31 / 71
二章 超AIの大活躍
31話 皆のアイドルデレデーレ
しおりを挟む
第二試合はデレデーレの勝利で終わった。残る試合は第三試合のみ、勝っても負けてもこれがラストである。
「さすが超AIと言ったところか……オレがプレイしてた時はこの一勝を掴み取るのにまる一日は費やしたぞ」
自身も誇る廃人ゲーマー前渡とうやが語っていた。
「来ヶ谷部長このプレイ映像も一応記録しておきましたけどどうしましょう」
目頭副部長がコソコソと訊く。
「一応撮っておこうか、このゲームもフリープレイ用にネット内に拡散して、流行れば儲けもの、すたれば切り捨てていこう。もちろんこのゲームを作ったOBの許可が下りたらだけどね」
「わかりました。では、しばらくはお蔵入りですね」
目頭副部長が自分の席に向かって歩き、プレイ映像の保存がしっかりできているか確認する。
「わぁおっと! 見せてくれるねぇ~~、二戦目からガチ思考のこのAIちゃんは……ん~~一家に一人は欲しい!」
この癖の強い人は3年生のれいかわじつ先輩である。
「凄く早く終わったわねぇ~~、終わるのに30秒もかからなかったわよ」
この落ち着いた喋り口調をする人は同じ学年の女子生徒、岸本げるかさん。
「ケンマ~~ハイパーコンピューターなんてどこからインストールして来たんだ? まさかあのあAI開発会社オフィシャルジェンス社から持ち込んできたとか言わないよなぁ~~ハッキングはダメだぞ~~」
注意を促してきたのはオレの数少ない友人の一人ネルナしぬぞう。
「してないしてない。オフィシャルジェンスの方の超AIとは関係ないって、第一オフィシャルジェンス社にハッキングなんかしてみろ! あそこの警備は厳重だ……一学生の俺なら一発で足がつくね――」
その時オレの答えに――ぎくりと肩をうならせたのは峰谷ゆうすけ、どうやらハッキング方面の話が響いたらしい。
「まぁ……オレの作ったプログラムは独自の物だから、まだどこにも出回っていないんじゃないか?」
「インターネットに直結してるモデルなんて、そんなに難しいものですかねぇ~~、それこそオフィシャルジェンス社のプログラミングで何とかなると思うんですけど……なにせあの会社、まだ人工知能を研究開発しているんでしょう」
話に割って入って来たのはロクソにつけという一年生だった。
「……………………」
無言の視線を俺たちに送ってくるのは一年生の石川すずよ、女の子のような見た目と名前からよく女の子に間違われるらしい。しかし男である。
「超AIの研究、それはここでも同じことだがね……」
来ヶ谷部長が強引に締めくくった。
『……コホン、さて皆さん、第三ラウンドと行きましょう』
デレデーレは勝負に待ちくたびれていた。
「では、次の試合に進めるぞ覚悟はいいなデレデーレ」
来ヶ谷部長がマウスで準備に取り掛かっていた。
『いつでも――どうぞ』
「では、行くぞ」
マウスでダブルクリック、スリー、ツー、ワン、ゼロ――
そのタイミングで翼というキャラクターを取り込んで自分の姿に変えたデレデーレと、隠しキャラクター最強の轟夜の一騎打ちが今始まる。正真正銘ラストバトル勝つのはどっちだ。
またも轟夜は速攻で初撃に入り込む。しかしまたもデレデーレはガードする。しかも溜め技固定でだ。
そうして隙を見てジャンプをし、敵背後に回り込み渾身の一撃で殴りつける。こうすることで轟夜のヒットポイントを半分にまで減らし、気絶する。その隙にデレデーレは弱攻撃の連打、さっきと同じような攻撃パターンで攻略していく。
そうして気絶から復帰した轟夜は即座にアッパーカットを決める
『――――ガフッ!?』
デレデーレはもろに攻撃を喰らい一気に轟夜と同じヒットポイントまで減らされてしまう。
『気絶時間は乱数でしたか――一発も喰らわずゲームを終わらせたかったのに……』
ガードに専念しながら攻撃を溜め込むデレデーレ、赤から青へと変色するオーラの色になった瞬間、ガードを解く隙を見て轟夜の背後へとジャンプする。
そして痛恨の一撃――ドガン!!
