アサシンの僕と魔導師のオレが融合した結果〜銀髪美少女の幼馴染と行く異世界漫遊記〜

ティムん

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第一章 幼少期

第四十三話 フューの魔法

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『あぁん? 確かに言ったけど、それがなんなんだ。嫌な予感しかしねぇが』
「スライムって睡眠の必要は?」
『……ねぇな』
「だったらさ、僕が寝てる間フューに魔法を教えてあげてくれないかな? フューならソルの声も聞こえるし」
『まためんどくせぇことを……ちっ、イイぜ、やってやるよ。今は戦力が必要だしな』

 心底面倒だという事がよく伝わる声色だけど、ソルは了承してくれた。なんだかんだ言ってソルって結構わがまま聞いてくれるよね。
 フューはソルが教えてくれると聞いて喜んでいるみたいだ。

『ただし、魔物の襲撃が終わって魂も完治したら、オレの魔法の実験に付き合うこと。それが条件だ』
「魔法の実験? 面白そうだし全然いいよ」

 魔導師のソルが思いついた魔法の実験なんて、面白そうじゃないか! むしろこっちからお願いしたいくらいだ。
 よし、話はまとまったし、あとは……

「この針金を片付けないとね……」

 僕は部屋を埋め尽くす針金を見つめる。
 片付けるとは言ったもののどうしようか……これ一本で繋がってるんだよね。これじゃあ運ぶのも大変だし、適当な長さで切ろうか。どうせ後で切って使うものだし。
 僕は針金を持つと、運びやすい長さになるよう、手刀・・で針金を切る。

『あぁん? 今何した?』
「何って、手刀で針金を切っただけだよ?」
『手刀だぁ? そんな真似魔法なしで出来るわけがねぇだろ』
「え? 普通できるでしょ。里のみんなもできたし……」

 さすがに木を手刀で斬るのは族長にしかできなかったけど、針金くらいなら誰でも切れるんじゃ?

『それは普通じゃねぇ……』

 ソルが呆れた声で言う。
 普通じゃないのか……確かに学校のみんなは手刀を使ったりしてなかったね。
 少しショックを受けつつ、僕は次々と針金を裁断していき、それらを部屋の窓の外に運ぶ。ここならすぐに運び出せるし、邪魔にならないからね。
 針金の八割くらいを運び終わった頃、台所の方からいい匂いが漂ってくる。晩御飯が出来る前に運び終わらせようと、僕は作業のスピードをあげる。
 すべて窓の外に運び終わって一息ついた頃、母さんが呼びに来た。

「母さん! フューが頑張ってくれたおかげで針金の準備が間に合いそうなんだ!」

 そう言って僕は窓の外を指さす。窓の外は輪っか状になった針金が大量に置かれている。

「まぁ、すごいわね~!。これ全部フューちゃんが?」
「そうだよ!」

 僕がそう答えると、母さんは目を丸くした。従魔のスライムは弱いっていうのが常識だしね。まして、フューは見た目だけは普通のスライムと同じだから余計に驚いたんだろう。
 フューは母さんのそんな驚いた顔に、どこか誇らしげにしていた。
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