ダンジョンを操れたので、異世界の芸能総監督になり、異世界美女と逆転人生を楽しみます

ムービーマスター

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ダンジョン体験に前田カメラマン意識朦朧(もうろう)

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片岡さんも芸能エンタメ業界が長いから、

「ファッション雑誌やファッションに特化したカメラマンなら何人か知っているから紹介しますよ」

と声を掛けられたので、
僕はまずはダンジョンが見えるか踏み絵的画像をカメラマンたちに送って、
見えたカメラマンと次のステップに移行する、と伝えると、

「なんだか、ここだけの話し、
異世界に認められた選ばれし者を探す重要な任務みたいで、正直ワクワクします。
でも、ホント、私の知り合いでダンジョンが見える人が一人もいないなんて、
何かダンジョンに選ばれない理由と言うか法則があるんですかね?」

僕は、

「そのことは正直、良く分かりませんです」

と言いながら続けて

「但(ただ)し、今、僕が思っていることはダンジョンが見えたり異世界に行ける人は、
ある意味、純粋と言うか、裏表が無いと言うか、
リベラルと言うか、僕にとっては本当にイイ人ばかりです。
ですから、片岡さんのお父さんもホント、良い人だと思いますよ」

片岡さんは、僕の話に対し急に涙目になりながら

「ウチの親父は、昔から不器用で優しい性格だから、
この世界では裏切られたり酷いこともされたりしていたみたいだけど、
誠実だからこんなに小さい芸能事務所
と言うよりも個人事務所の親父と某国営TVの大河ドラマ制作からオファーが来ますからね」

片岡さんも親父さんの遺志を引き継ぎながらも会社を大きくしようと奮闘しているのを最近(さいきん)真近(まじか)に見ていて、
でも親父さん譲りの人の良い性格は彼も苦労しているだろうな~と、
しみじみ思いながら、こっちも危なく貰い泣きしそうになった。

まあ、お互い人を押し退けてまで自分さえよければ、
な性格じゃないから人間関係や苦労は絶えないけど、
そんな今の世知辛い世の中で不器用な人達が案外ダンジョンに好かれるのかもしれない、
と、考えた。

片岡さんが知っているカメラマンたちはハッキリ言って全滅だった。

片岡さんは2階の事務所で僕に言い難(にく)そうに報告してきたが、
僕は余り気にしないでください、と慰め、
僕はダンジョンに選ばれしカメラマンに会う為に本日は一人で行動した。

と言っても、片岡さんも全てが僕を同行させている訳でもないしね。

そんな感じで、
僕はダンジョン何処(どこ)でもドアでダンジョンが見えるカメラマンこと
【真撮(しんと)スタジオ】の前田カメラマンの事務所兼ねスタジオがある
千代田区富士見のマンション裏にダンジョンを出して
アポイント時間通りに事務所のドアをノックした。

ここのマンションは駅で言うと飯田橋駅と九段下駅の丁度中間地点の処にあり、不便でもあった。

マンション上層階は人が住んでいて、1階から4階までは様々な会社が入っている雑居マンションだ。

真撮(しんと)スタジオ内の前田カメラマンから

「どうぞ」との声が聞こえスチールのドアを開けた。

中はスタジオも兼ねているから、
今まで白ホリをバックに何処(どこ)かの会社の商品物(しょうひんぶつ)撮(と)りをしている真っ最中だった。

僕は忙しい処スイマセンと言いながら用意されていたスリッパに履き替えた。

前田さんは事務所の冷蔵庫から僕にはお茶のペットボトルを渡し、
本人は身体か健康になるとか言う東北の奇跡の水「金剛水」が入っている2L入りペットボトルからグラスに注いで打ち合わせ用テーブルにお互い座った。

