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第15話 打ち上げ
しおりを挟む「お疲れー。乾杯!」
「「お疲れ(様です)ー!」」
ルイさんの音頭とともにビールジョッキを打ち付け合う。詠唱で乾いた喉にサッポロクラシックが染み渡る。ビール美味し!
「作るの面倒だから、ツマミは焼き牡蠣だけねー」
途中で立ち寄った牡蠣屋さんでテイクアウトした焼き牡蠣が、雑な感じに広げられた。流石マスター。
ここは餃子バーの屋根裏部屋。チーム札幌イーストの打ち上げは大体ここで行われる様だ。こんな場所があるとは、前回来た時には気付かなかった。
レベリングは2時間で終了した。
皆さん疲労困憊だ。あれだけ動けば致し方ないだろう。かくいう自分もスマホを垂直に保持してただけで腕がプルプルいっている。
しかし、成果はあった。
途中からMPも増えてきて中級魔法の火矢も使う余裕ができ、魔法アタッカーとして戦闘に貢献できるようになってきたのだ。獲得エーテルも増え、少しだけ楽しい。
―STATUS―
Name: さいとー
HP: 30 / 30
MP: 61 / 76
LC: 10
EP: 23
最大MPを10増やす度に消費エーテルが10増えるので、MPを46増やすのに費やしたのはEP1300。毎分、最大HPMPは5%回復するので継戦能力も大分高くなった。炎術の杖装備で2分に1発火球が撃てる。これは高MP魔法使いは凄く強いのでは⋯⋯?
「強いよ。前衛がちゃんと揃っていればね」
「後はリアルマネーよねぇ」
「詠唱がなぁ⋯⋯」
「普通、MPポーション使わない」
ルイさんの前衛がちゃんと揃えば強いというのは戦ってみてよく分かった。このゲームには自動的に複数攻撃してくれる魔法はない。
中級の火矢が縦の貫通で、上級の火壁は横の持続ダメージだ。どちらも敵をどう誘導するかが火力に直結する。キチンとした前衛がいないと、効率が酷く落ちるのだ。
また、より上を目指そうとすると属性魔法攻撃を倍増させる上級魔法の精領域が必須になってくるので、ガイさんの指摘も頷ける。しかし最低でも30万円コースか⋯⋯。
今日はルイさんに、物持ちをして貰っていて申し訳ない気持ちもあったためMPポーションは遠慮なく使ったが、カオルさんの言うように普通はバカスカ使っていられないのだろう。
詠唱は慣れるしかないかな⋯⋯。特に魔法少女パターン。厨二ポエムパターンとシステムパターンは割と得意な分野なのではないかと思う。
初めてのシステムパターンはC言語に似ていた。何だよ『include M.S.T.D.I.O Header』って。格好良さげに言ってるけど標準入出力ライブラリじゃねーか。さながら魔法標準入出力というところか。でも結びで『Spell Compiler Collection!』はちょっとカッコイイなと思ってしまった。
起動ワードも起火とかの方が⋯⋯いやいやこれ以上はいけない。その黒い扉を再び開けてはならないのだ。
「しかし、金かかるなぁ⋯⋯」
思わずぼやきが出てしまう。
「火の上級とか、他の属性買うならイースト攻略後の方がいいよ」
「ルイなら原価で出してくれるっしょ?」
いいぞマスターもっとやれ!
「チームメンバーなら⋯⋯しょうがないわね」
イーストの攻略に成功すれば、四大属性の残り三属性だけでも合わせて数万から数十万円の差になる。いや、全部は買わないし買えないし。
尚、魔法使い以外の方々は即時HP回復ポーションを保険で数個持っている程度でほとんど課金していない模様⋯⋯。この格差。
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