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第23話 雨天中止
しおりを挟む今日も朝からエーテル取得率200%バフを使用しつつ定時出社だ。
担当の彼に報告メールを送信する。
ススキノ界の経緯と用地問題、そして成長記録だ。ススキノ界って夜の世界みたいな字面だな。
ネットで家探しをしている間に返信されてきた内容は、成長を喜ぶ父親みたいな文面と、ススキノのビルの屋上の家とか借りれないもんですかね?と、あったとしても高額な賃料がかかりそうで実現不可能な事が記載されていた。でも、屋上をレンタルするという発想はありなのかも知れない。
その他にも、主について調べてみるとの事だったので、こちらでも情報収集を行うべきだろう。今日は午後から札幌イーストの間引きがあるのでルイさんにも聞き込み調査をしてみよう。
ススキノの賃貸マンションは軒並み家賃が安くなっていた。電波が繋がりにくい上に停電多発なので空室も目立つ状態だ。
しかし、自分が住むとなると迷いどころだ。ネットと暖房と布団さえあればいい自分にとって、ネットが繋がらないのは非常に困る。
マンスリーマンションはちょっと外れにあり、何故かこちらは空室がなかった。長期滞在の外国人観光客が借りているんだろうか。
とりあえず住居の件は棚上げし、モバイルバッテリーを購入してから創成川公園に向かう。湿り気のある冷たい風が吹き、今にも雨が降りそうな空模様だ。
「お疲れ様です」
「お疲れー」
年齢不詳のマスターと、小柄で細身だが骨格はしっかりしていそうな女性?のカオルさんが既に集まっていた。
「降ってきそうな天気ですね」
「ガイも休んだし、今日は中止した方がいいかもなー」
「地下街とかでできればいいんですけど、バスセンター駅とか」
「あー。地下はGPSが狂うから前衛が前衛の役目を果たせないんだよねー」
「なるほど。そういえばGPSで位置情報拾ってるんですもんね⋯⋯」
前衛が敵を引き付け抑え込む盾の役目を果たせないと、中級難易度のこのエリアでは後衛もリスクが高過ぎる。
そんな会話をしていたら、ルイさんからの同報メッセージで「本日中止!」が届いた。
「じゃ、解散でー」
「お疲れ様です」
手のひらをヒラヒラさせ去っていくマスターとカオルさん。
さて、予定が空いてしまった。
ルイさんに主についての聞き取り⋯⋯も今日じゃなくてもいいか。
それよりも、さっきの話。中級難易度のここではリスクが高過ぎるが、初級難易度の雑魚敵ならどうだろう?
物理攻撃はGPSが乱れると攻撃が当たらないが、魔法攻撃は画面に収まってさえいればオートで当たる。
コレいけるんじゃね?
ドーリは初級難易度ではあるが、出現するのが見栄えが良くて個体数が少ない上に強めの大型の蜘蛛のみに調整されているので不適格。魔法2発じゃダメだ。1発で倒せる敵じゃないとこちらが死亡する。
魔法1発で倒せる雑魚がいて、それなりの空間がある地下⋯⋯。
念の為、残っていたEP300を消費し最大HPを20増やしてから、目的地に向けて地下に潜った。
―STATUS―
Name: さいとー
HP: 30 / 50
MP: 100 / 100
LC: 10
EP: 14
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