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第36話 イースト奪還スケジュール
しおりを挟む土曜日のチームイーストの間引きは順調に進んだ。
魔法詠唱成功率は8割を超え、装備の整ってきたモモカへの土壁も必要なくなってきたため、歴代最高のエーテルが稼げた。1200オーバーだ。
この調子なら来週中か再来週にはMP200を超えそうだ。
同じく新人のモモカも接敵しない様に立ち回り、敵を釣る事で狩りの効率を高めていた。
中々、良いチーム編成ではないだろうか。
モモカが敵を釣り、鉄壁のガイさんと受け流しの上手いカオルさんがガッチリと敵を抑え込む。一撃の大きいルイさんと手数の多いマスターが敵を削り、俺が魔法で仕留める。
モモカが前衛のHP回復の時間を稼げる様になればもっと安定するだろう。
「「お疲れ(様です)」」
いつもの餃子バーの屋根裏部屋で打ち上げが始まる。未成年はノンアルコールだ。
「ルイの調子も戻ってきたし、界奪還も見えてきたかな?」
マスターが軽い調子で口火を切る。
「もうちょっとHPが欲しいところね。さいとーさんが耐火使ってくれるとしても持続ダメージでHP無くなったら攻撃どころじゃないし⋯⋯。さいとーさんは今MPいくつ?」
「110です。今日の稼ぎで120まで上げられますね」
「170は欲しいわね」
「170なら来週くらいにいけそうですね」
「火精の杖どこかで売ってないかしらぁ?」
ガイさんの言う火精の杖とは何ぞや?
「炎術の杖は火魔法MP1軽減だけど、火精の杖は火魔法MP1割減の杖よぉ。軽減分は四捨五入だからMP18消費の耐火なら2軽減してMP16ね。ちょっとの差だけど長時間戦うと意外と大きいのよねぇ」
なるほど、今使っている炎術の杖の上位互換か。
「売ってたら買うんだけどねー」
「探してみる」
ドロップした装備にも杖はなかった。魔術士のローブがドロップしたので装備したが、ダメージ1軽減とか気休めの防具だ。カオルさんはどこで探すのだろう。
「じゃ主の討伐は再来週で調整しようかしら⋯⋯」
マスクを外したルイさんが腕を組み、皆を見渡す。
「オッケー。助っ人チームの募集しとくー」
「了解よぉ」
「わかった」
「がっ頑張ります!」
ルイさんの視線が俺で止まる。
「さいとーさんはその前に死なないでね」
「⋯⋯了解です」
「モモちゃんはエーテル酔いに気をつけて」
「は、はい」
「じゃ再来週の土曜日にリベンジよ!」
「「おー!」」
「ところで主はどんな敵なのですか?」
「火グマよ」
「ヒグマですか」
⋯⋯北海道らしいな。
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