俺の幸せの為に

夢線香

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本編

最終話 神結糸の仲 ★

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 翌朝、目覚めると…相変わらず俺の上に乗っているノルフェント。

 流石に、今日は朝勃ちしていない。

 ──今度、騎乗位でもしてもらうか…。きっと、堪らなくエロい姿で俺を愉しませてくれる筈。

 ノルフェントが初めてだったから、俺は二回で終わらせた。……ノルフェントは、もっとイっているけどな。

 ちょっとずつ慣らして、ちょっとずつエロくなっていくのを眺めるのも……楽しみだ。

 泣き腫らした様な赤い目元が…何だか艶めかしい。

 くしゃくしゃに乱れた髪が煽情的だ。

 俺に喰われ過ぎて、真っ赤に色付いて…ぽってりと腫れた唇。

 白い肌に散らばる紅い花びら…。俺が付けたキスの跡。

 本当に、如何しようも無く秀麗で…妖艶で…厭らしい…。

 其れなのに、初さが失くならないと謂うのだから…男には堪らないな。

 だけど、ノルフェントは、もう俺のもの。

 誰にも触らせないし、奪わせない。

 ノルフェントの頬を手の甲でそっと撫でる。

 ──子は出来ただうか…?

 早く出来て欲しいけれど、もう少しノルフェントを堪能したい…。

 鑑定魔法で確認してみると、まだ妊娠していなかった。其の事に薄っすらと北叟笑む。

 黒猫と同じ体温を感じながら抱き締める。

 吸い付く様なノルフェントの肌が気持ち良い。

 此れも、お互いの魔力のせいなのか?

 手に入れてしまった今では、ノルフェントを離したくない。

 背中を撫でる手が止まらない。

 ノルフェントは、身動いで益々、俺に擦り寄ってきた。

 可愛いな…ノルフェ…。

 思わず背中から腰に手を滑らせ…更に形の良い尻を撫でていると、ノルフェントの腰が揺れる。

 構わず撫で続けているとノルフェントが目を覚ました。

「…ん……?…おはよう…?」

 まだ眠そうな顔で俺を視て、頬を緩める。

「おはよう、ノルフェ」

 ノルフェントの尻を撫で回しながら微笑む。

「なっ……な…に…?」

 撫でられる感触にノルフェントは、慌てて上半身を起こして尻を引き、前のめりになって後ろを覗き込んだから、俺の前に紅色の乳首を差し出す格好になった。

 差し出されたので、頂いた。

 ちゅうっ…と吸い付く。

「ひゃっ…!」

 ノルフェントは、ビクリと身体を揺らして逃げようとした。其れを許さずに抱き締める。

 反対の乳首にも、ちゅうっ…と吸い付いて朝の挨拶をする。 

「アッ……!」

 ノルフェントは、ふるりと震えた。

 此の位でやめてやるか…。

 ノルフェントを引き寄せて抱き締める。

「─身体、平気? 痛い処はない?」

「ぅ~~……平気……」

 ノルフェントは、俺の首筋に顔を埋めながら唸るように答えた。

「──気持ち良かった?」

「っ…!……わ…分からない……」

 ノルフェントは恥ずかしがって、益々、俺の首筋に頭をぐりぐりして来る。

 むむ…、其れは…男として聞き捨てならないな。

「──分からなかったの?」

 コクリと小さく頷くノルフェントを抱きながら、身体を反転させてノルフェントの上に覆い被さった。

「そっか…。ちょっと、優しくし過ぎたかな…」

 俺とノルフェントに浄化魔法を掛けると、赤く腫れた唇にちゅっとキスをした。

「っ…?」

 たった其れだけで頰を染めるノルフェント。

「じゃあ、分かるまでしようか。─子も作らなきゃだし」

「…えっ?」

 開いた口に深く、口付ける。昨夜も散々した口付け。

 ノルフェントも慣れてきたのか、俺を真似て辿々たどたどしく舌を絡めてくる。其の舌を舌で撫で回しながら、弱い処も撫でていく。

「ん……」

 散々、舐めて舌を吸い上げながら、小さなリップ音を立てて唇を離した。 

 眼をとろんとさせて、はふ…と熱のある息を吐くノルフェント。

「─気持ち良い…?」

 尋ねると朱紅の眼を泳がせて、目を伏せる。

「……気持ち良い…って…どんな…?」

 はは、其処からか…。

「俺と…もっとキスしたい…? 俺にもっと触られたい…?………俺が、欲しい…?」

 ノルフェントのふさふさの長いまつ毛が震える。

「………したい……ハーシャが……欲しい……」

 恥じらいながら呟くノルフェントに、笑いが込み上げる。

「そっか。じゃあ、全部あげる。─俺の全部はノルフェのものだよ」

 もう一度、深く口付けながら手をノルフェントの胸に這わせる。ちっちゃな胸の尖りを潰さないように何度も掠めながら通り過ぎる。其れだけで、ノルフェントの身体は小さく跳ねた。

 唇を名残り惜しげに軽く吸って離し、耳を食みながら舐める。

「ふ、うぅっ……!」

 ふるふると震えるノルフェントを宥めるように、胸を撫でて乳首を指で優しく弄ぶと、益々、身体を震わせた。

「今、身体が震えているこの感覚が…気持ち良い…だよ…」

 耳元で囁いて、ぴちゃりと舐めるとノルフェントの体がぶるぶると震えた。

「~~っっ…!!」

 其の儘、首筋を喰んだり舐めたりしながら下へ、下へと降りていく。紅色の乳首を舐めて舌で転がして、ちゅうっ…と吸う。

「っ…うあっ……!」

 乳首の弱いノルフェントは、簡単にイきそうになる。でも、イくまではいかない。滑らかな腹を撫でながらノルフェントの息子を握る。

 スライムジェルを取り出して割り、ノルフェントの勃ち上がった美麗な息子さんに絡めながら撫ぜていく。

 息子さんは、薄紅色の先端から涙を零しながら震えるので、よしよしと宥めるように撫でてあげる。

 空いた手でジェルを纏わせた指で後ろの蕾を撫でて、トントンっとノックすると、きゅっと締まった。でも、ヌル付く指は一本くらいなら簡単にぬるん、と挿いってしまう。

「っ…!! ハ、ハーシャっ…!!……だめっ…!!」

「何が駄目?」

 後ろの指をにゅるにゅる動かしながら、息子さんもヌルヌルと扱き上げる。でも、達する程の刺激は、あげない。ノルフェントの腰は、ひくひくと跳ねて、もどかしそうに悶えて…くねらせる……。

