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二章 超AIの大活躍
26話 ビッグサテライター第三形態との最終戦
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デレデーレは強敵ビッグサテライターの第二形態を撃ち倒し、残る第三形態に警戒しながら飛空していた。
「残り時間3分を切ったぞ!」
オレは焦りに焦っていたが、
『大丈夫です。何とかして見せますケンマ様』
「いよいよ最終ラウンドか……さて鬼が出るか蛇が出るか」
興奮のあまり、モニターに顔を近づける前渡とうや。
『――蛇ですよ』
というデレデーレの自機の直線方向にビッグサテライターのコアが浮き彫りになり、その正体をあらわにする。ようするにコアから何か生まれ出でんとしているのだ。それはまるで圧縮されたとぐろ状の蛇に見えたのだ。
ビッグサテライターのコアが光り出し、そして中身を解放せんとまるで孵化するように砕け散った。
「ギャオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!」
まるで列車の汽笛のような声に、姿は龍と蒸気機関車をモチーフとしているのか、何とも言い難い、端的に言えば強そうなデザインをしていた。
『――残り時間2分53秒!! 行きます!!』
デレデーレは即座に攻撃態勢に移り、残り10000を超える弾幕を張っていった。
しかしそんな攻撃は全く利いていないのか、弾幕をいくら食らわせても受け取ったダメージとなる点滅が一向に起きなかった。
「――攻撃が利いていないのか!?」
オレは不測の事態につい、叫んでしまった。
『いえ、利いてますよ! これはあくまで精神攻撃、ここまで来たプレイヤーのやる気を一気に削ぐための措置でしょう』
何とたちの悪い仕様だろうとつくづく思う、しかも蒸気機関車型の龍はこちらに向かって直進してくる。
『――はやっ!?』
残機数は一機、倒されることの許されないデレデーレはほぼ直感で回避した。それくらい敵のロックオンからの直進攻撃の速さが尋常ではなかった。こうなってしまえばこちらも旋回うして追尾するしかないのだが、
「さすがラスボス――」
蒸気機関車型の龍ビッグサテライターはいくつも連結した車両のようなものが、そこで五つに分離したのである。
『――――っな!?』
しかも全機からレーザー砲が飛びかい、デレデーレの機体を襲う。
やむなく回避に専念するデレデーレ。そこで、
『使っちゃいますか! いっけぇぇぇぇぇぇぇぇ炸裂弾!!』
本体加えての五機の敵機はこの炸裂弾をもろに直撃した。いったいも漏らさないそのプレイングに皆歓喜の拍手を送る。
『拍手は早いです!! さて、もういっちょ来ますかね』
デレデーレの言う通りビッグサテライターは通常形態に戻り、またロックオンからの直進攻撃を行ってきた。
『追撃して、分離したところを炸裂弾!! これで五倍ダメージになっているはず』
532×5=2660×2=5320である。つまりこれでビッグサテライターに五千のダメージを与えたことになる。
そして、ババババーーーーン!! という効果音と共にビッグサテライターの車両状の四機の機体は撃墜していくのであった。
そしてここからが本当の闘いであることをすぐに気づかされる。一機となった列車状の龍は口からとんでもないものを合計十は吐き出していた。それはミサイルだった。もちろんこんな攻撃デレデーレであれば回避は簡単であろうそのはず、旋回しやり過ごしていたのだが、、、
『……――――ファッ!? ナニコレ追尾してくる!! もしかして誘導弾!?』
一気に機体を180度変えて後ろから追尾してくる誘導弾に攻撃を仕掛ける。
バババババババババババーーーーーーン!! と撃ち落としていくのだが、次の誘導ミサイルが発射された。
『なるほど……撃ち落とすと、またすぐに追加の誘導弾が追っかけてくる仕様ですか……』
しかし今は撃ち落としてやり過ごすしかないのだが、撃ち落としても撃ち落としても、状況はフィールド内に常に十の誘導弾が放し飼いになる状況である。
『はいはい――わかりました! 除けながら倒せっていうことですよね!』
半ばあきらめたかのように聞こえる投げやりなセリフとは裏腹に、デレデーレのプレイには微塵も無駄なく、攻撃するときは攻撃を、回避するときは回避をしていた。
のこり一分を切ったところで残弾数を見てみると4261だった。
そして、いつのまにやらビッグサテライターはモニターに充満するように火を吹きかけ、隕石群まで避けなければいけない状況になっていた。このとき誘導弾が隕石に衝突すると大規模な爆発をし、またしてもビッグサテライターから追加の誘導弾が吐き出された。そんなカオスな状況の中で、、、
ついに、、、
残り時間10秒を切ったところで、、、
バゴゴゴ―ーーーン!!