前田さんは昔っからの健康オタクで、拘(こだわ)りがあり、水はご飯を炊くのも金剛水だった。

ご飯の味が全然違うと言う、勿論(もちろん)美味(うま)いって訳ですね。

「お久し振りですね、武藤さん、仕事の方は順調?」

前田さんには最近、工場を辞めたことをまだ伝えていなかった。

なので、そのことを話したら当然のように前田さんは心配し、
次の仕事をリクルート中?新しい仕事先は決まりました?とか、聞いて来た。

僕は、その辺のことは一先(ひとま)ず有耶無耶(うやむや)に受け答え、
それよりも前田さんに送ったダンジョンの画像とか異世界のシャーロンやシャルル、
そして超絶イケメンのグレアム王子の画像の件の感想を聞いた。

ダンジョンの穴画像は古いタイプで工場内倉庫内出来たヤツの初期バージョンなので、
前田さんは今でも僕が健食粉砕工業㈱に勤務していると誤解した要因だと分かった。

「倉庫内に地下室があったんだ。あと、こっちの外人たちは最新の映画のワンシーンかな?
ご免、最近はレンタルDVDでも映画見ていないんだよ」

と言われた。

「あ、あ、この画像見えますか?あ、
あのですね、この画像、最新の映画の宣伝写真じゃないんですよ、
この画像は僕のスマホで撮ったんですよ」

前田さんは「???」って感じで頭の中に「はてなマーク」が浮かんでいる感じでピンとこない様子。

僕は、今度はスマホで動画撮影をしたシャルルや西田佳代のステージ風景や
僕とシャーロンの自撮り動画を見せながら、今までの経緯を説明した。

それでも普通の人は信じませんよね。

そうです前田カメラマンも当然のように

「またまた、冗談は止めてくださいよ~」

と完全に信じてくれないので、
僕は奥の手、そうです、
この前田カメラマンの事務所内に何処でもドアダンジョンを出したって訳です。

これには、
「冗談ばっかり~」
と笑い続けていた前田さんも事務所の壁に突然出来た横ダンジョン何処でもドアに驚愕し、
次に恐る恐る近付き、
ダンジョンの奥に展開される片岡さん豊洲ビル2階事務所内風景で不味(まず)いことにお客さん、
芸能関係?の同業者との打ち合わせ風景にタイミング悪く当ったので、
前田さんと初対面の片岡さんは突然のダンジョン2階事務所に現れての、
知らないメガネを掛けた小柄なオッサンの前田カメラマンと目が合ったから、
二人とも同時に「あっ!」と大きな声を上げましたが、
当然、僕ら側の前田さん事務所にも片岡さんの雄叫(おたけ)び声は聞こえませんし、
片岡さんの方にも前田さんのビックリ雄叫(おたけ)び声は聞こえません。

それよりも今まで商談していたのか、
談笑していた30代位のスーツ青年がこっちを、
ダンジョンを見ているのだが、彼はダンジョンに選ばれなかったのか、
ダンジョンの存在すら判らないようです。

片岡さんも僕の姿を確認すると、
直ぐに納得したのか、僕に軽く頭を下げて、
今度はダンジョンを無視するように話しを再開したようです。

僕はダンジョンを前田さん事務所から、早急に消しましたけどね。

それからの前田さんは意識が朦朧(もうろう)とした感じで、
僕が再度、ダンジョンと僕の最初の出会いから、
異世界のこと、シャーロンのこと、
歌姫のシャルルのこと等を話して聞かせると、その度に

「ああ、そうですか、それも本当ですか?」

と、同じような言葉を繰り返すばかりです。

とは言え、前田カメラマンはホント数少ないダンジョンに選ばれし人であり、
異世界に入ることが出来るカメラマンです。

そんな感じの、ある意味、突然の非日常体験、
まさにマンガのような体験をしたので、
そうなる気持ちも分からないでは無いですが、
僕が前田さんに会いに来た訳を伝えるべく

「それで、前田さん、あの~しっかりしてっくださいね。
実は前田さんにお願と言うか、仕事の依頼と言いますか」

「仕事!」

と言う言葉に前田さんは反応して、意識が以前よりは戻ってきた感じです。
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