 白い肌に紅色の乳首を健気に立ち上がらせて…腰をくねらせるノルフェントは……やばい程エロくて…厭らしくて…俺を煽って…悩ましげに誘って来る…。

 本当に…傾国は伊達じゃない……。

 蕾の指を二本に増やしながら、そんなノルフェントをうっとりと鑑賞する。

「あ…ぅ…っ…!…な、なんで……?……するのっ…!?」

 何でするの? そりゃあ──。

「ノルフェがしたいって…俺が欲しいって言ったからだけど?」

 首を傾げてノルフェントを見ながらも、両手の動きは止めない。

「…ぇ…っ…!!……うぁっ…!……え…?…えっ…!?」

 ノルフェントは、真っ赤な顔で涙目になりながら、乱れる呼吸を必死に整えようとしている。……官能と混乱に、揺ら揺らと眼を泳がせる。

 三本目を挿れるには、まだ…ちょっとキツイな…。

 前立腺を指先の腹で撫でてやる。

「う…んぁっ…!!」

 ノルフェントの身体が大きく跳ねて、俺の指をぎちり、と喰い締めながら、ビクビクと痙攣した。

 こんなに喰い締められたら…俺の息子が絞め殺されるな…。

 俺はノルフェントの股間に顔を近付けて、はむり、と玉袋を口に含んだ。

「ㇶゃぁあっ…!!」

 ノルフェントの腰がビクンと跳ねる。

 口の中の、やわやわで…ふかふかで…何とも舌触りのいい玉袋をはむはむと喰んで、舌で舐め回す。

 息子さんから手を引いて、もう一つの玉袋を手でもにもにと揉む。

 ノルフェントは力が抜けて、あっという間に弛緩した。其の隙に、三本目の指を押し込む。

「…あっ……ああぁ…ぁ…~……っ」

 力の入らない声を出しながら、ノルフェントの身体はベッドに深く沈んだ。

 三本の指でふわふわの内壁を撫で擦り、ぐるりと回したりして拡げていく。昨夜、したばかりだから、あっと言う間に拡がった。

 玉袋から口を離して…でも、名残り惜しくなって、ちゅうっ…と吸い上げてから漸く離れる。

 ノルフェントは…口をはくはくとさせながら、其れを視て、ぶるるっ…と震えた。息子さんもぷるぷるしているけれど、お口で可愛がるのは、また今度ね。

 薄紅色の先端に、ちゅっとキスをしてから離れる。

「ぁうっ…!」

 ノルフェントの手は、シーツを握り締めて僅かに震えながら俺を視る。

 何てことするの…!? とでも言いたそうだ。

 指は抜かない儘、ノルフェントの綺麗な片脚を片手で担ぎ上げ、太腿の内側に唇を滑らせる。

 白い足がビクンっ…と跳ねた。

 構わずに吸って舐めて、喰む。弱い処に辿り着く度に長い脚を小さく跳ねさせる。

 太腿の付け根に近付くにつれて、よく跳ねる。

 ノルフェントは、まるで…桃色の吐息でも吐いてるんじゃないかと思うほど淫靡だった。 

 涙を溜めて赤らむ目元に…眉を下げて情けない顔をしている。俺を視る、其の朱紅の眼が……堪らないな…。

 そろそろ、ノルフェント中に挿いりたいな…。

 ほかほかに温められた指を抜いて、スライムジェルを押し込む。

 中で割ると…ぬるぬるの愛液の様に…排出しようとひく付くので、俺の息子で栓をしてあげた。

 ノルフェントの腰が僅かに揺れる。

 後孔を先端で、ぬるぬると滑らせると、待ち遠しいと謂わんばかりに…ちゅむちゅむ…吸い付いて来る。

「ノルフェ、昨日…此処に俺が挿いった時の事、覚えてる…?」

「っ…!」

ノルフェントは答えなかったけれど、後孔が…ちゅう~っと吸い付いて教えてくれた。

 はは…、覚えてるんだな…良い子だ…。

 少しだけ押し付けて…ぬりぬりすると、頻りに後孔をひくつかせる。

 ノルフェントの腰を掴んで引き寄せる。其の動きのせいで、先端がカリ首まで…ぬぽん、と挿いってしまった…。

「ぅうっ……!?!?」

 ノルフェントは、吃驚したのか、俺の息子を絞め殺しに掛かってくる。

「クッ……!」

 ギチギチと潰して来る痛みを堪えながら、ノルフェントの玉袋を握る。

「ふあっ……!!」

 ノルフェントの締付けが緩んで、へなへなと腰が落ちそうになるのを慌てて抱き締めた。

「っうああぁっ……!!!!」

 其のせいで、一気に俺の息子が挿いってしまった…。

 不可抗力だ……。

 背中をしならせ胸を突き出す姿にゾクリとする。

 誘われる様に、突き出された紅色の乳首にしゃぶりついた。

 ノルフェントの胸は…魔性の胸だな……。白い肌に際立つ紅色の乳首と乳輪。─今迄、散々狙われてきたせいか…普通の男のゴマ粒みたいな乳首じゃない…。イクラ一粒よりは小さい…筋子の一粒…位かな。其れを、舌で転がしながら、弾いてみたりして…キツく吸い上げる。