そして――デレデーレはウィナーとなっていた。
『――やりましたケンマ様、やりましたーーーー!』
モニター内では気絶し倒れ込む轟夜を背景に、デレデーレが勝利のジャンピングを行っていた。
「さすが超AIと言ったところか……オレがプレイしてた時はこの一勝を掴み取るのにまる一日は費やしたぞ」
自身も誇る廃人ゲーマー前渡とうやが語っていた。
「来ヶ谷部長このプレイ映像も一応記録しておきましたけどどうしましょう」
目頭副部長がコソコソと訊く。
「一応撮っておこうか、このゲームもフリープレイ用にネット内に拡散して、流行れば儲けもの、すたれば切り捨てていこう。もちろんこのゲームを作ったOBの許可が下りたらだけどね」
「わかりました。では、しばらくはお蔵入りですね」
目頭副部長が自分の席に向かって歩き、プレイ映像の保存がしっかりできているか確認する。
「わぁおっと! 見せてくれるねぇ~~、二戦目からガチ思考のこのAIちゃんは……ん~~一家に一人は欲しい!」
この癖の強い人は3年生のれいかわじつ先輩である。
「凄く早く終わったわねぇ~~、終わるのに30秒もかからなかったわよ」
この落ち着いた喋り口調をする人は同じ学年の女子生徒、岸本げるかさん。
「ケンマ~~ハイパーコンピューターなんてどこからインストールして来たんだ? まさかあのあAI開発会社オフィシャルジェンス社から持ち込んできたとか言わないよなぁ~~ハッキングはダメだぞ~~」
注意を促してきたのはオレの数少ない友人の一人ネルナしぬぞう。
「してないしてない。オフィシャルジェンスの方の超AIとは関係ないって、第一オフィシャルジェンス社にハッキングなんかしてみろ! あそこの警備は厳重だ……一学生の俺なら一発で足がつくね――」
その時オレの答えに――ぎくりと肩をうならせたのは峰谷ゆうすけ、どうやらハッキング方面の話が響いたらしい。
「まぁ……オレの作ったプログラムは独自の物だから、まだどこにも出回っていないんじゃないか?」
「インターネットに直結してるモデルなんて、そんなに難しいものですかねぇ~~、それこそオフィシャルジェンス社のプログラミングで何とかなると思うんですけど……なにせあの会社、まだ人工知能を研究開発しているんでしょう」
話に割って入って来たのはロクソにつけという一年生だった。
「……………………」
無言の視線を俺たちに送ってくるのは一年生の石川すずよ、女の子のような見た目と名前からよく女の子に間違われるらしい。しかし男である。
「超AIの研究、それはここでも同じことだがね……」
来ヶ谷部長が強引に締めくくった。
『……コホン、さて皆さん、第三ラウンドと行きましょう』
デレデーレは勝負に待ちくたびれていた。
「では、次の試合に進めるぞ覚悟はいいなデレデーレ」
来ヶ谷部長がマウスで準備に取り掛かっていた。
『いつでも――どうぞ』
「では、行くぞ」
マウスでダブルクリック、スリー、ツー、ワン、ゼロ――
そのタイミングで翼というキャラクターを取り込んで自分の姿に変えたデレデーレと、隠しキャラクター最強の轟夜の一騎打ちが今始まる。正真正銘ラストバトル勝つのはどっちだ。
またも轟夜は速攻で初撃に入り込む。しかしまたもデレデーレはガードする。しかも溜め技固定でだ。
そうして隙を見てジャンプをし、敵背後に回り込み渾身の一撃で殴りつける。こうすることで轟夜のヒットポイントを半分にまで減らし、気絶する。その隙にデレデーレは弱攻撃の連打、さっきと同じような攻撃パターンで攻略していく。
そうして気絶から復帰した轟夜は即座にアッパーカットを決める
『――――ガフッ!?』
デレデーレはもろに攻撃を喰らい一気に轟夜と同じヒットポイントまで減らされてしまう。
『気絶時間は乱数でしたか――一発も喰らわずゲームを終わらせたかったのに……』
ガードに専念しながら攻撃を溜め込むデレデーレ、赤から青へと変色するオーラの色になった瞬間、ガードを解く隙を見て轟夜の背後へとジャンプする。
そして痛恨の一撃――ドガン!!
