スマフォ画面0.001ミリ差の恋

丹波 新

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二章 超AIの大活躍

20話 二面の炸裂弾の使い道

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デレデーレはコズミックシューティングスターの二面へと差し掛かった。
ちなみにこのゲームにセーブデータは存在しない。出来ることと言えばそのままの状態をスリープモードにして一時停止するか、ゲーム―オーバーになるしか中断の余地はない。

「これが正規の攻略法なのか?」

ボスを倒したデレデーレ、オレは隣でモニターに直視した前渡とうやに話しかけた。

「ああ、三面まではセオリー通りが完成している。しかし初見で隕石を攻撃せず回避してやり過ごすとは思わなかったぞ」

「なんだそりゃ、凄いのか?」

「効率の良さを詰め込んでいると言った方がいいな、このゲームには残弾数というものがあって、弾切れしたら終わりなんだよ。ホラ、左下見て見ろ」

「残弾数約1万3000弾数か……かなり残ってるな。隕石を撃ち落とさない理由ってのは何なんだ?」

「ハッキリ言って邪魔以外の何物でもない。弾数は削られるわ。スコアは全然たまらないわ。撃っといて得なことが無いんだよ」

それを訊いてオレはこのゲームを考えた奴はとことん鬼畜だと思った。しかし、デレデーレはもう隕石の通過パターンを演算したのか、軽やかに避けていく。もちろん弾は撃ってない。しかも回避するごとにスコアがたまっていっていた。

「これはどういうことなんだ」

「驚いたのはこっちもだよ。まさかプレイしたことがあったりするのか?」

前渡とうやはオレの問いに答えずにモニターにかじりついていた。

『――暇つぶしに、色々試していたらこうなりました』

何がどうしたのかというと、デレデーレが隕石の目の前まで近づいて、ギリギリのところを余裕で自機を旋回させてスコアを溜めていた。

「これやらないと二面ボス出現しないからなぁ~~、それとも一面で隕石を撃ち落としていくかしかないか~~」

「――えっ! そんな初見殺しありかよ」

オレは来ヶ谷部長を見た。すると頭を掻きむしっている姿を目にした。たぶん本気で潰しにかかった計画だったのだろう。

『ピュンピュンピュンピュンピュンピュン』

その後もデレデーレは敵機を次々と撃ち落としていく。
そしてゾロリとレーザーを打ち続ける敵陣に取り囲まれたデレデーレは、どんどん縮まる間隔に追い詰められていく。あたかも地縛特攻する敵陣営であった。その数なんと10機これはピンチ。

「そこは数少ない炸裂弾を――」

前渡とうやに言われたのだが、

『――それはフェイクですね』

デレデーレは後面の敵機をすぐさま撃墜し、後ろに下がり、囲まれつつあった場所に集中攻撃を浴びせることで、包囲する敵陣営を残らず撃墜していくのだった。

「えっ……炸裂弾使わないの? 何で?」

ふぶくデヨーネさんがデレデーレに問いかける。

『この炸裂弾の威力を見てください。威力532です。完全にボス戦用の数値ですよ』

デレデーレがステータス画面を見せびらかしてくる。単発一回につき1ダメージに対し、三つ搭載の炸裂弾は532の威力であった。

「素人なら使っちまうけどな……けど次のボスはあいつだし――」

「――何だこりゃ!?」

奥の画面から姿を現したのは、一つの顔と二つの手のひらと二つの足を宇宙船にしたような敵機だった。それはあたかも分裂をイメージさせる。

『いっけーー炸裂弾!!』

初っ端からドッカーーーーンと炸裂弾をぶっぱなし、顔、手足に大ダメージを与えるのだった。そうすると手足が動かなくなる。

『……あとは、ちまちま顔に攻撃っと』

正面にレーザーのような攻撃を与え続けるだけの顔型敵宇宙船。本来ならば手足からの攻撃も合わさり、かなりの難敵だったはずだが、初っ端に打った炸裂弾が功を成したのか、案外すんなり二面ボスをクリアすることが出来た。

「なんか、速攻でクリアできたけど、これもセオリー通りなのか……?」

「……まぁな」

顔には出ていないが相当驚いている前渡とうやだった。
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