スマフォ画面0.001ミリ差の恋

丹波 新

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二章 超AIの大活躍

31話 皆のアイドルデレデーレ

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第二試合はデレデーレの勝利で終わった。残る試合は第三試合のみ、勝っても負けてもこれがラストである。

「さすが超AIと言ったところか……オレがプレイしてた時はこの一勝を掴み取るのにまる一日は費やしたぞ」

自身も誇る廃人ゲーマー前渡とうやが語っていた。

「来ヶ谷部長このプレイ映像も一応記録しておきましたけどどうしましょう」

目頭副部長がコソコソと訊く。

「一応撮っておこうか、このゲームもフリープレイ用にネット内に拡散して、流行れば儲けもの、すたれば切り捨てていこう。もちろんこのゲームを作ったOBの許可が下りたらだけどね」

「わかりました。では、しばらくはお蔵入りですね」

目頭副部長が自分の席に向かって歩き、プレイ映像の保存がしっかりできているか確認する。

「わぁおっと! 見せてくれるねぇ~~、二戦目からガチ思考のこのAIちゃんは……ん~~一家に一人は欲しい!」

この癖の強い人は3年生のれいかわじつ先輩である。

「凄く早く終わったわねぇ~~、終わるのに30秒もかからなかったわよ」

この落ち着いた喋り口調をする人は同じ学年の女子生徒、岸本げるかさん。

「ケンマ~~ハイパーコンピューターなんてどこからインストールして来たんだ? まさかあのあAI開発会社オフィシャルジェンス社から持ち込んできたとか言わないよなぁ~~ハッキングはダメだぞ~~」

注意を促してきたのはオレの数少ない友人の一人ネルナしぬぞう。

「してないしてない。オフィシャルジェンスの方の超AIとは関係ないって、第一オフィシャルジェンス社にハッキングなんかしてみろ! あそこの警備は厳重だ……一学生の俺なら一発で足がつくね――」

その時オレの答えに――ぎくりと肩をうならせたのは峰谷ゆうすけ、どうやらハッキング方面の話が響いたらしい。

「まぁ……オレの作ったプログラムは独自の物だから、まだどこにも出回っていないんじゃないか?」

「インターネットに直結してるモデルなんて、そんなに難しいものですかねぇ~~、それこそオフィシャルジェンス社のプログラミングで何とかなると思うんですけど……なにせあの会社、まだ人工知能を研究開発しているんでしょう」

話に割って入って来たのはロクソにつけという一年生だった。

「……………………」

無言の視線を俺たちに送ってくるのは一年生の石川すずよ、女の子のような見た目と名前からよく女の子に間違われるらしい。しかし男である。

「超AIの研究、それはここでも同じことだがね……」

来ヶ谷部長が強引に締めくくった。

『……コホン、さて皆さん、第三ラウンドと行きましょう』

デレデーレは勝負に待ちくたびれていた。

「では、次の試合に進めるぞ覚悟はいいなデレデーレ」

来ヶ谷部長がマウスで準備に取り掛かっていた。

『いつでも――どうぞ』

「では、行くぞ」

マウスでダブルクリック、スリー、ツー、ワン、ゼロ――

そのタイミングで翼というキャラクターを取り込んで自分の姿に変えたデレデーレと、隠しキャラクター最強の轟夜の一騎打ちが今始まる。正真正銘ラストバトル勝つのはどっちだ。

またも轟夜は速攻で初撃に入り込む。しかしまたもデレデーレはガードする。しかも溜め技固定でだ。
そうして隙を見てジャンプをし、敵背後に回り込み渾身の一撃で殴りつける。こうすることで轟夜のヒットポイントを半分にまで減らし、気絶する。その隙にデレデーレは弱攻撃の連打、さっきと同じような攻撃パターンで攻略していく。
そうして気絶から復帰した轟夜は即座にアッパーカットを決める

『――――ガフッ!?』

デレデーレはもろに攻撃を喰らい一気に轟夜と同じヒットポイントまで減らされてしまう。

『気絶時間は乱数でしたか――一発も喰らわずゲームを終わらせたかったのに……』

ガードに専念しながら攻撃を溜め込むデレデーレ、赤から青へと変色するオーラの色になった瞬間、ガードを解く隙を見て轟夜の背後へとジャンプする。


そして痛恨の一撃――ドガン!!


そして――デレデーレはウィナーとなっていた。

『――やりましたケンマ様、やりましたーーーー!』

モニター内では気絶し倒れ込む轟夜を背景に、デレデーレが勝利のジャンピングを行っていた。
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