「んああぁっ…!!!」

 キツく吸われるのが、一番感じるみたいだ。

 ノルフェントの胎内なかの息子が…きゅうきゅう締め付けられるが、玉袋をニギニギムニムニ揉みしだいているので、痛い程じゃない。

「ハ、ハーシャっ……!…胸、吸っちゃだめっ……!」

「─どうして? 気持ち良いんだろ…?」

「…き、…もち…い…い……?」

 ノルフェントの乳首から唇を離し、人差し指をそっと乳首の上に置いて、掠めるように指を小刻みに動かす。

「ふっ…!!」

「乳首…キツく吸い上げられたくならない…?」

「っ…!?」

「もどかしい刺激だけで良いの…?」

「っ…!」

 両方の乳首を掠める指の動きを速める。

 ノルフェントは、息を呑みながら腰をゆらゆらと揺らす。

「…もう、吸わなくても良いの…? さっきの刺激が欲しくない…?」

 ノルフェントは、唇を戦慄かせて彼方此方に視線を奔らせた。

「─ここ…舐めなくてもいいの…?」

「っ…!…ぁ……ぁ……っ…」

「ノルフェントの胎内なかは、もっと吸ってって言っているよ?」

 ノルフェントの胎内なかは、きゅうきゅうと俺の息子を締め付けながら吸い付いている。

 一度だけ、僅かに腰を引いて奥を穿つ。

 ノルフェントの腰がビクンっと震える。

「あ……す、…吸って……」

 ノルフェントは顔を背けて、羞恥に頬を染めて長いまつ毛を伏せた。其の眉毛は、悩ましげに歪んでいる。

 御所望とあらば幾らでも。さっきとは違う方の乳首をキツく吸い上げる。

「ん~~っ…!」

 ノルフェントは、カクカクと腰を震わせた。

 ─軽く、中イキしてるよな…? これ…。

 その証拠に、俺の息子は、きゅむきゅむ揉みしだかれ、ちゅうちゅう吸われていて……目茶苦茶気持ち良い…。

 あんまり気持ち良いから、ゆるゆると腰を動かす。

「は、…あっ…!…んんぁっ……!!」

 イったばかりの敏感な中を擦られて、ノルフェントが打ち上げられた魚みたいに跳ね回る。

 ゆるゆると動かしながら…今日は、前立腺を狙った。黙っていても当たるけど、狙われるのとでは理由が違う。

「ハー…シャっ……!…ん゙ん…ぁあっ…ふ…ふっ……!!」

 勝手に押し出される喘ぎ声に、涙を流しながら震えて、ままならない呼吸に、はぁはぁと息を荒げるノルフェント。

 ああ…、まずいな……。もっと泣かせたくなる……。もっと、優しい意地悪で善がらせて…もっと、優しく虐めて…もっと、目茶苦茶に可愛がりたい…。─俺しか分からなくなれば良い。

 俺だけを求めて…俺だけに縋って…俺なしじゃいられなくなれば良い…。

 ─傾国級の魔王候補に陥落させられるのは、俺だけで良い…。

「ノルフェっ……!……ノルフェっ……!!」

 堪らなくなって、ノルフェントに覆い被さって口付ける。

「んん゙ん゙~~~っ!!!」

 ノルフェントの口の中を貪りながら、腰を振る。

 ノルフェントの息子さんが俺の腹に擦られる。

 唯でさえ、呼吸のままならないノルフェントの呼吸を奪い、吹き込みながら、二人で上り詰める。

 俺の首に必死に獅噛み付いてくるノルフェントが、堪らなく……愛おしい……。

 思わず、深く腰を打ち付けてしまって…奥を抉る。まだ固い奥を打ち抜くことは、しなかったけれど……。

「ん゙ん…んんんっ…~~~……っ…!!!!」

 ノルフェントは、胎内なかを蠢かして、ぎゅむぅ~~っと締め付けながら、俺の子種を搾り摂ろうとする。

 ──勿論、幾らでもあげるよ……。

 奥をぬちぬちと抉る様に擦り付け、一際大きく打ち付けて俺もイった…。

 お互いの汗で滑る身体を抱き締める。

 暫くは、二人の荒い息遣いだけが部屋に響いた。



 二人の熱が落ち着いた辺りで、浄化魔法を掛けて綺麗にする。

「──気持ち良い、って言うのがどういうものか、分かった…?」

 腕の中に抱き込んだ、ノルフェントの額にキスをしながら尋ねる。

「っ!…………わ、…分かった……」

 ノルフェントは、とろんとした顔で恥じらいながら俺の胸に顔を隠した。

「──また、したい?」

「………ぅ…ん……したい……」

 其れだけ聴けたら、俺も満足だよ。

 ノルフェントの乱れた髪を撫でながら暫くは、余韻に浸る。

 お互い無言で、お互いの身体を撫で合う。

「──ハーシャ…」

「ん…?」

「──私達は、“神結糸の仲”なの……?」

 ノルフェントが小さく呟いた。

「ノルフェは、“神結糸の仲”に成りたいの?」

「………」

 ノルフェントは、黙り込んでしまった。

 もしかして…そうなりたいのか……?

 “神結糸の仲”か…。神が、神の髪を使って結んだ縁だったか…?