そして――デレデーレはウィナーとなっていた。
『――やりましたケンマ様、やりましたーーーー!』
モニター内では気絶し倒れ込む轟夜を背景に、デレデーレが勝利のジャンピングを行っていた。
0
あなたにおすすめの小説
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
そのほかに外伝も綴りました。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
秘書と社長の秘密
廣瀬純七
大衆娯楽
社内の調査のため、社長・高橋健一はこっそり秘書・木村由紀と不思議なアプリで入れ替わることに。
突然“社長役”を任された由紀と、自由に動ける立場を手に入れた高橋。
ふたりの秘密の入れ替わり作戦は、どの様な結末になるのか?
母の下着 タンスと洗濯籠の秘密
MisakiNonagase
青春
この物語は、思春期という複雑で繊細な時期を生きる少年の内面と、彼を取り巻く家族の静かなる絆を描いた作品です。
颯真(そうま)という一人の高校生の、ある「秘密」を通して、私たちは成長の過程で誰もが抱くかもしれない戸惑い、罪悪感、そしてそれらを包み込む家族の無言の理解に触れます。
物語は、現在の颯真と恋人・彩花との関係から、中学時代にさかのぼる形で展開されます。そこで明らかになるのは、彼がかつて母親の下着に対して抱いた抑えがたい好奇心と、それに伴う一連の行為です。それは彼自身が「歪んだ」と感じる過去の断片であり、深い恥ずかしさと自己嫌悪を伴う記憶です。
しかし、この物語の核心は、単なる過去の告白にはありません。むしろ、その行為に「気づいていたはず」の母親が、なぜ一言も問い詰めず、誰にも告げず、ただ静かに見守り続けたのか——という問いにこそあります。そこには、親子という関係を超えた、深い人間理解と、言葉にされない優しさが横たわっています。
センシティブな題材を、露骨な描写や扇情的な表現に頼ることなく、あくまで颯真の内省的な視点から丁寧に紡ぎ出しています。読者は、主人公の痛みと恥ずかしさを共有しながら、同時に、彼を破綻から救った「沈黙の救済」の重みと温かさを感じ取ることでしょう。
これは、一つの過ちと、その赦しについての物語です。また、成長とは時に恥ずかしい過去を背負いながら、他者の無償の寛容さによって初めて前を向けるようになる過程であること、そして家族の愛が最も深く現れるのは、時に何も言わない瞬間であることを、静かにしかし確かに伝える物語です。
どうか、登場人物たちの静かなる心の襞に寄り添いながら、ページをめくってください。
同じアパートに住む年上未亡人美女は甘すぎる。
ピコサイクス
青春
大学生の翔太は、一人暮らしを始めたばかり。
真下の階に住むのは、落ち着いた色気と優しさを併せ持つ大人の女性・水無瀬紗夜。
引っ越しの挨拶で出会った瞬間、翔太は心を奪われてしまう。
偶然にもアルバイト先のスーパーで再会した彼女は、翔太をすぐに採用し、温かく仕事を教えてくれる存在だった。
ある日の仕事帰り、ふたりで過ごす時間が増えていき――そして気づけば紗夜の部屋でご飯をご馳走になるほど親密に。
優しくて穏やかで――その色気に触れるたび、翔太の心は揺れていく。
大人の女性と大学生、甘くちょっぴり刺激的な同居生活(?)がはじまる。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
還暦の性 若い彼との恋愛模様
MisakiNonagase
恋愛
還暦を迎えた和子。保持する資格の更新講習で二十代後半の青年、健太に出会った。何気なくてLINE交換してメッセージをやりとりするうちに、胸が高鳴りはじめ、長年忘れていた恋心に花が咲く。
そんな還暦女性と二十代の青年の恋模様。
その後、結婚、そして永遠の別れまでを描いたストーリーです。
全7話
天才天然天使様こと『三天美女』の汐崎真凜に勝手に婚姻届を出され、いつの間にか天使の旦那になったのだが...。【動画投稿】
田中又雄
恋愛
18の誕生日を迎えたその翌日のこと。
俺は分籍届を出すべく役所に来ていた...のだが。
「えっと...結論から申し上げますと...こちらの手続きは不要ですね」「...え?どういうことですか?」「昨日、婚姻届を出されているので親御様とは別の戸籍が作られていますので...」「...はい?」
そうやら俺は知らないうちに結婚していたようだった。
「あの...相手の人の名前は?」
「...汐崎真凛様...という方ですね」
その名前には心当たりがあった。
天才的な頭脳、マイペースで天然な性格、天使のような見た目から『三天美女』なんて呼ばれているうちの高校のアイドル的存在。
こうして俺は天使との-1日婚がスタートしたのだった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる