後輩に時間停止調教されていつの間にかスケベな体になってました

サコッシュ拓

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「…ぅ゛ー…。いてぇ…」

 どんよりした痛みと共に、意識が浮上する。
 まるで一気に年を取ったみたいな、体中の関節の節々がぎしぎし軋む感じがする。
 しばらく天井をぼーっと見つめていたが、ふと我に返って自分を見つめると、自分が着ているものより一回り大きなサイズのシャツの隙間から鮮やかな情事の跡が見えてめまいがした。
 …マジでやっちまった…よりにもよって会社の後輩と、変な嘘までついて…!
 ベッドから抜け出そうとしたら、ガクッと腰が抜けてしまって、へたりとその場に座り込んでしまった。
 それでもなんとか立ち上がろうとしていると、ドタドタと慌てた様子で赤関が駆け込んできた。

「あっ、せんぱい大丈夫ですか!おはようございます!」
「…だ、だいじょぶ…おはよ゛…」
「わー、ごめんなさいすぐにお昼ご飯持ってくるんで、ちょっと待ってて下さいね!」
「あ、うん…」

 俺を抱えてベッドの上まで戻した跡、バタバタとまた慌てた様子で赤関が部屋を出ていって、俺は呆気に取られてそれを見ているだけだった。
 …あんなことがあったのに、思ったより普通の対応?だな。
 昨日のことは正直、良く覚えてない。
 何度も時間が飛ぶような感覚があると前後の記憶すら曖昧になってしまうようで、どれだけ思い出そうとしても、赤関に好きだと嘘をついてベッドに連れて行かれたあたりまでしか鮮明な記憶が無かった。
 赤関は昨日のことに対してどう思っているんだろう…なんであれ、早く俺が赤関のことを好きだなんて言う誤解を解かないと。これ以上赤関を騙したままにするのは俺にとっても赤関にとっても良くない。
 ぐるぐる考えを巡らせていると、すぐに赤関がほわほわと湯気の立つプレートを手に戻ってきた。

「お待たせしました!ひとまずうどん作ったんで、良かったら食べてください!」
「ぁ…ありがと…いただきます…」

 一口お茶を飲んでからうどんを啜ると、暖かな出汁がヘロヘロになった身体によく沁みた。

「あ゛ー…めっちゃうまい…」
「えへへ、良かった!恋人に初めて振る舞う手料理がうどんなのは、ちょっと恥ずかしいですけど…」
「ぶふっ!」
「せんぱい?!」
「ん゛、ご、ごめん、あの…そのことなんだけど…!」

 やっぱり、こんな嘘をこれからも押し通していくのには無理がある。早速昨日大変な目に遭ったし。
 それに、例え変態だとか犯罪者だとか誹られ通報されることになっても、赤関のことをこうやって騙したままでいるのは気が引けた。
 覚悟を決めて、赤関に最近の自分の体の変化について一から説明した。

「…ってことで、俺も体が変になる原因はよく分からないままなんだが、昨日はお前のトイレでその、変な感じがしたんだ。それで、悪いと思いつつも自慰行為を…だから、別に俺は赤関のことを性的な対象として好きな訳じゃないんだ。それなのに昨日は好きだって嘘ついて、い、一線超えるまでしてしまって…ごめん。」
「…そうだったんですか…」
「…うん。故意じゃなかったとはいえ、俺が赤関に嫌な経験をさせてしまったことは事実だ。これは謝っても謝りきれないことだし、今回のことは赤関がしたいように処理してくれて構わない。…ただ、本当にすまなかったと…思っている。」
「せんぱい…」

 ぎゅっと、手を握られる。
 顔を上げると、びっくりするくらい爽やかな表情をした赤関と目が合った。

「それで、俺たちの恋人関係になんの問題が生じるんですか?」
「…えっ…え?は、話聞いてたか?」
「はい、聞いてましたよ!せんぱいは原因不明の興奮状態になることがあって、たまたま俺の家で興奮しちゃって、しょうがなくシコってたってことですよね?」
「…そ、その通りだ。それがお前にばれて、俺は、焦ってお前が好きだなんて嘘を…」
「それも理解してます。でも、それが恋人関係にどう影響するんですか?」
「え、は?何言ってんだ、だから、俺はお前のこと、別に好きじゃなくて…!」
「あはは、やだなぁ。体も心もこんなに好きな人を、当人が好きじゃないってだけで俺がそう簡単に手放す訳がないじゃないですか?」
「は…」

 すり、とシャツの下に手を入れられて、慣れた様子で乳首を摘まれる。
 昨日あれだけ快感に喘いだのに、びく、とまた律儀に体は反応してしまう。

「せんぱいは、どうして俺と恋人関係になるのが嫌なんですか?俺の事、そんなに嫌いですか?」
「きっ、嫌いじゃないけど、性的な目では見れないんだって…!」
「昨日あんなに俺とエッチしたのに?」
「ぐっ!…あっ、あれは半ばなし崩し的にそうなっちゃっただけで…!別に、したかった訳じゃないから…!」
「ふーん…せんぱい、そんなこと言っちゃうんですねぇ…」

 すり、すりとなおも敏感なところを優しく撫でられて、性感が無理やり高められていく。

「あっ、ちょ、やめ…やめろよっ、ぅあっ…!」
「じゃあ、俺の事を性的な目で見れるようになったら、正式に恋人関係になってくれるって事ですね。」
「そっ、そうじゃな…ひっ!」

 する、と最後に首筋を撫でられたあと指が離れて、無意識に名残惜しそうな熱い息が漏れた。
 赤関はベッドサイドに座ったまま、相変わらず笑顔でこちらを見下ろして来る。
 その真っ青な瞳に見つめられるだけで、ぞくぞく、と期待にも似た悪寒が走った。

「俺、せんぱいのこと大好きなんです。だからせんぱいの嫌がることなんてしたくないし、もしせんぱいが俺のこと嫌いなら、言い募られるのだって嫌だろうって思って今まで我慢してました。
 …でも、せんぱいは俺のこと嫌いじゃないんですよね。ならこれからは、そういう目で見てもらえるように努力していいですよね?」
「…っ言っとくけど俺は、会社の後輩の事、絶対そんな目で見ることないからな…!」
「…ふふ。それじゃ、これからもよろしくお願いしますね、石弐せんぱい♡」
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