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第2章 ただいま開店準備中!!
第5話 身の丈
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美桜は1人、武器屋へ向かっていた。
(私は弱い。)
(何の役にも立っていない。)
(父から譲り受けた大事な長剣。)
(また刃こぼれさせてしまった。)
武器屋―――
「へい、らっしゃい。」
「お嬢ちゃん、見ない顔だね。」
ドワーフ族のおじさんが迎えてくれた。
「どうも。」
「今日は何か探し物かい?」
「これ・・・直してもらえるか?」
「う~ん、かなり酷いね。」
「でもまぁ、任せときな。2~3日かかるよ。」
「ああ、ありがとう。よろしく頼むよ。」
「お前が使うのか?」
ハッ!
振り返るとライオンが居た。
全く気配を感じなかった。
「え?」
「その長剣は、お前が使うのかと聞いている。」
「そ、そうだが。」
「死ぬぞ。」
「!!」
「もしくは、仲間を殺すかもな。」
「な、なにを・・・」
「まぁ、俺には関係ないことだ。」
「主人。出来てるか?」
「へい、出来てますよ。お待ちを。」
店主は大きな盾を持ってきた。
「持ち手の交換と傷の修復、磨き加工だったね。」
「ああ。・・・良い出来だ。」
「10万WNだよ。」
「じゃあ、これで。」
ライオンはギルドカードを端末にかざした。
ワヌ~ン
支払いが終わった。
「また、頼む。」
「へい、毎度。」
ライオンは大盾を背負うと、店を出ていった。
「ちょ、ちょっと・・・」
美桜は慌てて後を追う。
武器屋を出ると、もうライオンの姿はなかった。
「何なんだ・・・」
美桜はモヤモヤしたまま食堂へ向かった。
「あ・・・」
ライオンが居る。
真白と話しているようだ。
「断る。」
「そこをなんとか。」
「他を当たってくれ。」
「そんなぁ~・・・」
「真白?」
「あ、美桜!ねぇ、美桜からも言ってよ~。」
「どうした?」
「ミーナが言ってたのが彼なんだけど、断られちゃって。」
「あの・・・さっきのは、どういう意味なんだ?」
「何だ、お前の仲間だったのか。気の毒なことだ。」
「また・・・どういう意味だ!」
「ちょ、ちょっと美桜。どうしたの?知り合いだった?」
「いや、さっき会っただけだ。」
「お前はなぜ、あの剣を使ってるんだ?」
「なぜって・・・父から譲り受けたものだからだ。」
「ほう。お前の父は、娘が死んでもいいらしい。」
「な、父を侮辱するな!」
「ちょっと待って、2人とも。落ち着いて・・・」
「剣を譲り受けた時、何か言われなかったか?」
「え・・・いずれ使いこなせるようになるだろう。と」
「・・・そうか、父親も分かっているじゃないか。」
「どういう・・・」
「今はまだ使いこなせない、ということだ。」
「・・・」
「あれほどの長剣を扱うには、今のお前には身長も筋力も足りていない。」
「そ、それは・・・」
「身の丈に合った武器を使え、ということだ。」
「身の丈・・・」
「さあ、もういいだろう。飯の邪魔をしないでくれ。」
「美桜、また出直そう。」
「・・・」
2人は食堂を出た。
「おい、真白。ちょっとええか?」
「マミー。どうしたの?」
「さっきの獣人、ちょっと気になることがあるんや。」
「気になること?」
「実はな・・・」
(私は弱い。)
(何の役にも立っていない。)
(父から譲り受けた大事な長剣。)
(また刃こぼれさせてしまった。)
武器屋―――
「へい、らっしゃい。」
「お嬢ちゃん、見ない顔だね。」
ドワーフ族のおじさんが迎えてくれた。
「どうも。」
「今日は何か探し物かい?」
「これ・・・直してもらえるか?」
「う~ん、かなり酷いね。」
「でもまぁ、任せときな。2~3日かかるよ。」
「ああ、ありがとう。よろしく頼むよ。」
「お前が使うのか?」
ハッ!
振り返るとライオンが居た。
全く気配を感じなかった。
「え?」
「その長剣は、お前が使うのかと聞いている。」
「そ、そうだが。」
「死ぬぞ。」
「!!」
「もしくは、仲間を殺すかもな。」
「な、なにを・・・」
「まぁ、俺には関係ないことだ。」
「主人。出来てるか?」
「へい、出来てますよ。お待ちを。」
店主は大きな盾を持ってきた。
「持ち手の交換と傷の修復、磨き加工だったね。」
「ああ。・・・良い出来だ。」
「10万WNだよ。」
「じゃあ、これで。」
ライオンはギルドカードを端末にかざした。
ワヌ~ン
支払いが終わった。
「また、頼む。」
「へい、毎度。」
ライオンは大盾を背負うと、店を出ていった。
「ちょ、ちょっと・・・」
美桜は慌てて後を追う。
武器屋を出ると、もうライオンの姿はなかった。
「何なんだ・・・」
美桜はモヤモヤしたまま食堂へ向かった。
「あ・・・」
ライオンが居る。
真白と話しているようだ。
「断る。」
「そこをなんとか。」
「他を当たってくれ。」
「そんなぁ~・・・」
「真白?」
「あ、美桜!ねぇ、美桜からも言ってよ~。」
「どうした?」
「ミーナが言ってたのが彼なんだけど、断られちゃって。」
「あの・・・さっきのは、どういう意味なんだ?」
「何だ、お前の仲間だったのか。気の毒なことだ。」
「また・・・どういう意味だ!」
「ちょ、ちょっと美桜。どうしたの?知り合いだった?」
「いや、さっき会っただけだ。」
「お前はなぜ、あの剣を使ってるんだ?」
「なぜって・・・父から譲り受けたものだからだ。」
「ほう。お前の父は、娘が死んでもいいらしい。」
「な、父を侮辱するな!」
「ちょっと待って、2人とも。落ち着いて・・・」
「剣を譲り受けた時、何か言われなかったか?」
「え・・・いずれ使いこなせるようになるだろう。と」
「・・・そうか、父親も分かっているじゃないか。」
「どういう・・・」
「今はまだ使いこなせない、ということだ。」
「・・・」
「あれほどの長剣を扱うには、今のお前には身長も筋力も足りていない。」
「そ、それは・・・」
「身の丈に合った武器を使え、ということだ。」
「身の丈・・・」
「さあ、もういいだろう。飯の邪魔をしないでくれ。」
「美桜、また出直そう。」
「・・・」
2人は食堂を出た。
「おい、真白。ちょっとええか?」
「マミー。どうしたの?」
「さっきの獣人、ちょっと気になることがあるんや。」
「気になること?」
「実はな・・・」
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