 んん? 待てよ……。

 それって、俺で良いんじゃ……?

 ノルフェントを抱き締めた儘、身体を起こす。

 俺の結い上げた儘、ぐしゃぐしゃになった髪を解く。

 其れを黙って見ていたノルフェントが、異常に長い俺の髪を掬い上げて驚いていた。

「──凄い長さだね…。其れに、とても綺麗……」

「此の髪、どうやっても切れないんだよ」

「ええ?」

 ノルフェントは、俺の髪の一本を摘み上げ、両手に持って引き千切ろうとした。

 たったの、一本ですら切れない、おかしな髪。

 何度も試して不思議そうに首を傾げるノルフェント。

 切れないけれど…俺の意志で一本引き抜く事は出来るんじゃないか?

 毎日ブラッシングしても、一本も抜け毛がないおかしな髪。

 ノルフェントの手にしている一本を取り上げ、其の一本を辿って根本に辿り着き、引き抜くと簡単に抜けた。

 少しだけ、微妙な気持ちになる。

 だって、刃物で切れないし魔法でも無理だったのに、引っこ抜くのは有りなんて。

 髪を短くしたければ、全部引っこ抜いてスキンヘッドになるしかない。

 異常な長さの長髪かスキンヘッドの二択しか選べないなんて…何か微妙。

 抜いた髪を自分の左手の薬指に巻き付けて結ぶ。

 其れを不思議そうに見ていたノルフェントの左手を取って、結んだ髪の端を同じ様に薬指の付け根に、ぐるぐる巻いて結ぶ。

 此れこそ、正真正銘の“神結糸の仲”だ。

 二護神の…神である俺の髪を使って、神の俺が結ぶんだ。間違いなく、“神結糸の仲”だろ?

「此れで、俺達は“神結糸の仲”だ」

「ふふっ、ハーシャが神様なの?」

 ノルフェントは、綺麗に微笑んで髪が結ばれた薬指を眺めた。

「──ああ、俺は、神様だからな」

「ふふふっ…! ハーシャらしいね」

 ノルフェントは全然信じていないけれど、俺はちゃんと教えたからな? 隠してないぞ?

 “神結糸の仲”は、離す事も離れる事も出来ないんだったよな? 初めて聴いた時は呪いかと本気で思っていたけれど、─こうなった今となれば、良いじゃないか。

 ノルフェントを、離す事も離れる事も出来なくなるんだろ? 寧ろ、願ってもない事だ。

 髪が結ばれたノルフェントの手を掬い上げる。

「俺達は、“神結糸の仲”だ。ずっと、離さないし離れない。ノルフェ、──愛しているよ」

 ノルフェントの薬指に結んだ髪の上に、口付ける。

「ハーシャ…。私もハーシャが好き…。ハーシャとずっと一緒に居るから……ハーシャも、私から離れないで。ずっと私の傍に居て。──最後まで、一緒に居て」

 ノルフェントは、縋るように俺を見詰める。

「──ああ、必ず。必ず傍に居るよ、ノルフェの傍に居るよ…」

 手にしていたノルフェントの手を、絡め合うようにして握る。握り締めた薬指にもう一度キスを落とす。

 すると、結んだ髪が光って…俺とノルフェントの薬指も光った。

「「っ!?」」

 光が収まると、お互いの薬指には結んだ髪の毛は無く、青銀のシンプルな指輪が嵌っていた。

「──凄い、ハーシャ。こんな魔法も使えたんだね」

 純粋に感動しているノルフェントに、後ろめたさが残る。

 もしかして俺、今…ノルフェントに呪いを掛けた訳じゃないよな…?

 ま、まあ? ノルフェントを幸せにすれば良い事だし、誰にも奪われたくないから良いか。

 眼の前で、無邪気に喜んでいるノルフェントを眺めながら、苦笑する。

 無邪気なのに…情事の後の気怠さをかもし出しながら、色気駄々漏れで指輪を見詰めて、艶かしく微笑むノルフェント。

 そんな可愛いことを──全裸でやられたら、ムラっとしても仕方が無いよな?

 秀麗な顔で、花が綻ぶように艶然と微笑むノルフェントを、眩しいものを見るように…眼を細めて見詰める。



 ──いや、獲物を見る眼だったかもしれない。




 









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