ビッグサテライターは撃墜された。
『やったーーーー!!』
タタターーーーターータッタターーン!! とうとうすべてのクリアが完了した。
エンディングを背景にデレデーレがコックピットを開け、、、
『――ケンマ様、ケンマ様やりました! 全クリです全クリ!』
「ああ、見てたよ凄かった……」
オレが感想を漏らすと満面の笑みになるデレデーレだった。
周囲からも拍手喝采が起きるほどの偉業を無しと遂げたのだ。オレはかなり誇らしかった。
モニター内はエンディングも終了し、コングラチュレーションとサンクスの文字が浮かび上がっていた。
「残り時間3分を切ったぞ!」
オレは焦りに焦っていたが、
『大丈夫です。何とかして見せますケンマ様』
「いよいよ最終ラウンドか……さて鬼が出るか蛇が出るか」
興奮のあまり、モニターに顔を近づける前渡とうや。
『――蛇ですよ』
というデレデーレの自機の直線方向にビッグサテライターのコアが浮き彫りになり、その正体をあらわにする。ようするにコアから何か生まれ出でんとしているのだ。それはまるで圧縮されたとぐろ状の蛇に見えたのだ。
ビッグサテライターのコアが光り出し、そして中身を解放せんとまるで孵化するように砕け散った。
「ギャオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!」
まるで列車の汽笛のような声に、姿は龍と蒸気機関車をモチーフとしているのか、何とも言い難い、端的に言えば強そうなデザインをしていた。
『――残り時間2分53秒!! 行きます!!』
デレデーレは即座に攻撃態勢に移り、残り10000を超える弾幕を張っていった。
しかしそんな攻撃は全く利いていないのか、弾幕をいくら食らわせても受け取ったダメージとなる点滅が一向に起きなかった。
「――攻撃が利いていないのか!?」
オレは不測の事態につい、叫んでしまった。
『いえ、利いてますよ! これはあくまで精神攻撃、ここまで来たプレイヤーのやる気を一気に削ぐための措置でしょう』
何とたちの悪い仕様だろうとつくづく思う、しかも蒸気機関車型の龍はこちらに向かって直進してくる。
『――はやっ!?』
残機数は一機、倒されることの許されないデレデーレはほぼ直感で回避した。それくらい敵のロックオンからの直進攻撃の速さが尋常ではなかった。こうなってしまえばこちらも旋回うして追尾するしかないのだが、
「さすがラスボス――」
蒸気機関車型の龍ビッグサテライターはいくつも連結した車両のようなものが、そこで五つに分離したのである。
『――――っな!?』
しかも全機からレーザー砲が飛びかい、デレデーレの機体を襲う。
やむなく回避に専念するデレデーレ。そこで、
『使っちゃいますか! いっけぇぇぇぇぇぇぇぇ炸裂弾!!』
本体加えての五機の敵機はこの炸裂弾をもろに直撃した。いったいも漏らさないそのプレイングに皆歓喜の拍手を送る。
『拍手は早いです!! さて、もういっちょ来ますかね』
デレデーレの言う通りビッグサテライターは通常形態に戻り、またロックオンからの直進攻撃を行ってきた。
『追撃して、分離したところを炸裂弾!! これで五倍ダメージになっているはず』
532×5=2660×2=5320である。つまりこれでビッグサテライターに五千のダメージを与えたことになる。
そして、ババババーーーーン!! という効果音と共にビッグサテライターの車両状の四機の機体は撃墜していくのであった。
そしてここからが本当の闘いであることをすぐに気づかされる。一機となった列車状の龍は口からとんでもないものを合計十は吐き出していた。それはミサイルだった。もちろんこんな攻撃デレデーレであれば回避は簡単であろうそのはず、旋回しやり過ごしていたのだが、、、
『……――――ファッ!? ナニコレ追尾してくる!! もしかして誘導弾!?』
一気に機体を180度変えて後ろから追尾してくる誘導弾に攻撃を仕掛ける。
バババババババババババーーーーーーン!! と撃ち落としていくのだが、次の誘導ミサイルが発射された。
『なるほど……撃ち落とすと、またすぐに追加の誘導弾が追っかけてくる仕様ですか……』
しかし今は撃ち落としてやり過ごすしかないのだが、撃ち落としても撃ち落としても、状況はフィールド内に常に十の誘導弾が放し飼いになる状況である。
『はいはい――わかりました! 除けながら倒せっていうことですよね!』
半ばあきらめたかのように聞こえる投げやりなセリフとは裏腹に、デレデーレのプレイには微塵も無駄なく、攻撃するときは攻撃を、回避するときは回避をしていた。
のこり一分を切ったところで残弾数を見てみると4261だった。
そして、いつのまにやらビッグサテライターはモニターに充満するように火を吹きかけ、隕石群まで避けなければいけない状況になっていた。このとき誘導弾が隕石に衝突すると大規模な爆発をし、またしてもビッグサテライターから追加の誘導弾が吐き出された。そんなカオスな状況の中で、、、
ついに、、、
残り時間10秒を切ったところで、、、
バゴゴゴ―ーーーン!!
ビッグサテライターは撃墜された。
『やったーーーー!!』
タタターーーーターータッタターーン!! とうとうすべてのクリアが完了した。
エンディングを背景にデレデーレがコックピットを開け、、、
『――ケンマ様、ケンマ様やりました! 全クリです全クリ!』
「ああ、見てたよ凄かった……」
オレが感想を漏らすと満面の笑みになるデレデーレだった。
周囲からも拍手喝采が起きるほどの偉業を無しと遂げたのだ。オレはかなり誇らしかった。
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