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夢の中で
しおりを挟む『んっ、ぁ…♡』
甘い声音が鼓膜を揺らす。はしたなくも甘えるような喘ぎ声。夢現の中、また日向に抱かれている夢か、と内心呟いた。
現実では絶対有り得ないのに、いつの頃からか親友である日向に犯される夢を見る。
どちゅ、どちゅっ、
ぱんぱんぱんっ、
熱くて大きい楔をアナルに埋め込まれ、抽挿を繰り返す。奥へと入っては浅い所まで肉棒を引き、また奥へと入れられて…。
ただの排泄する場所が今では性感帯へと変わった。
硬さを増し、大きくなったソレが1番良い場所を擦る。
『ンッ…♡ぁっ、あっ、…んっ♡』
びくり、と身体が跳ねるも繋がった場所が離れる事はなく、寧ろ逃げてを防ぐ様にして日向が俺の腰を両手で支えていた。
結合部はきっと丸見えで、
日向に尻を向けたまま何度も奥を穿たれる。
ギッシギッシと鳴るベッドのスプリング。その度に肉と肉がぶつかる音が部屋に響いた。
『ぁっ、あっ、ぁ"…♡♡♡♡』
ゾクゾクとした感覚が身体を走り抜け、そのまま熱を出す様にして俺のペニスが…
精液を吐き出した。
あまりの気持ちよさに、びくびくと痙攣する身体。秘部に埋め込まれた肉棒すらもきゅっ、と締め付けて何度目かの射精を促してしまう。
熱くて大きくて硬い日向のペニス、
ソレが俺のナカに入っていると思うだけで、頭がくらくらしてしまう。こんなこと…許されないのに、
俺たちは親友で男同士で、
なのに何度も愛し合っている。でもそれは現実ではなく俺自身が生み出した夢だから、
だから…、
夢でだけは日向と愛し合ったって良いよね。
どうせ叶わない恋だから。
■
◇
■
ぐったりとうつ伏せで眠る美央。
美央のアナルに埋め込んでいたペニスを外に出そうとすれば、それを拒否するかのように中の肉が収縮し陰部を甘く締め付けた。
「…っ、……美央。俺だけの美央」
背中を向けてすよすよと眠る愛しい子。何度か中出ししてしまったせいか、尻からはたらたらと蜜が溢れてシーツを濡らした。
初めて美央の身体を開いた日。
俺は次の朝、美央と顔を合わせるのが怖かった。眠っていた美央を抱いたこと。勿論許可なんて取らずに美央の初めてを奪ったから。
だから俺という存在を拒否されてもおかしくは無かった。
行為中に目を覚ましたから、きっと俺を責めるだろう。
そう思っていた。
俺たちの関係が壊れるかもしれない。
もしかしたら俺たちの関係がいい方に変わるかもしれない、
色んな感情が混ざり。混ざっては消えた。
そして、迎えた次の朝。
繋がったこと自体が無かったことにされていた。美央はあの日、俺と愛し合って。俺を見て「好き」だと零したことを…
夢だと思い込み、
あの出来事を否定した。
【完】
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