追放文官、幸せなキスで旅に出る

二ッ木ヨウカ

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「あっ、ああ、ダイモン、待っ」

 ダイモンの胸元に縋り、コーディエは頭を振った。まだ家に一歩入っただけで服すら脱いでいないのに、ダイモンに触れられているという興奮のせいでこのまま達してしまいそうだった。

「うぅ、だめ、もう……」

 恥ずかしさに泣きそうになりながら、小さく訴える。彼にも感じてほしいのに、もう体はそれどころではない。早く吐き出したい、もっと隔たりなく触れ合いたいという欲望ではち切れそうだった。

「なんだ、もう限界か?」
「う……」

 顔をダイモンの胸に押し付けたまま頷くと、ダイモンの手がコーディエの前からようやく離れた。安堵と寂しさの混じった心持ちでいると、その指先がネグリジェの裾をたくし上げた。濡れた布と、それが張り付く太腿の間に割って入ってくる。持ち上げられた布の下からコーディエの屹立が取り出され、外気に晒された。寒い、と思うのに委縮することもなく、むしろダイモンの前に顔を出したことでますます自らを誇示しようといきり立っている。

 窓から差し込む月明かりの中、銀色の雫が糸を引いて垂れていった。床に膝をついたダイモンがそこに顔を近づける様子を、コーディエは固唾をのんで見守っていた。

「……うまそうだな」
「何を……」

 腹につくほど上を向いたコーディエの先端を、太い指が握る。先端の膨らみを舐めまわし、裏筋に舌を這わせたダイモンは、それから先端を口に含んだ。

「ふぁっ」

 情けない声を上げて、コーディエはダイモンの髪の毛を握った。温かい粘膜に擦れるたび、腰が砕けそうだ。もっと奥まで突き込みたいのを堪えるので精一杯だった。

「ん……ふっ……」

 小さな吐息とともに跪き、コーディエを咥えているダイモンと目が合う。背の高い彼を見下ろす格好は、自分がこの旅人を支配したような優越感をコーディエにもたらした。

「うぁ……あ、あぁん、ダイ……ああ」

 ただ実際のところ、コーディエは完全に主導権を握られていた。先端から溢れる蜜を吸われ、口を前後に動かされ、ただ鼻にかかったような声を上げることしかできない。

「……んうっ」

 コーディエを根元まで咥えこんだダイモンは、少し苦しそうに眉根を寄せた。だが吐き出すことなく喉奥で先端を締め付け、その下にある柔らかな袋を軽く揉み、慈しむように手の中で転がす。
 それだけで、コーディエの熱が爆ぜるにはもう十分だった。

「ふぁ、あっ……離れっ、あ」

 言葉とは裏腹に、コーディエはダイモンの頭を抱え込んだ。ずっと体の中で暴れていた衝動を、男の奥へとぶちまける。

「ああっ……!」
「っ」

 ダイモンの喉が動き、吐き出したものが飲みこまれていく。満足感と少しの罪悪感を覚えながら、コーディエは力を失ってきた自身をダイモンの口から引き抜いた。壁を背にして、ずるずると座り込む。ずっと寄りかかっていた背中が痛さを訴えていることに、今更ながら気づく。

「あー……ごめん、ダイモン……」

 無理やり飲ませてしまった。しかも、自分だけが気持ちよくなって。目線が同じになったダイモンに手を伸ばすと、その手をダイモンが握った。わざと音を立ててその甲に口付けられる。

「美味かったぜ、お前の」
「ばか……」
「さて、そろそろ俺の方も限界なんだが」

 ぞくりとする声色で告げてきたダイモンは、へたり込んでいたコーディエを抱き上げた。驚きで身を固くしているうちにベッドの上に運ばれ、裸に剥かれる。引きちぎるように自分の衣服を脱ぎ捨てたダイモンがその上に跨ると、コーディエの下腹部に硬く、熱い塊が押し付けられた。まだ余韻が残っているというのに、体の奥が勝手に反応し、切なく疼く。

「……いいか?」
「ん……」

 足の間に指を入れ、魔法で穴の周囲と内側を潤す。自分の指先すら締め付ける窄まりにまごついて足を閉じようとすると、ダイモンの手が太腿をこじ開けた。

「今日は、こっち向きでやらせてくれ」
「っ……か、勝手にしろっ……」

 粘りつくような視線を感じながら、コーディエは自身の中から指を抜いた。ひくひくと動いてしまう穴を見られる恥ずかしさに、思わず目を逸らす。

「じゃ、そうさせてもらうぜ」

 双丘の間を撫でた指先が、コーディエの中に押し込まれた。

「あっ」

 小さく体を震わせると、更に奥までダイモンの太い指が入ってくる。コーディエの中をかき回した指先は、すぐに入り口近くの膨らみを押してきた。
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