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経済の概念、貨幣の概念の無い、働かないで生きていける究極の世界

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もう、お分かり頂けたと思いますが、我々は合理化主義の考えのもと、一切の無駄を排除しようとする考えが徹底していました。

だからなのか、当然、リサイクル的に、物事を考えて行き、我々の食糧問題に対しても対処して行きました。

なにも、そのことが、我々が人類よりも優れていた進歩的な考えを持っていた、と、誇示する訳でもないし、反対に、我々よりも人類の方が、精神的な豊かさがあり、先祖を敬うとか、死者に対してのメモリアル的な行為を行っている事で、我々に非があるのでは?

と言うことにも、ならないとは思うのですが、ただ言える事は、我々は、死者に対して、特別な感情としての思い、なのか感情を抱かなかったのかと思います。それは、前に何度も言いましたが、我々が、かなり長い年月、地球上で言うと何万年も生きていた事が、このような社会作りと思想を定着させたのだと思います。

ものは見ようによっては、と言いますが、例えば人類にしても、我々と同じリサイクルで生きている生命体と言えなくもないでしょう。

自分の身近にいる人々の死があるとして、その死体を埋葬したり、焼却したり、色々な形でシステムの一環として処理するのですが、埋葬された死体はある時間内で、地球上の微生物や生物によって分解処理されていく訳ですが、それはそれで、微生物の役に充分立っている訳だし、焼却されたとしても、煙となって地上に排出された細かい塵でさえも、地球上のさまざまな生命体に取り入れられ、人類が知らない間に、活性化しているのだと思います。

そのことにより、また良い植物が育ち、良い動植物が育ち、その動植物を人類は摂取して命を長らえる。

実に、リサイクルされた世界です。

だから、この行為の違いに対して、我々もですが、誰もとやかく非難する事は出来ないのですし、その非難なのか、批判をする立場に立つ為には、生命を維持した状態で行うことは宇宙の法則に反する事でもあり、誰もその考え方や、内容に対して納得したり賛同する事はないのです。

多分、この考え方も、我々の考え方に大きな影響を与えたことは確かです。

我々は、今までは、この目に見える社会、見て、触って、感じる事の出来る世界を絶対的な基準とし、この物質社会を更に追求し、もっと良い社会を構築していくと言う、このことが、全てでした。

そして、この物質社会の限界点と言う思想自体を考えると言う組織を、物質社会側の人々は全く考えておらず、そして皆無に近かったと思います。

それは一体何故でしょうか?

それは、決してプラス思考ではなく、マイナス発想として捉えられ、その考え方自体を変更させられるからです。

まあ、実際に、そんな、やれば出来ると言う考えが、ある時まで、例えば今日現在であれば、今日(こんにち)までの進歩は、壁にぶち当たっている状況を諦めるのではなく、この状況を打破す事がよりよい物質社会を作るための試練、と言った感じで、多分、乗り越えて来たのだし、その先人たちの恩恵に与(あず)かって今日の我々がいるのですと、説教されるのが常日頃なのだですが、この究極のプラス思考=物質社会の思考メカニズムの、ある意味凝り固まった世界観が、もう一つの存在、精神世界への思考が、究極のマイナス発想であり、簡単に言ってしまえば全く生産性の無い役に立たないばかりか、ゼロ以下、文字通り、マイナス、昨日のまた前の日に戻ってしまうと言う、逆戻り的な危険思想に思われていたのです。

長い年月に渡り生きていた我々は、いつしか、と言いますか、以前にも話しました、他の星の破壊により、まるでその時を境に時限装置が作動したのでしょう。今でも、そう考えています。

では、今度は、今までの物質社会、合理主義が考えから、精神世界に移行した流れと、その内容を簡単に話したいと思います。

今考えても、我々の世界はそれはそれで一つの完成された世界だったとは考えていますし、何よりも、同じ外見、同じ言葉、同じ種類、そして、圧倒的な貧富の差など無い、ここの現在の人類の状況からしたら、全くもって理想と言える社会を構築し、邁進し、発展して行ったと思います。

では、そんな我々の存在意義とは一体何なんでしょう?

この事に気付かされたのが、宇宙に対する進出でした。

もしかしたらですが、時空と言う世界の研究が、もっと盛んに行われていれば、物質の移動に対して、何らかの答えなり、解決方法があったのかもしれません。が、しかし、時空と物質主義とは相性が無かったのかもしれません。

特に物質を一時的に原子レベルまで細分化して、また、元通りの物質の戻すと言う世界が、物質社会のタブー的な領域の一つでした。

そして、物質社会至上主義者にとっては不安定な状態を由としない考え方が圧倒的で、そう言うことに関しては徹底的な検証と、実験により、石橋を叩く感じで進歩して行き、その恩恵から、実際の話し、人類的な言い方を使うのなら人災は一回も起きなかったと思います。

しかし、だからこそ、遥か彼方の宇宙や星への輸送と、つまり、我々が今住んでいる星から他の星に、出来ればまったく今と同じ星を見付けて移住する事に対しての正当な理由が欲しかったのだし、もし仮に、比較的に近くに我々と同じ星が見付かったとして、誰がその星に住むのか?このことも大きな課題でした。前にも言いましたが、我々の全ては多少の違いはあれ、全くと言って良いほど同じであり、同じ能力でありましたから、充分、今までの、自分達の星での生活で賄(まかな)えていたし、危険を犯してまで移住するかどうかか、仮に今、我々を照らし続ける恒星の寿命が後1万年前後で危ぶまれるとして、その位の具体的な目的意義が無いと、前には進まないのです。これも合理化と平均化のなせる業です。

この頃の、人類で言う政治、経済は殆ど無くなって言ってもいい状態でした。

殆どの人々は自分の好きな労働に従事すれば良いし、違う仕事に移ることは簡単であり、例えば、仮にですが、産まれてから死ぬまでに一回も労働に従事しないことも可能ではありましたが、そんなことはありえませんでした。

なぜなら、完全にインフラが整備され、完全に全ての物が無償で貰え、リーダーみたいな存在はいたのかもしれませんが、我々全ては情報の共有を、ここでは物質社会内での情報は把握していて、だからこそ、一極集中的な権力が表れることはなく、だいぶ前から貨幣と言う価値基準も無くなっていたのですが、政治と権力と金の意味が無くなっている社会ですから、まさに一人一人が合理的に快適に過ごしていくにはどうすれば良いかを考えて行けば、合理的に全ては物事が運び、ある一部による物質や貧富の差が起きる事は全くと言ってないのです。
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