皆は嬉しそうな表情を浮かべ、
「俺も楽しかった」
「私もよ!」
「僕も」
「俺も!」
「僕も…!」
とそれぞれも楽しかったということに同意をしてくれ、嬉しい気持ちとなった私は今日の疲労と安心で眠りについた。
恐る恐るドアをノックする。
家の中をちらっと覗いたとき、中にも灯りが見えたため、誰かいると確信しての行動だった。
「誰ですか?おや。可愛いお嬢さんだこと」
年齢、性別がフードによって分からなくなっている人が出てきた。
見えるのは口元のみ。
私は、
「あの、道に迷ってしまって……ウェアポン通りから路地裏に入ってここに来てしまい…帰るための道を教えてもらえませんか……」
とその人に問う。
「……いいですが、ちょっと中に上がっていきませんか?お茶、出しますよ」
そうその人が提案してきてくれ、私は「では、少し……」とその厚意に甘えることにした。
「わああ!綺麗な宝石でいっぱいですね!」
私が家だと思っていた建物に入ると、宝石がたくさん並んでいた。
フードさん(仮)に聞くと、家兼宝石店とのことだった。
綺麗な宝石だが、値段をみるとびっくり仰天なんと一番安いもので金貨10枚だった。
どうしてそんなに高いのか聞くと、なんでも不思議な力が付与されているのだとか。
精霊がいるのならば、不思議な力を付与するなんてことがあってもおかしくなないのかなあ?
「うーん……お嬢ちゃんはウェアポン通りまでの道が知りたいのだよね?」
「はい!」
「じゃあ、この店の宝石をどれか1つでも買ってくれるのなら教えてあげるよ」
「え゛」
この価格の宝石を……買えないことはないけど……高い……。
そんなように葛藤したが、ウェアポン通りに戻るため、購入する宝石選びに入った。
「何色の宝石がいいですか?」
「うーん……透明や白…ですかね?」
そんな様にいくつかの質問を受け、フードさんが持ってきてくれた私の希望にあった宝石のなかから、不思議な力の効果を聞き、絞っていく。
「この宝石は、姿を透明にすることができて、こちらの宝石はこの宝石に触れた持ち主以外の人の心を真っ白にしたり―――」
宝石の効果(本当なのかは分からないが)や見た目によって買うのを決めたのは、透明な宝石がついた小ぶりのネックレスだった。効果はそのネックレスを身に着けている持ち主の鑑定を妨害、弱い鑑定なら無効化させる―つまりは鑑定しずらくなくなるという効果だった。
フードさんからかなりおすすめされて購入を決めたのだが、価格は金貨30枚――つまり所持金全てで、ちょっと渋ったが、値下げはできないということで諦めて所持金のすべてを渡した。
「まいどありー!じゃあ、クワソン領の街のウェアポン通りへの行き方ですね――」
と教えられた道は真っ直ぐしばらく歩くと着くとのこと。私はそれを素直に信じお礼を言いフードさんに教えてもらったように真っ直ぐ歩いていった。
「ふふふっ。あの子の宝石は壊すと厄介なんだよねえ。大事に扱ってくれるかな」
そんなフードさんの呟きは私には聞こえていなかった。
「お嬢様!!探しましたよ!?」
しばらく真っ直ぐ歩いていると本当にウェアポン通りに着き、すぐにメアリーに発見された。もっと複雑な道で来たと思っていたばかりに少々不思議だったが今は帰ってこられたことを素直に喜ぼうと思った。
その後すぐにリューナの家族に連絡がいき、無事でよかったと安堵されると同時に勝手にどこかへ行って――と怒られた。これは、完全に私が悪いためちゃんと反省し、迷惑をかけたことを謝罪した。
そして私はもう帰るかと聞かれるが、もう少しお店を見てみたいと答え、後少しだけ街をまわることとなった。
私が路地裏に入っていったこと、宝石を金貨30枚で買ったことなどを話すと、そんなに安かったの!?と驚かれ、私はスン―としてしまったのはご愛嬌。
そして結局、宝石店に行ったがなにも買わず帰路に着いた。
帰りの馬車内で
「今日はありがとうございました!とっても楽しかったです」
と感謝の気持ちを伝えた。
それを聞き、皆は嬉しそうな表情を浮かべ、
「俺も楽しかった」
「私もよ!」
「僕も」
「俺も!」
「僕も…!」
とそれぞれも楽しかったということに同意をしてくれ、嬉しい気持ちとなった私は今日の疲労と安心で眠りについた。
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